目的
エンジニアとして欠かせない仕事道具にPCがありますよね。
そこで私が5年弱エンジニアとして開発を行った経験から、開発用PCに求めるスペックとおすすめPCを考えます。
ざっくり使用環境としてはこんな感じで想定します。
- ブラウザはめっちゃ開く
- 10,20個は当たり前。加えてZoomとかも利用。
- Office製品も使う
- パワポ・エクセルが何重にも重なる。
- 開発ではローカルサーバーを動かす
- 開発環境にはコンテナを利用
- ゆくゆくは重い処理もしたい
- 機械学習、データ分析、動画編集
見るべき観点
- CPU
- PCの脳みそともいえる部分。全体の大半のスペックはここで決まる。
- GPU
- 画像処理装置。PCとしては必須ではないが動画編集だったり機械学習などの大規模演算をする際にはあったほうが良い。
- メモリ
- CPUが脳みそならこれは作業台に該当。多ければ多いほど複数のタスクを同時実行可能となる。
- ストレージ
- 容量。最近のPCは軽くテラバイトを超えてくる。SSD及びHDDがある。
- サイズ(重量)
- モバイル性能に直結する。持ち運びが多い場合には重要項目となる。
- 解像度
- 画質。一般的なサイズにFHD(1920×1080)があり、その4倍の解像度をもつ4Kも一般的になりつつある。
- バッテリー(消費電力)
- 駆動時間に直結。開発用であれば電源に繋げたままになることが多いと思われる。消費電力の観点で注目。
- インターフェース
- 入出力を行う部分。汎用的なUSB-A、HDMI、万能的なUSB-Cなどなど様々。Thunderbolt3は現代において必須。
購入検討
今回は自分が現在使っているPCと比較をしながら候補となるPCを絞っていくことにします。
ちなみに今のPCは発売から4年弱経っています。
現在使っているPC
項目 | 現在値 |
---|---|
CPU | Intel i7 第8世代 |
GPU | 内臓グラフィック |
メモリ | 16GB(DDR4) |
ストレージ | 512GB(SSD) |
サイズ(重量) | 13.3(1.3kg) |
解像度 | FHD(1920×1080) |
バッテリー | 45W |
インターフェース | TypeC Thunderbolt3他 |
求めるスペックPC
全体的に今の性能から1.5~2倍は欲しいところですね。
ということで先ほどの観点と照らし合わせて自分が求めるPCの要件は以下となりました。
項目 | 求める値 |
---|---|
CPU | 性能比1.5~2倍 |
GPU | グラフィックボード搭載 |
メモリ※ | 32GB |
ストレージ | 512GB(SSD)以上 |
サイズ(重量)※ | 14インチ未満(1.5kg以下) |
バッテリー | 100W以下 |
インターフェース | TypeC Thunderbolt3 |
※今回は自分の使い方を考慮し、メモリとサイズ(重量を最重要項目として設定
候補①
項目 | 性能 | 性能比 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen7 6800HS | 3.5倍 |
GPU | NVIDA GeForce RTX 3050Ti | 14倍 |
メモリ | 32GB(DDR5) | 2倍 |
ストレージ | 1TB(SSD) | 2倍 |
サイズ(重量) | 13.4(1.35kg) | - |
解像度 | FHD+(1920×1200) | - |
バッテリー | 100W※ | - |
インターフェース | TypeC Thunderbolt3 | - |
いいところ
・CPUがAMD製だが性能比は十分。
・GPUもグラフィックボード搭載で申し分ない性能。
・使うかわからないが2in1モニター採用。
わるいところ
・バッテリー消費電力が100Wと大きい。専用の充電器でないと性能に制限がかかる仕様。
候補②
項目 | 性能 | 性能比 |
---|---|---|
CPU | Intel i7-1260P | 2.7倍 |
GPU | Intel Iris Xe(96EU)(内臓) | 4.5倍 |
メモリ | 32GB(DDR5) | 2倍 |
ストレージ | 512GB(SSD) | 1倍 |
サイズ(重量) | 13.4(1.23kg) | - |
解像度 | FHD+(1920×1200) | - |
バッテリー | 60W | - |
インターフェース | TypeC Thunderbolt3 | - |
いいところ
・最軽量
・CPUがインテル12世代。
・候補の中では最軽量。
・バッテリー消費電力が60Wと抑えられている。外部製の充電器で賄える。
わるいところ
・GPUが内臓GPUとなっている。
候補③
項目 | 性能 | 性能比 |
---|---|---|
CPU | Intel i7-1280P | 3.4倍 |
GPU | Intel Iris Xe(96EU)(内臓) | 4.5倍 |
メモリ | 32GB(DDR5) | 2倍 |
ストレージ | 512GB(SSD) | 1倍 |
サイズ(重量) | 13.4(1.35kg) | - |
解像度 | FHD+(1920×1200) | - |
バッテリー | 65W | - |
インターフェース | TypeC Thunderbolt3 | - |
いいところ
・CPUがインテル12世代かつ省電力タイプの中でのハイエンドを積んでいる。
・バッテリー消費電力が65Wと抑えられている。外部製の充電器で賄える。
・使うかわからないが2in1モニター採用。
・カッコイイ
わるいところ
・GPUが内臓GPUとなっている。
最終判断
どれも性能としては申し分ないものを選べました。
ここからさらに1つに絞り込むためにもうひとひねり考えてみます。
※ここからはさらに私自身の個人的要望が大きく入ってきます。気になる人は読んでください。
今回私はメモリ及びサイズを重要項目としておいています。
※今回は自分の使い方を考慮し、メモリとサイズ(重量を最重要項目として設定
ここでいうところのサイズ(重量)とは、充電器も含めた「PCを使う上でのワンセット」を含みます。
本来であれば唯一13インチ台をキープし、グラフィックボードを積んでいるASUSのモデルを選ぶところですが、この「充電器」がネックになります。
この製品には外部製の100Wの充電器を使っても100%の性能を引き出せないという仕様としての縛りが存在します。
純正の充電器は総じて重い・デカい・熱いといいところはありません。
ASUSの製品がなぜこうなってしまっているかというと、グラフィックボードの消費電力が大きいことに起因していると考えます。
そうなった際に1つ新しい考えが浮かびました。
グラフィックボードっているか???
そうです。私も今回調べて初めて知りましたが、Intel製のCPUにはIrisという内臓グラフィックが組み込まれています。
これが結構いい性能をたたき出しているのです。
Intel Iris Xeは内臓グラフィックにしては高性能
確かに内臓よりもグラフィックボード単体のほうがスペックは上でしょうが、そこまでスペックを上げる必要があるのかと疑問が浮かびました。
まとめるとこんな感じですね。
・メイン作業はCPUの性能に依存する
・内臓GPU(Intel Iris Xe)でも必要十分
・グラフィックボードは電力を食う
・グラフィックボードは後から外付け可能(ただしコスパは悪い)
・開発であればクラウドGPUもあり(ただしコスパは悪いかも)
結論
これまでの考えを踏まえて、Summit E13 Flip Evo A12(msi) に決定しました!!
今回は純粋にCPU性能に重きを置きました。
希望する性能を13.4インチに詰め込んで排熱問題とかいろいろと挑戦的な部分はありましたが、もし後悔があればそれを次に生かしていこうと思います。
しばらく使ってみて
・CPU、GPU性能
->かなりサクサクで快適(GPU負荷が大きい作業はまだ未知数。。)
・メモリ32GBで正解
-> ただでさえWin11はメモリ食う
・容量512GBで必要十分
-> クラウドも利用すればしばらく不足することはなさそう
・2in1が意外と便利
-> テント型で配置することで省スペース&排熱効率UP
まとめ
エンジニアに求められる技術力、そしてそれを実現させるためのPCの性能発展はまさに日進月歩のごとく進んでいます。
基本的にはその時々の最新スペックを購入し、定期的に買い替えるのがベストだと感じました。
買い替えないにしても今のPCスペックを調べるだけでも勉強になりますね。