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【Chrome拡張】Plasmoを利用する際の (個人的な) 初期設定

Last updated at Posted at 2024-03-26

Plasmoとは

ブラウザ拡張機能を作成するための、Reactベースのフレームワークです。
公式によると「ブラウザ拡張機能のNext.jsのようなもの」とのことです。

結論: Plasmoを利用する際の初期設定

tsconfig.json を書き換える

まずは、以下のようにTypeScriptの設定を変更します。

   "compilerOptions": {
     "paths": {
       "~*": [
-        "./*"
+        "./src/*"
       ]
     },
-    "baseUrl": "."
+    "baseUrl": "src",
+    "strict": true,
+    "skipLibCheck": false,
+    "allowJs": false,
+    "forceConsistentCasingInFileNames": true,
+    "moduleResolution": "Bundler",
+    "noUnusedLocals": true,
+    "noUnusedParameters": true,
+    "isolatedModules": true,
+    "verbatimModuleSyntax": false,
+    "noUncheckedIndexedAccess": true
   }
 }

ディレクトリ構成を変更する

機能ごとにディレクトリを分けたいので、構成を変更しておきます。

# srcディレクトリ配下にソースコードを配置していく
mkdir src
cd src

# Background, コンテンツスクリプト, ポップアップ用のディレクトリを作成
mkdir background contents popup

# React用のディレクトリを作成
mkdir components hooks

# 既存のpopupファイルを移動
mv ../popup.tsx popup/index.tsx

補足: tsconfig の変更内容について

Plasmoの tsconfig.base.json の設定を上書きする

tsconfig.base.json は以下のような内容になっています。
TSを書いていく上でこのままの設定だと辛い部分がありそうなので、設定を変えておきます。

tsconfig.base.json
{
  "$schema": "https://json.schemastore.org/tsconfig",
  "display": "Plasmo Extension",
  "files": ["./plasmo.d.ts"],
  "compilerOptions": {
    "strict": false,
    "skipLibCheck": true,

    "target": "esnext",
    "lib": ["dom", "dom.iterable", "esnext"],
    "allowJs": true,
    "forceConsistentCasingInFileNames": true,
    "noEmit": true,
    "incremental": true,
    "esModuleInterop": true,
    "module": "esnext",
    "resolveJsonModule": true,
    "declaration": false,
    "declarationMap": false,
    "inlineSources": false,
    "moduleResolution": "node",
    "noUnusedLocals": false,
    "noUnusedParameters": false,
    "preserveWatchOutput": true,

    "verbatimModuleSyntax": true,
    "jsx": "preserve"
  }
}

compilerOptions を見る

現状設定されているオプションの概要と、変更の必要性について確認していきます。

  • strict
    • true に設定すると、厳密に型チェックしてくれるようになります
    • strict: false でTypeScriptを書いていくことは、TypeScriptの型の恩恵を捨てていることと同義ですので、必ず true にしましょう
  • skipLibCheck
    • true に設定すると、*.d.ts ファイルに対する型チェックがスキップされるようになります
    • 厳密性と速度のトレードオフになりますので、プロジェクトの規模にもよって判断は変わるかと思います
    • 厳密にしたいので false にしましょう
  • target
    • トランスパイルするJavaScriptのバージョンを指定します
    • このままにします
  • lib
    • TypeScriptを書く際に利用できる機能を指定します
    • 今後実装する機能によっては追加が必要かもしれません
    • 一旦このままにします
  • allowJs
    • true に設定すると、 .js.jsx もコンパイル対象となります
    • 基本的にtsオンリーで書いていきたいので false にしましょう
  • forceConsistentCasingInFileNames
    • true に設定すると、実行しているファイルシステムの大文字小文字を区別するルールに従わないimport文にはエラーを出すようにします
    • true のままにします
  • noEmit
    • true に設定すると、トランスパイル結果を出力しなくなります
    • Plasmoは内部でParcelというバンドラーを利用しており、tscでJSにトランスパイルするわけではないため true のままにします
  • incremental
    • true に設定すると、前回のトランスパイルと比較して変更があった差分のみをトランスパイルするようになります
    • true のままにします
  • esModuleInterop
    • true に設定すると、CommonJSなどのモジュールをES6形式でインポートできるようになります
    • true のままにします
  • module
    • モジュールパターンを指定します
    • このままにします
  • resolveJsonModule
    • true に設定すると、JSONの形式から自動的に型定義を抽出できるようになります
    • true のままにします
  • declaration
    • true に設定すると、トランスパイルした各tsファイルに対してexport型定義ファイルを生成する
    • false のままにします
  • declarationMap
    • true に設定すると、型定義のmapファイルを生成します
    • declarationfalse だと特に設定する意味がないので、そのままにします
  • inlineSources
    • true に設定すると、元のtsファイルの内容を文字列としてソースマップ内に埋め込みます
    • false のままにします
  • moduleResolution
    • バンドラーを利用しているので node から Bundler に変更しましょう
  • noUnusedLocals
    • true に設定すると、利用していない変数宣言を禁止します
    • true にしましょう
  • noUnusedParameters
    • true に設定すると、関数で利用していない引数を禁止します
    • true にしましょう
  • preserveWatchOutput
    • true に設定すると、watchモードで変更があった際に以前のコンソール出力を残したままにするようになります
    • true のままにします
  • verbatimModuleSyntax
    • true に設定すると、トランスパイル時にimport文の構文を維持してくれますが、CommonJSとは相性が悪いです。
    • false にしましょう
  • jsx
    • JSXの変換ルールを設定します
    • このままにします

足りない設定を考える

以下の設定も追加しておきます。

  • isolatedModules
    • true に設定すると、各ファイルを独立して変換する際に、解釈できないコードがある場合にはエラーを出します
  • noUncheckedIndexedAccess
    • true に設定すると、インデックス型のプロパティや配列要素を参照したときundefinedのチェックを必須にします
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