2か月間スクラムマスターを経験した私が、将来の自分に向けて語り継ぐためのものです
反省多めです。
困難だったこと
声かけと見守りのバランス
非常に素晴らしいメンバが集まっている中、初めてのスクラムマスターという目に見えないプレッシャーがありました。「できるだけ余計な声かけはせずにチームを観察しよう」とすると、どうしても気になることが出てきたり、自分は何もチームに貢献できてないのでは?という焦りが生まれます。
タイムマネジメントがグダる
以前と比べて少し大きめのチームになってきたこともあり、
デイリーやレトロスペクティブを同じ調子でやっていると時間が足りなくなります。
メンバが増える分スプリントバックログも増え、インクリメントが追いづらくなったり、一人ひとりに気が配り切れていないのでは、という焦りがありました。
デイリーのアジェンダを見直したり、レトロもテーマを絞るなど工夫してみましたが、なかなか収拾がつかず仕舞いでした。。
やったこと
お祭り感を演出
完成できなかったバックログがあると、スプリントレビューがお通夜と化します。
テンションが下がるのは当たり前です。自分たちで見積もって、プランニングして、全力で集中してコミットしてきた証拠だ、ということをチームに伝えました。
それから、レビューでの「祭り感」を出すため、スプリントMVPと題してメンバ同士でお題にそって投票、発表の時間を設けました。お題は、チームで大切にしたいこと(カイゼン、雑談、レビュー etc.)から選びます。数回実施して、次のスプリントへの気持ちの切り替えと、メンバに対する尊敬・感謝の雰囲気づくりができているなと感じています。
期待値を合わせる
メンバが増えたら、必ずワーキングアグリーメントとインセプションデッキの見直しを行いました。
既存のメンバとも再度認識を合わせ、古いものはアップデートします。
また、デリゲーションポーカーもやってみました。「スプリントバックログの作成」について、他人へ譲渡できるレベルをAsIsとToBeそれぞれ1~7の中から選び、なぜそれを選んだか共有します。
ただ、POやマネージャーがいない状態で実施してしまったため、着地点が見えずもったいない時間になってしまいました。
考えたこと
リーダーシップとは何か
「リーダーシップ」というと、スポーツチームの監督のように威厳があり、トップダウンでアグレッシブに物事を判断できるイメージがありました。
スクラムマスターにはサーバントリーダーシップが求められるとされています。主役であるメンバの成長を促し、裏方的にチームに貢献することを得意とする特性で、これはメンバに対する愛が無いとなかなかできないです。人間なので苦手なこともあるし、他人に関わっていくことに対して無駄に大きなエネルギーを使ってしまうこともあります。
メンバの特性を知ることも大事ですが、大事なのは自分の特性を知って強みを生かすことだと思います。
例えば。私は割と大雑把な性格で、細かい点に気が回らなかったりすることが弱みです。
一方、他人に何か言われてもストレスだと思うことがあまりなく、時に大胆な発言をすることに対しても抵抗が無い、という強みもあると思っています(それで相手に辛い思いをさせることもありますが。。)
というように分析してみると、自分なりのリーダーシップの発揮方法が見えてくるかもしれません。
考えることを、やめてみる
スクラムマスターになるとあれやこれやと考えることが出てきて、思い悩むことがあります。
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気になっていることは、正直に伝える
必要以上に進捗管理したり追求することは、メンバの主体性と信頼関係が低下する原因になります。
ただ、チームに関して気になっていることを「これ言って大丈夫かな。。?」と思い悩み遠慮していると、その雰囲気が伝わり、風通しの悪いチームになってしまいます。
スクラムマスターは率先して気になっていることを伝え(重要なことでも、くだらないことでも)、コミュニケーションする心理的安全性を引き上げるパワーを持っています。
また、伝えるときは、フィードバックの5段階のレベル1~2(事実、主観)で留めます。 -
未来よりも、今目の前のチームのことを考える
「部屋の中の象」という言葉があります。The elephant in the room「部屋の中の象」 : その場にいる人が皆認識しているけれど、あえて触れることを避けている、タブーな話題や重大な問題。
何が起こるかわからない先のことを考えても、不安が大きくなるだけです。それよりも、今既にチームが抱えている課題を可視化する事が先です。
ところが、部屋の中の象に対処することは、非常に気が重く困難です。チームの雰囲気が悪くなることもあります(ホントにすいません)。それでもチームは立ち向かうべきだし、スクラムマスターはチャレンジし、カイゼンを進めなくてはなりません。
今後に向けて
あまりにも勉強不足すぎて、「コイツ大丈夫か。。?」と思われることが多々あったかと思いますが、
短い間でも多くのことを経験し、成長できた期間になりました。次回スクラムマスターをやる機会があれば、今回の反省を思い出して少しでも上手く進めたいです。