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CentOS 7からCentOS 8へのアップグレードは大変です💦

Last updated at Posted at 2020-08-29

背景

つい最近導入したばかりのサーバがなぜかCentOS 7で、今後さらに5年以上使いたかったので、更新することになりました。

注意

CentOS8がリリースされてから1年くらい経つのですが、いまだに公式には7から8へのアップグレードの手段を提供していないです。
ただ、非公式にアップデートをしている例がいくつかあっただけです。

本番環境で実行するのはかなり危険です。今回は代用でほかのサーバを利用できるので実施しました。
また、ある程度のトラブルシューティングは必要です。初心者向けではありません。

CentOS8の主要な更新点

  • パッケージマネージャがyumからdnfへの移行
  • Linuxのカーネルの更新3.10から4.18
  • その他、パッケージのバージョンの更新

フロントエンドがそのままだったりして、CentOS7から8へはあまり大きな影響はありません。(多分)

アップデート手順

  • EPELリポジトリのインストール
  • yum-utilsのインストール
  • dnfのインストール、パッケージの更新
  • 競合の解決
  • kernel coreの更新
  • 確認

EPELリポジトリのインストール

$ sudo yum install epel-release -y

yum-utilsなどのインストール

$ sudo yum install yum-utils
$ sudo yum install rpmconf
$ sudo rpmconf -a

このとき、設定の更新を行うかどうかを確認されます。
以前の設定を使いたい場合はNと入れてください。

クリーンアップ

$ sudo package-cleanup --leaves
$ sudo package-cleanup --orphans

dnfのインストールから更新まで

$ sudo yum install dnf

yumを消す必要があります。(その次のetcの中まで消す必要はないと思いますが一応)

$ sudo dnf -y remove yum yum-metadata-parser
$ sudo rm -Rf /etc/yum

パッケージを更新します。

$ sudo dnf upgrade
$ sudo dnf install http://mirror.centos.org/centos/8/BaseOS/x86_64/os/Packages/centos-repos-8.2-2.2004.0.1.el8.x86_64.rpm http://mirror.centos.org/centos/8/BaseOS/x86_64/os/Packages/centos-release-8.2-2.2004.0.1.el8.x86_64.rpm http://mirror.centos.org/centos/8/BaseOS/x86_64/os/Packages/centos-gpg-keys-8.2-2.2004.0.1.el8.noarch.rpm
$ sudo dnf -y upgrade https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-8.noarch.rpm

うまくいったら、クリーンアップします。

$ sudo dnf clean all

kernelの更新をしたいです。古いカーネルを消し去ります。

$ sudo rpm -e `rpm -q kernel`

次の手順で競合を起こすので最初に消しておきます。

$ sudo rpm -e --nodeps sysvinit-tools

CentOS8にdistro-syncします。
最新の利用可能なバージョンへインストール済みパッケージを同期するという意味らしいです。

$ sudo dnf -y --releasever=8 --allowerasing --setopt=deltarpm=false distro-sync

CentOS8へのアップグレード

カーネルを更新します。

$ sudo dnf -y install kernel-core

最小インストールで更新をかけます。

$ sudo dnf -y groupupdate "Core" "Minimal Install"

CentOS 8へ更新できてるか確認

再起動後、/etc/centos-releaseが8.xxに更新されているかや、uname -aでLinuxのカーネルのバージョンを確認します。

$ sudo dnf update

で更新もちゃんとできるか確認しましょう。もし、更新ができずに競合解決しろって出たら、頑張りましょう。

私の場合はなぜかパッケージが破損していたらしくkernelがインストールできなかったので、再インストールしました。

補足:バージョンの競合が発生したら?

メッセージを忘れたので引用します。
https://superuser.com/questions/1517321/centos8-dnf-update-transaction-check-error より。

Error: transaction check vs depsolve:
(gcc >= 8 with gcc < 9) is needed by annobin-8.78-1.el8.x86_64
rpmlib(RichDependencies) <= 4.12.0-1 is needed by annobin-8.78-1.el8.x86_64
(annobin if gcc) is needed by redhat-rpm-config-120-1.el8.noarch
rpmlib(RichDependencies) <= 4.12.0-1 is needed by redhat-rpm-config-120-1.el8.noarch
To diagnose the problem, try running: 'rpm -Va --nofiles --nodigest'.
You probably have corrupted RPMDB, running 'rpm --rebuilddb' might fix the issue.
The downloaded packages were saved in cache until the next successful transaction.
You can remove cached packages by executing 'dnf clean packages'.

基本的にパッケージを削除し、後で再インストールします。

$ sudo dnf remove <package name here!>

また、それもできない場合はアップデートを実行します。

$ sudo dnf update <package name here!> --allowerase --best

それもできない場合は依存しているパッケージについて再帰的に競合を解決する必要があります。

gdbmで発生した場合はそれ自体がdnfで使われているらしくアップデートを行う必要があります。
アップグレードで発生した競合を手動で解決してください。

ちなみに依存関係はこのコマンドでチェックすることができます。
依存関係が適切でないとあらぬところでエラーが出るので注意が必要です。

$ sudo dnf check --dependencies

例えばこんな感じになることがあります。

$ sudo dnf check --dependencies
Modular dependency problems:

 Problem 1: conflicting requests
  - nothing provides module(perl:5.26) needed by module perl-App-cpanminus:1.7044:8010020191120175858:a9207fc6-0.x86_64
 Problem 2: conflicting requests
  - nothing provides module(perl:5.26) needed by module perl-DBD-MySQL:4.046:8010020191114030811:073fa5fe-0.x86_64
 Problem 3: conflicting requests
  - nothing provides module(perl:5.26) needed by module perl-DBD-SQLite:1.58:8010020191114033549:073fa5fe-0.x86_64
 Problem 4: conflicting requests
  - nothing provides module(perl:5.26) needed by module perl-DBI:1.641:8010020191113222731:16b3ab4d-0.x86_64
 Problem 5: conflicting requests
  - nothing provides module(perl:5.26) needed by module perl-FCGI:0.78:8010020191114031513:16b3ab4d-0.x86_64
 Problem 6: conflicting requests
  - nothing provides module(perl:5.26) needed by module perl-YAML:1.24:8010020191114031501:a5949e2e-0.x86_64

以下のコマンドで解決できました。

$ sudo dnf module enable perl:5.26

感想と独り言

CentOSはサポートが長いのですが、OSのアップデートは推奨されないのでしょうかね。Ubuntuとかだとサポートが半分しかありませんがLTSでアップデートできるように設計されています。

そして長く使いたいのになぜ古いバージョンのOSを入れたのか。それがもともとの主犯だと思ってます。

参考

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