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【合格体験記】ITストラテジスト

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ITストラテジスト試験に一発合格したので、体験の共有と振り返りのため、記事にしました。
試験対策及び感想について記載します。
なお午前Ⅰ試験は、他の高度資格を持っている関係で免除でしたので、対策などは割愛します。

受験までの基本データ

  • 対策期間
     約4ヶ月(2023年10月~11月、2023年2月~2024年4月)
    上記で飛んでいる期間は、簿記2級の勉強をしていました(そちらも合格してます)
    ただ、簿記2級と並行している時間も長かったので、期間ほど対策量はないと思います。

  • 使用参考書
    私が使用したのは次の二つです。
    参考書は好みがあると思うので、これでなくてもよいとは思います。

  1. うかる!ITストラテジスト
  2. ITストラテジスト 合格論文の書き方・事例集 第6版

対策内容

午前Ⅱ

IPAの試験での午前Ⅱは(ご存じの方も多いですが)、過去問の使いまわしが多いです。
したがって、過去問を解くことは必須だと思います。
試験本番まで、私の場合は平成21年度から受験年度の前年度までを4周しました。
ある程度の知識がある人(個人的には、応用情報技術者資格試験をとっているくらいかなと思ってます)であれば、まず問題を解き、知らない知識や分からない問題に出会ったらそこをしっかり復習する、くらいでどうにかなると思います。
上記のハードルが厳しそうな人は、参考書で知識を入れてから過去問演習に進むとよいでしょう。
個人的には、「過去問道場」のアプリのない試験区分なのが残念です。

午後Ⅰ

ITストラテジストの午後Ⅰ問題は、よく言われることですが、国語の問題です。
そのため、国語ができる人は、対策が不要なのかもしれません。
まず一度過去問を解いてみたうえで、対策にどのくらい時間をかけるかを判断するとよいと思います。
(念のための注釈ですが、午前Ⅱ以外では過去問の使いまわしはありません。)
私はそこまで国語に自信がある人ではないので、「うかる!」の参考書を使って学習しました。
この参考書では、「ボトムアップアプローチ」と「トップダウンアプローチ」の2方向の解き方を解説しており、特に「トップダウンアプローチ」は非常に参考になりました。午後Ⅰ対策はこの参考書がとても役立ちました。

午後Ⅱ

IPAの試験で一番嫌な試験でしょう。いわゆる「論文」です。
私の対策では、論文を本番以外に書いてません。
中々とがった対策だと思いますが、合格できているので、ある意味で正しさが認められたと思ってます。
当たり前ですが、書く練習をする方がよいに決まってますので、全部は参考にせずとも、どこかしらが参考になればよいかなと思って書くことにします。

対策のコツ

箇条書きにすると、以下です。

  • (前提)試験時間内で、要求される文章量が書けるようにすること
  • インプットをたくさんすること
  • 論文を解く際に「区分の視座」を持つこと

詳細を以下に述べていきます。

(前提)試験時間内で、要求される文章量が書けるようにすること

こちらは前提になります。ここの力が怪しそうな人は、書く練習が必須だと思います。
筆者は子供のころにさんざん作文をしごかれた過去があったり、システムアーキテクト試験に合格していたりするので、ここは問題ないと思って対策(=書く練習)をしていません。

インプットをたくさんすること

私にとって、論文試験は、インプット試験です。
つまり、試験の合格・不合格を分ける第一の要因は、インプットをどのくらいしているか、にかかっている、という風に見ています。
具体的に、インプットしたものを優先順に書くと、次のようになります。

  1. 論文の事例(参考論文)
  2. 経営戦略系の知識
  3. 午後Ⅰの事例
論文事例

論文事例のインプットは、参考書に挙げた事例集をとにかく読むことです。(または、書く練習を兼ねて写経してもいいかもしれません)
ここでインプットすべきは、論文の正しい書き方(型)と、各参考事例の収集、殺し文句、の3つです。
まず、正しい書き方です。
論文はある程度、「どのように書くべきか」というフォーマットがあるため、これを知らないと絶対に合格できないかもしれないです。特に、「問題を分解して章立てする」ことはITストラテジストに限らず、論文がある試験区分では必須でしょう。
次に、各参考事例の収集です。
論文では、自ら書かねばなりませんが、そのための経験が豊富な受験者はそんなに多くないのではと思います。経験があったとしても、それで対応できる問題が出ないかもしれません。ですので、事例収集(疑似体験を積む)ことが必要になります。
こちらも、論文事例をとことん読むことになりますが、重視すべきは「AAという事象に対して、XXを使用し」といった問題解決の流れや、「BBに対して、YYを企画した」といったそもそもの企画建てなど、具体的なエッセンスです。
具体的な例をたくさん持っておくことで、試験の場で臨機応変に対応できることと思います。
最後に、殺し文句です。
事例をたくさん読むと、「このパターンの文が必ず出てくるな」ということに気付けます。
参考書の事例集では、一部ピックアップしてくれていることもありますし、論文に入れておくと説得力がかなり増すと思いますので、おすすめです。
ここは合格確率を上げるためのものですが、個人的には必ず意識したい部分だと思います。

経営戦略系の知識

知識は午後Ⅱ対策だけでは、足りないと思ってます。
というのも、論文を実際に書くためには、知識はあればあるほどいいですし、自分の書く文章で活用するためには、より深い理解が必要だからです。
この知識取得のためには、読書が有効だと思います。
参考程度ですが、読んだ本の一部を紹介します。

1冊目は、経営戦略の歴史を見ながら、各戦略論についてさらえる良書。読み物としても面白いです。
2冊目は、財務についての本ですが、ストラテジストはIRRなどの投資指標についての知識も必要となるため、ファイナンスの本も読むとよいかなと思ってます。
3冊目は、経営指標に関しての本で、丁寧に説明してくれるので疑問点がある人は読んでみるとよいかもしれません。
個人的にはファイナンス関係の知識が弱いこともあり、重点的に読んでいました。

午後Ⅰの事例

ここはなくてもよいかもしれませんが、おまけとして。
演習をした午後Ⅰの問題を論文の観点から整理すると事例収集の一つになります。
論文事例集だけで不安な場合はこちらもやってみるとよいでしょう。
なお、事例集の本により具体的なやり方があるので、こちらは割愛します。(優先度も高くないですし)

論文を解く際に「区分の視座」を持つこと

個人的には、論文の対策は、最終的にここに集約されるといっても過言ではないと思います。
論文は、「その区分にふさわしい人間であること」をアピールする試験ですので、区分の視座がないと当然合格できません。
区分の視座を、具体的に知るためには、受験の試験要綱を読むのがいいと思います。論文の事例集でもここには触れられているので、そちらを読むことで代替できます。
そのうえで、区分の視座から物事をとらえる練習をしていくことが大事です。
この辺りは私もまだ完全には言語化できていないのですが、例えば「自分の業務をストラテジストの観点から見ると、どうなるのだろう」と考えることが、挙げられます。
そういったことを深く考えることで、視座を得ることができ、ともすれば、現在の自分が従事しているプロジェクトを論文へ転化させることができます。
私の場合、自分が経験したプロジェクトを基に、新しいビジネスモデルをなんとなく考えました。受験した午後Ⅱの問題で、ビジネスモデルがテーマのものがあり、ぴったり活かせました。(これは幸運すぎたかもしれませんが。)
「視座を持つ」ことに関しては、様々な資格に活きるノウハウだと思っていますので、明確に言語化出来たら、そこは別途記事にするつもりです。

以上で、終わります。
何か追加で書いた方がよいことなどあればフィードバックもらえると幸いです。

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