シンプルなConsent Managerというのを作りました、無償ですので使ってください。という話です。
2018年5月25日は、アドテクとユーザーの和解の日!?
GDPRをご存知でしょうか?
これは、「EU一般データ保護規則」といって、ざっくりいうと、EU圏内でCookieデータとかを勝手に取ったりしたら、多額の罰金が課されるかもしれないという制度です。
これが、なんと 2018年5月25日から施行(適用)されるのです。
私は、10年ほどWeb広告系に関わってきまして、まだ向こう岸ではありますが、とんでもなく大きな影響を予感させるニュースです。
まだEU圏でのサービスがなければ、日本企業には直接は関係ないのかもしれません。私も初めて聞いた時は、正直、少し過度(やりすぎ)な制度だと思ってしまっていました。(今となっては恥ずかしながら、です。)
でも、よく考えるとユーザーにとっては、当たり前に必要なことではないかと(今までがおかしかっただけではないかと)気づいたのです。
GDPRに適用させるということは、「どんなCookieデータをどういう目的で使っていて、安全な場所に保存しています。要望があればいつでも開示するし、いつでも削除します。」ということです。
本当に純粋にユーザーのためを想ってCookieを使っている企業もものすごく多くあるのです。
「だったら開示しろよ」、「わかりました!!」。というのは当然のことではないかと想ったわけです。
上記記事の中で以下のサイトを見つけました。普通「お問い合わせ」とかのメニューが、なんと「SAY HELLO」。 しかも、「私たちはあなたからの連絡が欲しいです」と。
このスタンスって、すごく重要だと思うのです。ユーザーのことを考え、ユーザーの目線・気持ちで対話しようとすること。
このEUのGDPRは例えるなら、『喧嘩してるわけでもないしお互い、いろんな側面で仲の良いところもあるんだけど、なんかちょっとこじれている時がある2人の生徒(アドテクとユーザー)』をみかねて、『先生(行政)』が「もう、じゃあこうしましょう」という構図に見えたのです。「仲良くしようよ、もうお互い大人なんだから」という。
ということで、和解の日と読んでみました。
■そこで、ツールを作ってみた、というか作ってしまった・・・
と、そんなことを
ふと考えて、
少し反省して、
Consent Managerと言われる許可を取るオーバーレイ表示のものが有償なんだと知って(驚いて)、
気がついたら、作ってしまいました。今日の予定していた仕事そっちのけで。(ちょうど大きな開発が終わった切れ目だったので、完全に持って行かれました)本当にこの部分は自己嫌悪ですが。
でも、ただ表示するだけだと、面白くないので・・・Google TagManagerと連携してみました。
せっかくなので、Google Tag Managerと連携して、許可した人にだけGoogle Analyticsタグを配信したり、リタゲタグを読み込ませたりをとても簡単にできるようにしてみたのです。
*少し外れますが、少し応用すると、サイト内のアンケート結果に応じてタグの出しわけにも使えます・・・。この発想がこじらせる原因なわけでもありますが。
もちろん、他のタグマネツールでも使えると思います。GTMは、たまたまです。
連携といっても、DataLayerにプッシュするところだけなので2、3行しか依存してません。
もちろん、タグマネジメントツールなしでも使えます。
■ツールは、MITライセンスで無償開放です!多くの人に使われると嬉しいです。
ただ、勢いで作ったはいいけど、誰が使うか考えてなかったのです。そもそもEU関係ないしと思っている企業が大半かもしれません。
そこで、その不安をとりあえずGitHubにあげ、Qiitaに上げて気持ちを鎮めることにしました。
▼ツールはこちらから
https://github.com/esikm/PolicyBannerWithGTM/commits/master
あまり汚いソースコード見せるのは好きではないですが(あと下手な英語も)、今回は良いかな、と。
MITライセンスなので無償・商用利用可能、改変可能です、どんどん使ってください。必要そうな人がいたらお伝えしてみてください。
*MITライセンスとは? https://ja.osdn.net/projects/opensource/wiki/licenses%2FMIT_license
よりユーザーから理解を得るための企業の取り組みのひとつとして、こういう和解の対話が、日本でも広まると良いと思います。
また、日本企業がこの個人情報データ保護の面で遅れているといわれているのも、悔しいですし、微力ながら、その状況を改善することに繋がると良いな、と。
5.25に迫っているので、とりあえず間に合わせで使って捨ててもらえれば十分です。
必要としている人がいるといいですが。
以上、 思いつきから、ツールを作って公開した話でした。