※2019/6/12に、会社のオウンドメディアに投稿した記事を移植しました。
https://www.chuo-system.co.jp/csclib/
「Teams」を使い始めて半年くらい経ちました。
所感をまとめてみます。
※Slackの利用経験者向けに仕上がっています
Microsoft Teamsとは?
Microsoft社製のメッセンジャーアプリです。
https://products.office.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software
同じMicrosoft社製の「SharePoint」や「OneDrive」等と
連携させることができたり、「Excel」「PowerPoint」などの
ビューアーが使えたり、画面共有ができたり、Wikiが作成できたりと、
機能がとても充実しています。
- SharePoint:https://products.office.com/ja-jp/sharepoint/collaboration
- OneDrive:https://onedrive.live.com/about/ja-jp/
Buzzworks(会社の研究開発チーム)ではどう使っているか?
会社では、Microsoft Office 365を使用しています。
そのため、メッセンジャーアプリを導入するにあたり、
「一番手軽そう」と感じたアプリがTeamsでした。
チームメンバ間の手軽なコミュニケーションが目的だったため、
Teamsが持っている本来の機能をゴリゴリに使い倒してはいないです。
メッセンジャー機能+SharePoint連携が主な使い方です。
(今後は色々試してみることになるのかなぁ)
Slack(別のメッセンジャーアプリ)との比較
とあるプロジェクトで「Slack」を
使った経験がありました(導入のお試し段階であったため、無償版)。
「Slack人気だなぁ~」と感じますし、
もしかするとTeamsよりもSlackの利用経験者の方が多いかも?とも思うため、
比較してみました。
Slack
良いところ
- スニペット機能が見つけ易い場所にある。
- Channel毎にデスクトップ通知の設定がカスタムできる。自分宛のメンションなしの発言にも気付くように設定ができ、設定場所もわかりやすかった。
- リアクション機能がある。誰かの発言に対し、絵文字だけで手軽に反応ができるので、コミュニケーションが円滑になる。これ大好き。
う~んなところ
- アカウント管理が手間。Slack独自のアカウントのため、Office 365とは別アカウントとなる。
- SharePoint等のOffice 365アプリとの連携ができない(まぁ他社ですから仕方がないのか…)
- ファイル共有機能(NAS等)は用意されていないため、ファイルを集約管理しつつやりとりするには、自前で用意する必要がある。
- Direct MessageやChannelへのファイルアップロードはOK
Microsoft Teams
良いところ
- アカウント管理が楽。Office 365アカウントがそのまま使えるため、既存アカウントは、大体、ライセンスを変えるだけで使えるようになる。
- SharePoint等のOffice 365アプリとの連携前提。便利。
- ファイル共有機能であるSharePointと連携ができるので、 ファイルを集約管理しつつ、ファイルのやりとりができる。
う~んなところ
-
自分宛のメンションではない発言に気づきにくいため、チャネル通知の設定をしたいところだが、初見殺しな場所にある
リアクション機能が限定的。GIFやステッカーもあるものの、Slackのリアクション機能ほどの手軽さを感じない。
Microsoft Teamsで驚いたこと
Office 365アプリとの連携前提であるが故に、驚いたことがあります。
チャット(SlackでいうDirect Message)でのファイルアップロードの挙動です。
ファイルアップロードにはOneDriveが絡むらしい
実はこれ、Teams独自のストレージ領域にアップロードされているのではなく、
自分のOffice 365アカウントに紐づくOneDrive上にアップロードされています。
(「Microsoft Teams チャット ファイル」というフォルダ配下です)
つまり、Teamsには、OneDrive上にアップロードされたファイルへの
リンクが貼られているだけの状態です。
気をつけないと、事故ります(迫真)
同じ名前のファイルを繰り返し、編集 -> 送信(アップロード) する、
そんなシチュエーションってありますよね?
Teamsの場合、同じ名前のファイルをアップロードしようとすると、
こんなメッセージが出ます。
「両方を保持」を押すとこんな感じで、勝手にリネームしてくれます。
OneDrive上にも、もちろん、リネームしてくれた名前でアップロードされます。
では、「置換」を押したらどうなるのでしょうか?
そのままの意味で、OneDrive上の同名ファイルを上書きます。
「置換」をつかった場合、古いバージョンを確認しようと
「10:28時点のファイルってどうなってたっけ?」と
見にいくと「あれれ~?」となります。
先に述べたとおり、あくまで
OneDrive上にアップロードされたファイルへのリンクが貼られているだけです。
10:28の発言からファイルをダウンロードしたとしても、
それは裏(OneDrive上)ではすでに置換=上書きされており、
もう10:52時点のファイルしか見ることができません。
Slackは、同じファイル名のままで、アップロードした時点の各バージョンを保持できました。
私は「SlackもTeamsも同じ挙動だろう」と思ってしまい
「なんで10:28時点が??あれ????」状態に陥りました。
もっと言うと…
OneDriveの「Microsoft Teams チャット ファイル」領域は、
チャットの相手単位で分かれません。
繰り返します、
OneDrive上にアップロードされたファイルへのリンクが貼られているだけです。
しかも同じ名前のファイルは容易に上書きできます。
同じ名前だけれど送る相手によって内容が違うファイルを扱う場合、
気をつけないと、「Aさんだけに送る内容が、Bさんにも送られた」になります。
図解するとこうです。
おおお、恐ろしい。
事故らないためには?
チャットでやりとりするファイル名はなるべく一意にする
-
そもそも可能な限り、ファイル共有はSharePointを使い、集約管理すると楽
- Slackでいう「ピン止め」ができないため見失いやすい
- OneDriveと同様、TeamsにはSharePointへのリンクが貼られるだけ
- ただし「チーム」の「会話」でしか使えないため注意
こんな感じですかね。
事故りにくくなった?(2021/09/13 追記)
ファイルをアップロードしようとすると、ファイル名の下にメッセージがでるようになりました。
ファイルのリンク公開範囲などを、Teams側で設定できるようになったみたいです。
「特定のユーザー」にして共有したい相手だけを指定する、有効期限やパスワードを設定する、
などをするとより安全に使えそうですね。
さいごに
先にSlackを使ったためか、Slackの方が直感的に使いやすかったです。
Teamsの強みはやっぱりOffice 365アプリとの連携ですね。
多少の癖はありますが、Office 365ユーザは重宝すると思いました。