Citrix Virtual Apps and Desktops(通称CVAD)には、異なる2つのライセンスモデルがあります。
一つはユーザー/デバイスライセンス(UD)で、もう一つは同時接続ライセンス(CCU)です。
価格も異なっており、CCUとUDの間には2倍ほどの差があります。
CCUは、その名の通り同時に利用できるライセンス形態で100人が同時で利用したい場合には、
CCUライセンスが100必要になります。
一方、よく意味の分からないのがUDライセンスです。
「ユーザー?デバイス?…。なんのこと???」
どのような仕組みでライセンスが計算されるのかを見ていきましょう。
まず、登場人物から(明治安田生命 名前ランキング2021より)。
利用者:ハルト、ミナト、リク、ソラ、ソウタ
端末:PC01、PC02、PC03
①ハルトがPC01より接続
→ ハルトにユーザーライセンスが発行されるので1ユーザーライセンスを消費。
②ミナトがPC02より接続
→ ミナトにユーザーライセンスが発行されるので1ユーザーライセンスを消費
③リクがPC01より接続
→ PC01を利用したハルトに1ユーザーライセンス、PC02を利用したミナトに1ユーザーライセンス。
PC01から接続したリクに1ユーザーライセンスが発行されると思った方は大間違い。
ハルトとリクは同じPC01から接続しているのでPC01に対して1デバイスライセンスが発行されます。
④ソラがPC01より接続
→ ソラが利用したPC01にはデバイスライセンスが発行されているのでライセンスは新たに消費されません。
この時点でユーザー1、デバイス1の計2ライセンスが消費されます。
⑤ソウタがPC02より接続
→ 今までの流れから考えると、PC02から2人のユーザーが接続しているので新たにユーザーライセンスを割り当てるよりも
PC02にデバイスライセンスを割り当てた方がライセンスの消費が少なくなります。
結果、PC02へデバイスライセンスが発行されます。
この時点でどのライセンスがそれぞれいくつ発行されているでしょうか・・・・・・・・・・・。
正解は、デバイスライセンスが2個消費されています。
UDライセンスは、ユーザーとデバイスのいずれかでライセンス消費の少ない方でライセンスを発行します。
10台の端末を100人で利用する場合、UDライセンスは10必要になる計算です。1つの端末を複数人で利用する場合や、
1ユーザーが複数の端末からアクセスするシーンが多い場合には、UDラインセンスでOKです。
100人のユーザーがそれぞれ自身の端末から利用する場合には、100UDライセンスが必要になるのですが、同時利用が
10人だと10CCUライセンスでOKです。
ここで疑問が。結局どっちがお得なの?
1UDライセンスを1000円。1CCUライセンスを2000円として考えてみます。
あかさたな運送は、100名の従業員がおり、それぞれの社員にPCが配布されています。CVADで公開されている事務処理用アプリケーションを
最大で同時60ユーザーが利用するライセンスを必要としています。
ケーズ1:UDライセンスを選択した場合
→ 従業員個々に1台以上の端末が与えられているので1,000円 × 100 = 100,000
ケース2:CCUライセンスを選択した場合
→ 最大で60ユーザーが同時に利用するので 2,000 × 60 = 120,000
この場合、CCUを60購入するよりもUDを100購入したほうが安くなります。単純計算でCCUライセンスがUDの50%以上の場合、
UDライセンスの方が安くなります。
ライセンスを購入する際、利用者数、端末数、同時接続数を元にどちらのライセンスがお得になるかを計算してください。