はじめに
この記事では,TOPPERS/R2CAのデバッグ方法について説明します.
TOPPERS/R2CAの説明とサンプルの動作方法は次の記事を見て下さい.
ハードウエア
Arduino M0 Pro でマルチタスクプログラミング : インストールとサンプルの実行で説明しているハードウェアが必要になります.
ソフトウェア
こちらもハードウエアと同様にArduino M0 Pro でマルチタスクプログラミング : インストールとサンプルの実行で説明しているソフトウェアが必要になります.
加えて,以下のソフトウェアが必要になるのでダウンロードしてインストールして下さい.
- Atmal Studio
- 動作確認したバージョンは 7.0 (build 790) です.
- ダウンロードページからoffline installer を選択すると,登録画面が出るのでメールアドレスを登録すると,リンクがメールで送られてくるのでリンクからダウンロードします.
- ダウンロード後にインストールします.
- インストール時にアーキテクチャを選択する画面では"SMART ARM MCU"のみを選択すれば十分です.
ビルド
以下のファイルにAtmel Studioが関連付けされているので,ダブルクリックするとAtmelStudioが起動します.
.\examples\Basic\r2ca.atsln
以下のようにr2ca_app.cppが表示されるはずです.通常のIDEと同様にファイルの編集が可能です.
次にビルドをします.メニューの"Build"から"Build Solution"を選択するとビルドが開始されます.Warningが幾つか出ますが,Errorが0ならビルドは成功です.
デバッグ
ビルド後,ボードをPCに接続してメニューの"Debug"から"Start Debugging and Break"を選択するとデバッグが開始されます.ターゲットのEDBGのファームウェアが古い場合は以下のようにウィンドウが表示されるので,Upgradeする必要があります.この場合は,あらためてデバッガを起動して下さい.
起動するとアセンブラが表示されるのでタブからr2ca_app.cppを表示してsetup()等にブレークボタンを置きます.
あとは通常のデバッガと同様にスタートボタンを押すと実行が開始されてブレークポイントを置いた箇所で止まります.後は自由にデバッグ可能です.各レジスタの値もウィンドウから簡単に参照することができます.
まとめ
Atmel Studioは無償でVisualStudioベースなので,Eclipseと比較して動作が軽いです.ビルドは,Makefileにより行うので,コマンドラインでの開発とも親和性が高くよい環境だと思います.