Alibaba Cloud Linux 2.0 (Alinun Linux 2.0)の特徴って何だろうと漠然と思っていたので調べてみました。
Aliyun Linuxなんて見たことないという方は、ぜひAlibaba CloudにサインアップしてECS(仮想サーバサービス)でインスタンスを立ててみてください。
Alibaba Cloud Linux 2.0 (Alinun Linux 2.0) は2019年4月にリリースされました。
これまでは、Aliyun Linux 15, 16, 17とバージョンが上がってきたのですが、突如 2にバージョンが下がりました。
特徴
僕が気になる特徴を挙げてみます。
- Alibaba CloudのECS(仮想サーバサービス)に最適化されているため起動が高速で、マルチスレッド性能が向上されているうLinuxディストリビューション。
- CentOS 7.6系と互換性。
- Linux Kernelは4.19.24で、カーネルの独自のチューニングを実施済み。
- サポートされているインスタンスの仕様vCPUは1 vCPU〜160 vCPU、メモリサイズは0.5 GiB〜3840 GiB
- バージョンが2つ上がるまでセキュリティアップデートする。
- 2022年3月31日までサポート。3年間のサポートを提供。
やはり注目するところは、Linux Kernelは4.19.24でCentOSから入れ換えられている所なんでしょうが、良く理解できません。元の記事を読んでみてください。
CentOSベースなので僕的には扱いやすいですね。
誰もが分かるメリットは、ECSで起動が速く、マルチスレッド性能が向上しているそうなので是非使ってみてください。
同梱されているツール群
そして、Alibaba Cloudを利用するためのいくつかのパッケージがyumでインストールできるようになっており、アリババクラウドを活用する場合は便利そうです。
- Alibaba Dragonwell:Ali-JDKのオープンソース版で、2019年6月下旬にGA版をリリースしました。
- PouchContainer:Alibabaによって開発された効率的なコンテナエンジン。
- Dragonfly Client:オープンソースのP2Pベースの画像およびファイル配信システム。
- Tengine:Nginxをベースにした、多くの高度な機能と大容量Webサイトのニーズに追加された機能を備えたWebサーバ。
- Aliyun-cli:Alibaba Cloudリソースを管理するためのオープンソースツール。
- Ossfs:Alibaba Cloud OSSバケットをローカルにマウントするためのツール。
- eBCC:コミュニティ版のBCCの機能拡張。パフォーマンス分析ツール
さらに、BCCって何か分からなかったので調べてみたところ、
BCCは、4.xカーネルバージョンのeBPFに基づいて開発された一連のパフォーマンス分析ツールです。BCCは、その名前が示すように、拡張BCCの略語です。BCC自体のツールセットと、新たに開発されたツールセットの一部が含まれています。とのこと。
さらにさらに、eBPFって何だということで調べてみるとextended Berkeley Packet Filter の略で、 元々はパケットフィルタリング用に開発されたらしいですが、カーネル内部のフィルタリングにも広く利用されているものみたいです。
まとめ
Alibaba Cloud Linux 2.0 (Alinun Linux 2.0)は、
CentOS7.6と互換性がある程度ありながら、Linux Kernel 4.19系を採用して、クラウドに最適化されたLinux ディストリビューションです。
Alibaba Cloudの各種ツールがRPMで提供されているためAlibaba Cloudを利用する場合に便利なようです。
機会があれば是非使ってみてください。
外部リンク
- オープンソース後のAlibaba Cloud Linux 2の新機能は何ですか?
https://zhuanlan.51cto.com/art/201907/600050.htm - Aliyun Linux 2
https://help.aliyun.com/document_detail/111881.html - eBCCパフォーマンス分析のベストプラクティス(0) - パフォーマンス分析の新しい章を開く
https://yq.aliyun.com/articles/697679