はじめに
この記事はMS PowerAutomate Desktopについての備忘録になります。
今後増えていく予定
MS PowerAutomate Desktopとは?
- Microsoftが提供する、端末上で実行可能なRPAツール
- ローカルアプリやWebアプリを自動実行することができる
- 元はPower Automateの一機能。あちらはクラウド向け、こちらはデスクトップ向け
- Power Automateはクラウド型ワークフロー自動化ツール
- 利用にはMS Office 365が必要
- 略称は「PAD」。以下、PADで記載
導入
PADの利用にはMicrosoftアカウントが必要
個人アカウントまたは職場アカウントを取得する必要がある
環境
- Windows 11
- Microsoft PowerAutomate Desktop(2.41)
「Power Automate Desktop」のインストール
以下にアクセスし、PADのインストーラーをダウンロード
https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/install#install-power-automate-using-the-msi-installer
ダウンロードしたインストーラーを実行して、PADのインストールを行う
インストールすると、PADのアプリが追加されます。
画面イメージ
画面の真ん中が実行するフロー領域
左側のペインがアクションリストとなり、ツリーを展開すると各機能ごとのアクションが表示されます。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2Fd0ca184d-59b2-297a-eb8b-f0c679e9d0f8.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=31091a480edcdb68ac13cd28f965cab9)
ファイルやWebページの操作など、ここからアクションを選択してフローに組み込んでいきます。
フローの作成
簡単に、Chromeを立ち上げてGoogleにアクセス、キーワードを検索して画面表示をしてみます。
1. 新規フローの作成
新規フローのフロー名を入力して、「作成」をクリック
今回は「ブラウザの起動」という名前でフローを作成
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2F13f00c97-23cc-2994-95c8-edc67aabd444.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=bd5468d4bd09df8904263b2ca51eb4d2)
新規フローを起こすと、フロー作成画面が表示されます。
2. ブラウザを起動する
Chromeを立ち上げるフローを追加します。
「アクション」の一覧から、ブラウザを起動するアクションを選択します。
ツリーから探すのは大変なので、検索機能を使ってアクションを探しましょう。
アクション内の検索用テキストボックスに、「ブラウザ」と入力します。
アクションの一覧に、ブラウザに関連するアクションだけが抽出されて表示されます。
ここから「新しい Chrome を起動する」をダブルクリックor真ん中のフロー領域にアクションをドラッグ&ドロップで放り込みます。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2F80ff469e-8d35-773e-19b5-5cec854b251f.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=0b8e165de6c0f084904a401b25fd9d33)
アクションの詳細を設定する画面が表示されるので、以下の通りに設定します。
オプション | 説明 |
---|---|
起動モード | 新しいインスタンスを起動する |
初期URL | https://www.google.co.jp/ |
ウィンドウの状態 | 標準 |
このアクションの実行により、 変数「Browser」 が生成されます。
今後、フローでブラウザを操作する際はこの変数「Browser」を指定していきます。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2Fa9718b9c-ffe0-364a-4da9-0324eff453df.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=646c0c5e7c25f3a96c4cb17004eb6f37)
3. 検索バーにキーワードを入力する
開いたChromeのブラウザから、キーワードを入力するアクションを設定しましょう。
アクションのリストから、「Web ページのテキスト フィールドに入力する」を選択します。
(「ブラウザ」で絞り込みした状態から選べます)
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2F897b7a8d-9340-6b27-de58-b2c73e1a279d.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=851163a9b5547015ddaae91409ff73b5)
Web ブラウザー インスタンスは、手前のフローで生成した 「Browser」 を指定。
(指定する場合は「%」で囲みます)
UI要素には、アクションを設定する項目を選択します。
「UI 要素の追加」をクリックして項目の選択画面を表示します。
UI要素ピッカー
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2F7c028a9c-a6cb-8435-f0d4-d6aa4b4e8cb2.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=8efd3b98534dcbcb77403c4f5e324a70)
立ち上げたブラウザと別に 「UI 要素ピッカー」 の画面が表示されます。
画面上に表示される赤枠はアクションの操作候補で、 「Ctrl+右クリック」
で選択するとUI要素に指定されます。
検索キーワードは「qiita」を入力
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2Fc14546f3-3bb1-77f4-5965-fa27c0aeacec.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=9c8712005f745a49e2f4597b2490404f)
4. 検索を実行する
検索キーワードまで入力しました。では検索しましょう。
…と思ったら検索用のボタンがありません。are-?
Edgeは虫眼鏡クリックしたら検索できるのに…
なので検索バーでエンターキーを押すアクションを追加しましょう。
アクションの検索で「キー」を入力して絞り込みます。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2F9ac02623-4a17-84a3-2cd2-0632b25595fd.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=39ef7216e230c16d55f9cd0398b40726)
絞り込んだ中から 「キーの送信」 のアクションを選択します。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F428110%2Fa2507c21-9de7-c608-d1cc-6f02a2815f6e.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=8afa7cc0b244512767534a96c2e39091)
詳細画面では、次の通りにオプションを設定します。
オプション | 説明 |
---|---|
キーの送信先 | ウィンドウのインスタンス/ハンドル |
ウィンドウ インスタンス | %Browser% |
送信するテキスト | {Return} (※) |
キー入力の感覚の遅延 | 10 |
(※) 「{Return}」は特殊キーから選んだエンターキーの指定
実行
フローの一覧から再生ボタンをクリックしてフローを実行します。
※GIFなのでちょっと動きが早く見えますが、実際はもっとゆっくりです。
画面右下に実行中のメッセージが表示され、フローが開始されます。
ブラウザが立ち上がり、検索キーワードを入れて検索画面まで遷移しました。
まとめ
業務で初めてPADを触りましたが、UIもわかりやすく使い勝手の良さを感じました。
他にもExcelファイルを開いて操作したり、接続文字列を指定してDBにSQLを直接実行などもの操作もできるようで、今後も色々といじくって発掘してみたいです。
参考
無償提供の Power Automate Desktop でフローを自動化しよう!
https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/smb/column-power-automate-desktop