はじめに
仮想基盤上に仮想マシンを運用・構築する際に**「スナップショット」**という言葉をよく聞きません?
今回は、この「スナップショット」についてアウトプットしていきたいと思います。
スナップショットとは?
仮想マシンの特定時点のディスクや状態を保存することができる機能です。
簡単に言うと、**「ある時点(瞬間)のデータを全て切り取ること」**です。
スナップショットはバックアップなのか?
スナップショットはバックアップではないです。
なぜなら、データが変化した(更新された)部分のみを取得しているからです。
種類 | 内容 |
---|---|
バックアップ | ストレージ(HDD、SSD等)の内容のコピー |
スナップショット | 更新データを保存 |
例えば、Windowsパソコンの「システムの復元」という機能があります。
「システムの復元」の中の**「復元ポイント」**がスナップショットに似ています。
VMware ESXi(vSphere)でも同様に復元ポイント(スナップショット)を選択し、復元することが可能です。
そのため、スナップショットは瞬間を切り取っているだけということもあり、
ディスクが故障した場合は、データを復旧させることができません。
スナップショットの用途とは?
スナップショットの用途は、主にこちらになります。
- 構築中に誤った設定をした場合に、設定を戻したい場合
- OSがウイルス感染をしてしまった場合に、状態を元に戻したい場合
仮想マシンの構築時には、とても重宝する機能になります。
VMware ESXi上でのスナップショット取得方法
今回は、VMware ESXiのスナップショット取得を例に紹介していきたいと思います。
(実際の業務で取得する際も同じ取得方法です。)
【環境】
Hypervisor : ESXi6.7
仮想マシン : CentOS7.3
事前に仮想マシンをシャットダウンしておく
事前にシャットダウンをしておく理由としては、**「静止点」**を正確に取得するためです。
**「静止点」**とは、データの更新が行われていない状態のことです。
OS起動中の場合は、裏でプロセスが動いている場合があり、正確に「静止点」を取得することができません。
そのため、必ずシャットダウン後にスナップショットを取得します。
手順
②実機にログイン後に下記コマンドを入力
shutdown -h now
③シャットダウンされたことを確認
スナップショット取得手順
①停止済みの仮想マシンを右クリックし、「スナップショット」→「スナップショットの作成」とクリック
②それぞれの項目を入力後に「スナップショットの作成」をクリック
- 名前
- 説明
- 「仮想マシンのメモリのスナップショットを作成します。」は☑のまま
③下のタスクバーにて「Create Snapshot」が「正常終了」になっていることを確認
スナップショットの管理の確認
①対象の仮想マシンを右クリックし、「スナップショット」→「スナップショットの管理」をクリック
②取得した「test」のスナップショットが取得できていることを確認
スナップショットのリストア方法
①対象の仮想マシンを右クリックし、「スナップショット」→「スナップショットの管理」をクリック
②対象のスナップショットを選択した後に、「スナップショットのリストア」をクリック
③下記のようなポップアップが表示される。そのまま「リストア」をクリック
→リストア処理が走る。
④スナップショットの管理画面を閉じる。
⑤「Revert To Snapshot」が「正常終了」になっていることを確認
スナップショットの知識まとめ
種類 | 内容 |
---|---|
バックアップ | ストレージ(HDD、SSD等)の内容のコピー |
スナップショット | 更新データを保存 |
静止点 | データの更新が行われていない状態 |
参考
ストレージの機能 スナップショットとは?その用途や特徴、バックアップとの違いを解説
スナップショットはバックアップではなかった