日本の伝統品である「のれん」をデザインし直してみました。
人や風が通り抜けたときに音が鳴るというシンプルなアイディアです。
のれんに加速度センサ縫い付け、そのデータをパソコンに無線送信しています。
パソコン側では SuperCollider という音声生成用のソフトウェアで、音が鳴るようプログラミングしておきます。
音は、のれんが揺れる大きさによって変化します。
作ってみよう
簡単に手順を載せておきます。
細かいところはフィーリングでお願いします。
準備
使用した材料や工具は、だいたい下記のようなものです。
- 布
- のれん棒
- 導電糸
- 導線
- LilyPad Arduino
- 加速度センサ
- XBee
- LilyPad XBee
- 単3乾電池
- 電池ボックス
- 裁縫道具
- ハンダ
- ハンダごて
ソフトウェア
Arduino や SuperCollider のプログラムを書きます。
ソースコードは Gist に置いておきましたので、ご参考ください。
ハードウェア
縫う
電気を通す糸を使って、のれんに Arduino やセンサ、電池ボックスを縫い付けていきます。
配線が難しい場合は普通の導線を使っても良いかと思います。
補強する
さらに接触不良にならないようハンダで補強します。
逆に絶縁したい箇所は、手芸用のボンドを使います。
仕上げる
縫い付けた Arduino 等の基板が隠れるような形で、のれんの布を2枚重ねにして縫います。
電池を入れられるよう、一部は縫い合わせないまま隙間を開けておきます。
棒を通す輪(ちぎれ)を上部に縫い付け、できあがりです。
動かす
電池を入れます。
SuperCollider サーバを起動します。
のれんを揺らします。
音が鳴ります。
なぜ作ったか
日本に古くからある伝統文化と現代のテクノロジーを掛け合わせることで、新たな価値を生み出せるのではないか。
そんなことを最近考えていて、とりあえず手を動かしてみようと思って、同僚と2人で作りました。
プロトタイピング大事
大したことないアイディアですが、実際に作るとなると慣れないことばかりでした。
普段は Web プログラマですので、特にハードウェアに関しては、試行錯誤しながら多くの時間を費やしました。
また、業務時間外での製作ということもあり、いろいろと苦労はありましたが、それでも完成した時には作って良かったと思えました。
やってみること、大事だと思います。
今まで見えなかったものが見えてくる。
モノづくりとは、その繰り返しだと思うのです。
皆さんも何か作って公開してみませんか。