はじめに
この記事は 3GPP TS23.501(V17.6.0)を読んでいく Advent Calendar 2022 16日目の記事です。
その他の記事はQiitaのアドベントカレンダーページからどうぞ!
本日は、5.3節のRegistration and Connection Managementを読んでいく内容となります。
(やや長いですが)サマリと訳文を載せております。
UEのRegistration管理、NAS接続管理、モビリティ制限、スライスへのリダイレクトなどといったラインナップになります。
サマリ
Registration Management, Connection Management
Registration Management
- UE(user)がモバイルサービスを利用するためには、Registration(=登録)が必要
- RM-REGISTERED/DEREGISTERED :選択されたPLMNにおけるUEの登録状態を示すステータス
Connection Management
- UE~AMF間のNAS信号接続を管理する機能
- CM-CONNETED/IDLE :N1上でUE~AMF間での、NAS信号接続状態を示すステータス
UEとAMFでそれぞれ、RM/CM stateを保持する
Registration Management
RM-DEREGISTEREDの場合の動作
-
UE
- 初期登録手順で、選択されたPLMNへの登録を試みる
- 初期登録時に登録拒否を受けた場合は、RM-DEREGISTERED状態を維持
-
Registration Accept
を受信すると、RM-REGISTERED状態に遷移
-
AMF
- UEに
Registration Accept
を送信し、そのUEのRM-REGISTERED状態に遷移 - UEに
Registration Reject
を送信し、そのUEの初期登録を拒否
- UEに
RM-REGISTEREDの場合の動作
-
UE
- Mobility Registration Update: UEの位置情報の更新
-
Capability Information
やプロトコル・パラメータの更新
-
- Periodic Registration Update: UEがアクティブなことを知らせるために、定期的に登録更新
- 登録解除(PLMNにUEの登録がなくなった時)
-
Reject Registration Message/Deregistration message
を受信するとRM-DEREGISTEREDに遷移
- Mobility Registration Update: UEの位置情報の更新
-
AMF
- PLMNにUEが登録されていない場合は、登録解除手順を実行し、UEをRM-DEREGISTERED状態にする
-
Implicit Deregistration timer
の実行後、Implicit Deregistration
を実行(AMFはRM-DEREGISTERED状態になる) - UEからの登録要求/サービス要求の受け入れ、または拒否
Registration Area Management
TAIはアクセスタイプ別(3GPP/非3GPPアクセス)に管理される
- 3GPPアクセス
- AMFは、TAIリスト内のTAをUEに割り当てる
- non-3GPPアクセス
- 専用のTAIを利用する
- AMFはN3IWF, TNGF, TWIF, W-AGFから受信したTAIを含む登録エリアをUEに割り当てる
- IoT(MICOモード)の場合は、PLNM全体を登録エリアに割り当てることができる
UEが3GPPと非3GPPアクセスを同時に行う場合の動作
- 1つのUEが3GPP/非3GPPアクセスを同時に行う場合がある
- 様々なパターンのUEとAMFの登録手順が5.3.2.4に記載(下記の訳文参照)
Connection Management
NAS信号接続状態を示す状態遷移
↑CM state transition in UE
- UEはAN信号接続がreleaseされるたびにCM-IDLE状態に入る
- CM-CONNECTEDのUEは
RRC inactive状態
になることがある(詳しくは5.3.3.2.5節) - AN信号接続が確立されるたびにCM-CONNECTED状態に入る
-
initial NASメッセージ
の送信によりCM-IDLEからCM-CONNECTED状態へ遷移する
- AMFは、AN Release完了後UEのNGAP信号およびN3 U-Plane接続が解放されるたびにCM-IDLEに遷移
- 該当UEに関するN2(AMF~AN)接続が確立するたびにCM-CONNECTED状態に入る
-
N2 INITIAL UE MESSAGE
を受信するとAMFはCM-IDLEからCM-CONNECTED状態に遷移
CM-CONNECTED かつ RRC inactiveの場合の状態遷移
- (RRC inactive) Assistance Information
- N2アクティベーション時(登録、サービス要求、ハンドオーバー時など)にAMFからNG-RANへ提供される情報
- NG-RANがUEをRRC inactive状態にする場合の支援情報
- UEがRRC inactive & CM-CONNECTEDの場合、UEは以下の条件でRRC CONNECTED状態となる
- アップリンクデータが保留中
- モバイルがNAS信号手順を開始
- RANページングへの応答
- RAN通知領域から離脱したことをネットワークに通知
- 定期的なRAN Notification Area Updateタイマーが終了
- UEがCM-CONNECTED & RRC Inactiveの場合、以下の条件でCM-IDLEに移行しNAS信号の回復を開始する
- RRC再開手続きに失敗した場合
- UEがコアネットワークのページングを受信した場合
- 定期的なRAN通知領域更新タイマーが終了し、UEがRRC接続を正常に再開できない場合
- その他の障害シナリオの場合
- RRC inactiveで解決できず、UEをCM-IDLE状態に移行させる必要がある場合
NAS signaling connection management
CM-IDLE状態のUEのNAS信号接続を確立するために、UEとAMFによって提供される機能
- UEはサービス要求、登録、登録解除手順を実行してAMFとNAS信号接続を開始する
- AMFは古いNAS信号接続をReleaseしたり、維持することができる
- UEは、AN信号接続が解放されたことを検出するとNAS信号接続が解放されたと見なす
- AMFは、N2コンテキストが解放されたことを検出するとNAS信号接続が解放されたと見なす
3GPP/non-3GPPアクセスを両方もつ場合、UEとAMFは各アクセス別にCM状態とN2接続を持つ
UE Mobility
Mobility Restrictions
UEの移動処理またはサービスアクセスを制限する
- 3GPPと有線アクセスのみに適用される
- コアネットワークは、無線アクセスネットワークに対してMobility Restrictionsを提供
- AMFがService Area RestrictionsをUEに送信し、UEはTAに基づいて
Allowed/Non-Allowed Area
かどうかを判断- Allowed Areaである場合通信を開始することができる
- (災害ローミング、緊急アクセスは制限を受けない)
Mobility Restrictionsの構成
- RAT restriction
- UEがアクセスできない3GPP Radio Access Technologyの定義
- Forbidden Area
- PLMNに基づいて通信が許可されないエリア
-
Service Area Restrictions
- UEが通信を開始してもよいエリア/開始できないエリアを定義
- 加入者情報(subscription)に基づいてネットワークとの通信を許可/拒否する
- Core Network type restriction
- PLMNにおいて、UEが5GCかEPCのみか、または5GC/EPC両方への接続を許可されているかどうかを定義
- Closed Access Group: 5.30.3で定義(省略)
Management of Service Area Restrictions
- UDMでは加入者UEのTracking Area IDまたは、地理的情報(経度/緯度、郵便番号など)を使用してService Area Restrictionsを保有
- AMFは登録手順の間にUEの契約情報から、(TAの形式で)UEにService Area Restrictionを提供
- PCFにおいてService Area Restrictionを更新することができる
Radio Resource Management functions
- AMFはN2を通して「RAT/Frequency Selection Priority' (RFSP Index)」を提供
-
RFSP IndexをUEに割り当てることで、UEの適切なRATや周波数割り当てを行う
- 例: 「音声中心」で動作するUEに対して、E-UTRA(=LTE)でアイドルモードを強制するRFSP Indexの選択
ネットワークスライスへのリダイレクト
UEが利用したいスライス(Requested NSSAI)への割り当てを行うときの動作
- TAでS-NSSAIが利用可能な場合は、S-NSSAIが指定したバンドへリダイレクトを行う
- スライスが利用できるTAとできないTAが被っている場合は、AMF,NSSF,RFSPの情報をもとに適切なTAや周波数帯へリダイレクト
- 加入者情報(NSSRG)に基づいて、UEが利用できるNSSAIを制限する
- 利用できるTAがない場合は、一致度が最も高いNSSAIへリダイレクトすることもできる
- AMFが受け取ったUE無線能力を考慮し、対象NSSAIのターゲットセルを決定 -> RRCリダイレクション
- AMFはUEにNSAGと、NSAGs優先順位情報も提供する
- UEはNSAG情報を、セル再選択およびランダムアクセスに使用
UEモビリティイベントの通知
- AMFはUEモビリティイベントを追跡し、許可されたNF(SMF、NEF、NWDAFなど)へ通知する
- AMFが変更された場合、モビリティイベントの通知は旧AMFから受け継がれる
- NF側で受けたい通知の設定を行う
- UE位置情報、Area Of Interest, S-NSSAI、通知期間や条件など
- Area of Interest: TA、セルのリスト、(R)ANノードの識別子のリスト
~~~ 以下、和訳と用語補足 ~~~
5.3 Registration and Connection Management
5.3.1 General
- Registration Managementとは
- UE/userをネットワークに登録/登録解除すること
- ネットワークでユーザコンテキスト(=モバイル通信を利用できるかどうか?)を確立
- Connection Managementとは
- UEとAMF間の通信の確立と解放
('UE/user'という書き方は以降も使われる)
5.3.2 Registration Management
5.3.2.1 General
- UE/userがNWサービスを利用するには、Registrationが必要
- 登録完了後、下記に該当する場合はNWへの登録情報を更新する
- 疎通維持のための定期的な登録更新 (Periodic Registration Update)
- 移動時 (Mobility Registration Update)
- Capability※の更新 or プロトコル・パラメータを再調整する時 (Mobility Registration Update)
※UE Capability Information: UEの能力を示すRRCメッセージのこと
5.3.2.2 5GS Registration Management status
5GS = 5G System
5.3.2.2.1 General
UEとAMFでは、以下2つのRM状態が使用される
選択されたPLMN※における、UEの登録状態のステータスである
- RM-DEREGISTERED
- RM-REGISTERED
※PLMN(Public Land Mobile Network):事業者識別番号でMCC(Mobile Country Code)とMNC(Mobile NW Code)の組み合わせ
(例)44010 = (日本の)Docomo
5.3.2.2.2 RM-DEREGISTERED state
RM-DEREGISTEREDステータスでは、UEはネットワークに登録されていない状態。
AMFのUEコンテキストはUEの有効な位置情報またはルーティング情報を保持していない、そのためUEはAMF経由でのリーチャビリティは無い
ただし、UEコンテキストの一部は、UEおよびAMFに保存される。
e.g. 認証の度に、毎回認証プロセスが走ることの回避 (Webキャッシュ的な感じにしてくれるってことかな)
RM-DEREGISTEREDのステータスでは、UEは以下を実行する
- Registrationが必要なサービスを受ける場合は、初期登録手順を使って選択されたPLMNへの登録を試みる(TS 23.502 [3]の 4.2.2.2 節を参照)
- 初期登録時に登録拒否を受けた場合は、RM-DEREGISTERED状態を維持(TS 23.502 [3]の 4.2.2.2 節を参照)
- Registration Acceptを受信すると、RM-REGISTERED状態になる(TS 23.502 [3]の 4.2.2.2 節を参照)
AMFのUE RMステータスがRM-DEREGISTEREDである場合、AMFは以下のいずれかを実行する
- UEにRegistration Acceptを送信してUEの初期登録を受け入れ、UEのRM-REGISTERED 状態にする(TS 23.502 [3]の4.2.2項参照)
- UEにRegistration Rejectを送信してUEの初期登録を拒否(TS 23.502 [3]の 4.2.2.2 節を参照)
TODO: この辺の参照先の情報を捕捉しておく
5.3.2.2.3 RM-REGISTERED state
RM-REGISTEREDのステータスだと、UEはネットワークに登録されている。
UEはネットワークへの登録を必要とするサービスを利用できる。
RM-REGISTEREDでは、UE は以下を実行する必要がある
- サービング・セル(TS 37.340 [31]を参照)の現在のTAI※が、UEがネットワークから受信したTAIのリストにない場合、登録を維持し、AMFがUEにページ送信できるようにするために、Mobility Registration Update手順を実行
(例えば、UEが他のエリアに移動してたらMobility Registration Updateする)
※ TAI(Tracking Area ID): MMC,MNC,TAC(Tracking Area Code)を組み合わせたUEの位置情報
Note: NR衛星アクセスにおける、Mobility Registration Updateの追加の考慮事項は、5.4.11.6 節に記載
- UEがまだアクティブであることをネットワークに通知するため、定期的な更新タイマーをトリガーとして定期的な登録更新(Periodic Registration Update)手順を実行
- Mobility Registration Update手順を実行してCapability Informationを更新したり、ネットワークとプロトコル・パラメータを再調整する
- UEがPLMNに登録される必要がなくなった場合、登録解除手順(TS 23.502 [3]の 4.2.2.3.1 節参照)を実行してRM-DEREGISTERED状態に移行
- UEはいつでもネットワークからの登録解除を決定することができる
- Reject Registration messageまたはDeregistration messageを受信すると、RM-DEREGISTERED状態になる
- UEの動作は、Registration RejectまたはDeregistration messageの'cause value'に依存(TS 23.502 [3]の 4.2.2 節を参照)
AMFの動作
- PLMNにUEが登録されていない場合は、登録解除手順を実行し、UEをRM-DEREGISTERED状態にする
- Implicit Deregistration timerの実行後、Implicit Deregistrationを実行(AMFはRM-DEREGISTERED状態になる)
- UEからの登録要求/サービス要求の受け入れ、または拒否
5.3.2.2.4 5GS Registration Management State models
5.3.2.3 Registration Area management
Registration Area managementは、UE に登録領域を割り当てたり、再割り当てしたりする機能
Registration Areaは、3GPPアクセスまたはNon-3GPPアクセスなど、アクセス・タイプごとに管理される。
UEが3GPPアクセスでNWに登録すると、AMFはTAIリスト内の一連のトラッキングエリアをUEに割り当てる。
AMFは登録エリア、すなわちTAIリストのTracking AreaのセットをUEに割り当てる際、様々な情報(例えば、モビリティパターンおよび許可/非許可エリア(5.3.4.1項参照))を考慮する場合がある。
PLMN全体をサービングエリアとするAMFは、代わりにPLMN全体("all PLMN")をMICOモード※のUEに登録エリアとして割り当てることができる(5.4.1.3項を参照)。
AMFは、5.40.4節に規定された災害ローミングサービスに登録したUEに登録領域を割り当てる場合、災害状態の領域をカバーするTAIのみを考慮しなければならない。
※ MICOモード(Mobile Initialized Connection Only Mode): IoT端末などで少量のデータを送るだけのモード、省電力稼働のためページングされない
参考: https://blog.3g4g.co.uk/2020/07/mobile-initiated-connection-only-mico.html
5Gシステムは、UEのRegistration Area内のあらゆるNG-RANノードの追跡エリアを含む、単一のTAIリストを使用したRegistration Areaの割り当てをサポートする
非3GPPアクセス※に使用されるTAIは、非3GPPアクセス専用でなければならない。
非3GPPアクセス専用のTAIは、PLMNで定義されこのPLMN内で適用されるかもしれない。
各N3IWF、TNGF、TWIFおよびW-AGF※は、1つのTAI値でローカルに構成される。
各N3IWF、TNGF、TWIFおよびW-AGFは、他のN3IWF、TNGF、TWIFおよび/またはW-AGFと異なるTAI値または同じTAI値で構成されうる。
TAIは、TS 38.413 [34]に記述されているように、N2インターフェースのセットアップ中にAMFに提供される。
3GPPアクセス: 3GPPで規定しているアクセス方式、LTEやW-CDMAなど
非3GPPアクセス: 3GPPで規定していないアクセス、wifiなど
5GCでは非3GPPアクセスでも、N3IWFによってAMFとUPFにコアに接続することができる
N3IWF(Non-3GPP InterWorking Function)
TNGF(Trusted Non-3GPP Gateway Function)
TWIF(Wireline Access Gateway Function)
W-AGF(Trusted WLAN Interworking Function)
どれも非3GPPアクセスを利用するためのFunction
UEが非3GPPアクセスでネットワークに登録する場合、AMFはサービングN3IWF、TNGF、TWIFまたは W-AGFから受信したTAIを含む登録領域のみをUEに割り当てる。
Note1: 例えば、2つのW-AGFはそれぞれ異なるTAI(W-AGFごとに1つのTAI)に対応することができ、異なるS-NSSAIのセットをサポートすることができる
TAIリストを生成する際、AMFはTAIリストが送信されるアクセスタイプ(すなわち、3GPPアクセスまたは非3GPPアクセス)に適用されるTAIのみを含めるものとする。
Note2: RAT※変更のたびに発生するMobility Registration Updateによる余分な信号負荷を防ぐため、複数のRATをサポートするUEについては、RAT固有のTAIリストの生成を回避することが望ましい
RAT(Radio Access Technology): 無線アクセス技術のこと
Note3: N3GPPアクセスで登録されたUEの場合、Registration Areaの一部としてUEに提供されるTAIは、この特定のNon-3GPPアクセス上でUEに提供することを意図したスライスのサポートを可能にすることが期待される。さらに、非3GPPアクセス用にUEに提供されたRegistration Areaは、UEが非3GPPアクセスから登録解除されるまで(明示的な登録解除、またはUEがCM_IDLE状態になったことによる登録解除タイマーの時間切れによる暗黙の登録解除のいずれか)、変更されることは無い。
NG-RAN内の全ての3GPPアクセスのRATと非3GPPアクセスでは、5GシステムはTS 23.003 [19]に規定されたTAI形式をサポートする。
TAI形式は、MCC、MNCおよび3バイトのTACのみから構成される。
UEがもう一方のアクセス・タイプで既に登録されている場合の、登録管理に関する追加事項については5.3.2.4節で説明されている。
NB-IoT※への(またはNB-IoTからの)RAT間モビリティを実行するときに、UEがモビリティ登録手順を確実に開始するための要件
- トラッキング・エリアはNB-IoTと他のRAT(WB-E-UTRA、NRなど)の両方のセルを含んではならない
- AMFはNB-IoTと他RATのトラッキング・エリアを含む(UEを)TAIリストに割り当てない
- IoT用のバンドでは、TAIリストの割り当ては行わない
NB-IoT(Narrow Band-IoT): LTE方式のIoTの規格で、180kHz幅
3GPPアクセスの場合、AMFはN2インターフェースに関連するグローバルRANノードIDと、NG-RANによって示されるトラッキング・エリアに基づいて、UEがキャンプする(=「居座る」的な意味)RATタイプを決定
UEが5.4.8節に定義されるように、免許不要帯域を使用してNRにアクセスしている場合、TS38.413[34]に定義されるようにN2インタフェースで必要な情報が提供される
AMFは、NG-RANから受信した情報に基づいて、より正確なRATタイプ情報を決定することもできる
- 5.31.20節に定義される LTE-M
- 5.4.8節に定義される、非免許バンドを使用するNR
- 5.4.10節に定義された、衛星アクセス用のRATタイプ
- 5.41節に定義される、NR RedCap
非3GPPアクセスの場合、AMFはN2インタフェースに関連する5G-ANノードに基づいて、UE がキャンプしているRATタイプを以下のように決定
- 5G-ANノードが、Global N3IWF Node IDを持つ場合 -> RATタイプ: Untrusted Non-3GPP
- 5G-ANノードが、Global TNGF Node ID または Global TWIF Node ID を持つ場合 -> RATタイプ: Trusted Non-3GPP
- 5G-ANノードが、Wireline BBF Access NetworkをサポートするW-AGFに対応する、Global W-AGF Node ID を持つ場合 -> RATタイプ: Wireline-BBF
- 5G-ANノードが、Wireline Cable Access NetworkをサポートするW-AGFに対応する、Global W-AGF Node ID を持つ場合 -> RATタイプ: Wireline-Cable
- Wireline-BBFとWireline-Cableを区別することができない場合 -> RATタイプ: Wireline
NOTE 4: Wireline BBFアクセスネットワークまたはワイヤラインのいずれかをサポートするW-AGFを区別する方法(例えば、異なるグローバルW-AGFノードID IEまたはそれらを区別するためのフィールドを含むグローバルW-AGFノードID)は、ステージ3の定義に任されている
NOTE 5: 事業者が1種類の有線アクセスネットワーク(有線BBFアクセスネットワークまたは有線ケーブルアクセスネットワーク)のみをサポートする場合、AMFはRATタイプ有線または特定のものを使用するように構成されることがある
非3GPP アクセスの場合、AMFはN2接続設定時に提供された、ユーザーロケーション情報を使用して、より正確なRATタイプ(IEEE 802.11 アクセス、有線ケーブルアクセス、有線 BBF アクセスなどを識別)を決定することもできる
5G-ANノードが Global N3IWF Node ID, Global TNGF Node ID, Global TWIF Node ID, Global W-AGF Node IDのいずれかのの場合、アクセスタイプは非3GPPアクセスになる
5.3.2.4 Support of a UE registered over both 3GPP and Non-3GPP access
Untrusted Non-3GPPアクセスネットワーク、Trusted Non-3GPP および W-5GAN に対応する Non-3GPPアクセスネットワークについての説明
W-5GANの場合、本条で言及されるUEは、5G-RGに対応
例えば、UEが3GPPアクセスと同じPLMNの非3GPP アクセス(N3IWF、TNGF および W-AGF を介したアクセス)により連続して(または同時)にサービスを受ける場合、
所定のサービングPLMNに対して、UEのRMコンテキストはアクセスごとに1つ存在する
UDMは、各アクセスに対して別個のUE登録手続きを管理する
3GPPおよび非3GPPアクセスで同じPLMNがサービスを提供する場合、UEは同じAMFからサービスの提供を受ける
ただし、第5.17節に記載されている一時的な状況、つまりUEが非3GPPアクセスと関連したPDUセッションを持つEPSから移動した後はこの限りではない
TS 33.501 [29]のAnnex Sに定義されている5G NSWO認証は、RMの状態に影響を与えない
AMFは、UEの複数のアクセス固有のRMコンテキストを下記と関連付ける
- 3GPPおよび非 3GPP アクセスの両方に共通する 5G-GUTI※を使用、この5G-GUTIはグローバルに一意
- アクセス・タイプごとの登録状態(3GPP / Non-3GPP)
- アクセスタイプごとの登録エリア:3GPPアクセス用の登録エリアと、非3GPPアクセス用の登録エリア。3GPPアクセス用と Non-3GPPアクセス用の登録領域は独立
- 3GPPアクセス用のタイマー
- 定期的に登録を行うタイマー
- モバイルリーチャブルタイマー、暗黙の登録解除タイマー
- 非3GPPアクセスのタイマー
- UE非3GPP登録解除タイマー
- ネットワーク非3GPP暗黙の登録解除タイマー
GUTI(Globally Unique Temporary UE Identity): AMFによって一時的に割り当てられるID、PLMN+AMF ID+TMSIで構成される
参考: https://www.techplayon.com/5g-nr-global-unique-temporary-identifier-guti/
AMFは、非3GPPアクセスにおいて、UEのために定期登録タイマーを提供しない
その結果、UEは非3GPPアクセス上で定期的な登録更新手順を実行する必要がない
代わりに、初期登録手順および再登録の間、UEはネットワークから'CM-IDLE state'になったときに開始される、UE登録解除タイマーが提供される
同じUEの3GPPアクセスと非3GPPアクセスが同じPLMNによって提供されている場合
AMFは両方のアクセス上で使用するために同じ5G-GUTIを割り当て
この5G-GUTIは、3GPPおよび非3GPPアクセスのいずれかに割り当てられるか、または再割り当てされる可能性がある
5G-GUTIは、UEの登録完了で割り当てられ、UEの同一PLMNへの3GPPおよび非3GPPアクセスの両方において有効
UEが同じPLMNの別のアクセスですでに5Gシステムに登録されている場合
非3GPPアクセスまたは3GPPアクセスで最初のアクセスを実行すると、UEは別のアクセス用のネイティブ5G-GUTIを提供する。
これにより、ANは5G-GUTIから得られるGUAMI※を介して、前回の登録手順で作成されたUEコンテキストを維持するAMFを選択することができる
AMFは、5G-GUTIを介してUEリクエストを、既存のUEコンテキストに関連付けることができるようになる
GUAMI(The Globally Unique AMF Identifier): AMFを識別するグローバルID
既存アクセス時のGUTIの情報をもとに、同じAMFを選択することができる
UEが1つのアクセスに対して登録を実行しており、同じPLMN内の他のアクセスに対しても登録を実行しようとする場合
(たとえば、3GPP アクセスと選択した N3IWF、TNGF または W-AGF が同じ PLMN 内にある)
UEは最初のアクセスに対する登録完了まで他アクセスに対する登録を開始しないものとする
NOTE:UEがどのアクセスに対して最初に登録を実行するかは、UEの実装次第
UEがあるアクセス(3GPPアクセスまたは非3GPPアクセスそれぞれ)に対して正常に登録され、UEが他のアクセス経由で登録した場合
-
2つ目のアクセスが同じPLMN内にある場合(UE が 3GPP アクセスを介して登録され、同じ PLMN 内にある N3IWF、TNGF、または W-AGF を選択するなど)
-
UEは新しいアクセスに関連付けられたPLMNへの登録に、同じPLMN内の最初のアクセスに対する前回の登録またはUE設定更新手順で、UEに提供された5G-GUTIを使用するものとする
-
2つ目のアクセスへの登録が正常に完了すると、ネットワークがRegistration Acceptに5G-GUTIを含んでいた場合、UEは両方の登録にRegistration Acceptで受信した5G-GUTI を使用するものとする
-
Registration Acceptに5G-GUTIが含まれていない場合、UEは既存の登録に割り当てられた5G-GUTIを新規の登録にも使用する
-
2番目のアクセスが最初のアクセスの登録PLMNとは異なるPLMNにある場合(=登録されていないPLMN)、UEは新しいアクセスに関連付けられたPLMNへの登録に、UEがすでに登録されているPLMNとは異なるPLMNから以前に受信した5G-GUTIを使用しなければならない
-
UEが5G-GUTIを含まない場合、新規登録にはSUCI※が使用される
-
2番目のアクセスへの登録が正常に完了すると、UEは2つの5G-GUTI(PLMN ごとに 1 つ)を持つようになる
-
e.g.
- UEは3GPPアクセスに登録され、3GPPアクセスのPLMNとは異なるPLMNにある N3IWF、TNGF または W-AGF を選択する
- UEは非3GPPで登録され、N3IWF、TNGF または W-AGF のPLMNとは異なるPLMNで3GPPアクセスに登録される
3GPPおよび非3GPPアクセスの両方での登録をサポートするUEは、2つの5G-GUTI、各PLMNを個別の登録、および関連する2つの同等のPLMNリストを処理する必要がある
3GPP上の登録手順中に割り当てられた、UE 5G-GUTI(UEが3GPPアクセスで最初に登録する場合など)が場所依存である場合
選択したN3IWF、TNGF またはW-AGF機能が3GPPアクセスと同じPLMNにあれば、同じUE 5G-GUTI をNon-3GPPアクセス上で再使用することができる
UE 5G-GUTI が非3GPPアクセス上で実行される登録手順中に割り当てられた場合(UEが非3GPPアクセス上で最初に登録する場合)
UE 5G-GUTIは場所に依存しないため、3GPP アクセス上でのNAS※プロセスでは有効でない可能性があり、3GPPアクセス上での登録手順中に新しいAMFを割り当てることになる
NAS(Non-Access Stratum): 非アクセス層, C-Planeのプロトコルスタック要素で認証を行うレイヤー
UEが3GPPアクセスで最初に登録された場合
UEが非3GPPアクセスで同じPLMNに登録すると、UEは3GPPアクセスで取得したGUAMIをN3IWF、TNGF、W-AGFに送信し、受信したGUAMIを使用して3GPPアクセスと同じAMFが選択される
Deregistration Request messageは、3GPPアクセス、非3GPPアクセス、またはその両方に適用されるかを示す
UEが3GPPおよび非3GPPアクセスの両方で登録されており、非3GPPアクセス上でCM-IDLEになっている場合
UEまたはAMFは3GPPアクセス上で登録解除手順を開始し、非3GPPアクセス上でのみUEの登録解除を行うことができますが、非3GPPアクセスと関連しているすべてのPDUセッションが解放されなければならない
UEが3GPPおよび非3GPPアクセスの両方で登録されており、3GPPアクセスではCM-IDLEに、非3GPPアクセスではCM-CONNECTED になっている場合
UEは非3GPPアクセス上で登録解除手順を開始し、3GPPアクセスにのみUEを登録解除でき、この場合、3GPPアクセスと関連するすべてのPDUセッションが解除されるものとする
非3GPPアクセスでの登録管理については、5.5.1 節でさらに詳しく定義
5.3.3 Connection Management
5.3.3.1 General
接続管理は、N1上のUEとAMF間のNAS信号接続の確立と解放の機能で構成される
NAS信号接続は、UEとコア・ネットワーク間のNAS信号交換を可能にするために使用される
UEとAN間のAN信号接続(3GPPアクセス上のRRC接続、または untrusted N3GPPアクセス上のUE-N3IWF接続、trusted N3GPPアクセス上のUE-TNGF接続)および、ANとAMF間のUEのN2接続で構成される
5.3.3.2 5GS Connection Management states
5.3.3.2.1 General
UE-AMF間の信号接続状態を反映する2つのCM state
- CM-IDLE
- CM-CONNECTED
3GPPアクセスと非3GPPアクセスのCM状態は互いに独立
一方がCM-IDLE状態であっても、他方がCM-CONNECTED状態であれば、同時にCM-IDLE状態になることができる
5.3.3.2.2 CM-IDLE state
CM-IDLE 状態のUEは、N1上でAMF間でNAS信号接続を確立していない
UEはTS 38.304[50]に従ってセル選択/セル再選択を行い、TS 23.122[17]に従ってPLMN選択を行う
CM-IDLE 状態のUEには、AN信号接続, N2接続, N3接続はない
UEがCM-IDLE状態および、RM-REGISTERED状態の両方にある場合
UEは、第5.3.4.1節で特に規定されていない限り、以下のように動作するものとする
- UEがMICOモード(5.4.1.3 節参照)でない限り、サービスリクエスト手順(TS 23.502 [3]の 4.2.3.2 節参照)を実行してページングに応答
- UEに送信すべきアップリンク信号またはユーザー・データがある場合は、サービスリクエスト手順を実行する(TS 23.502 [3]の 4.2.3.2 節を参照)。LADN※については、5.6.5節を参照し、特定の条件が適用される
LADN(Local Area Data Network): ローカルにあるDN
AMFのUEの状態がRM-REGISTEREDである場合
UEとの通信を開始するために必要なUE情報が格納されるものとする
AMFは、5G-GUTIを使用して、UEとの通信を開始するために必要な保存された情報を取得できるようにする必要がある
NOTE: 5GSでは、UEのSUPI/SUCIを使用したページングは必要ない
UEは、TS 38.331[28]およびTS 36.331 [51]に規定されるように、AN信号接続確立時にANパラメータの一部として5G-S-TMSI※を提供する
UEは、UEとANとの間にAN信号接続が確立されるたびにCM-CONNECTED状態に入る(3GPPアクセス上ではRRC Connected状態に、信頼できない非3GPPアクセス上では UE-N3IWF接続、信頼できる非3GPPアクセスではUE-TNG 接続が確立される)ものとする
初期NASメッセージ(登録要求、サービス要求、または登録解除要求)の送信により、CM-IDLE状態からCM-CONNECTED状態への遷移が開始される
5G-S-TMSI: 5G-GUTIの短縮版
AMF Set ID、AMF Pointer、5G-TMSIを含む
AMFは、ANとAMF間でUEのN2接続が確立されるたびに、UEのCM-CONNECTED状態に入るものとする
最初のN2メッセージ(N2 INITIAL UE MESSAGEなど)を受信すると、AMFはCM-IDLE状態からCM-CONNECTED状態への移行が開始される
UEおよびAMFは、MICOモードをアクティブにするなどして、CM-IDLE 状態における UEの電力効率および信号効率を最適化することができる(条項 5.4.1.3 を参照)
5.3.3.2.3 CM-CONNECTED state
CM-CONNECTED状態のUEは、N1上でAMFとNAS信号接続を行う
NAS信号接続は、UEとNG-RAN間のRRC接続およびANとAMF間のNGAP UEアソシエーション※を使用して、3GPPアクセスを行う
RRC(Radio Resource Control): 無線理リソース制御プロトコル
UEは、ANとAMF間のTNLAに拘束されないNGAP UEアソシエーションを使用して、CM-CONNECTED 状態になることができる
CM-CONNECTED状態のUEのNGAP UEアソシエーションの状態の詳細については、5.21.1.2 節を参照する
NAS信号の手順が完了すると、AMFはUEとのNAS信号接続を解放することを決定することができる
CM-CONNECTED状態の場合、UEは以下のようになる
- UEは、AN信号接続が解放されるたびにCM-IDLE状態に入る、3GPPアクセスについてはTS 38.331 [28]を参照
(3GPPアクセス上でRRC Idle状態に入る場合、信頼されていない非3GPPアクセス上でUE-N3IWF接続が解放された場合、信頼されている非3GPPアクセス上でUE-TNGF接続が解放されたことがUEによって検出された場合)
AMFのUE CM状態がCM-CONNECTEDである場合、AMFは以下を行う
- AMFは、TS 23.502 [3]に規定されるAN Release手順の完了後、このUEの論理NGAP信号接続およびN3ユーザ・プレーン接続が解放されるたびに、UEのCM-IDLE状態に移行する
AMFは、UEがコアネットワークから登録を解除するまで、UEのCM状態をCM-CONNECTED状態に維持することができる
CM-CONNECTED状態のUEは、RRC Inactive状態になることがある(TS 38.300 [27]を参照)
UEがRRC inactive状態の場合、以下が適用される
- UEの到達可能性は、コア・ネットワークからの支援情報(assistance Infomation)を使用してRANによって管理される
- UEのページングは、RANによって管理される
- UEは、UEのCN(5G S-TMSI)およびRAN 識別子を使用して、ページングを監視
5.3.3.2.4 5GS Connection Management State models
Figure 5.3.3.2.4-1: CM state transition in UE
Figure 5.3.3.2.4-2: CM state transition in AMF
UEがCM-IDLE状態になると、このアクセスでアクティブであったPDUセッションのUP 接続が非アクティブになる
NOTE: PDUセッションのUP接続の活性化については、5.6.8節に記述されている
5.3.3.2.5 CM-CONNECTED with RRC Inactive state
RRC非アクティブ(inactive)状態は、NG-RANに適用される
RRC非アクティブ状態のUEサポートは、NRのTS 38.306 [69]、5GCに接続されたE-UTRAのTS 36.306 [70] に定義されている
5GCに接続されたNB-IoTでは、RRC非アクティブはサポートされない
5GCではRRC connected, RRC inactive, RRC idle状態の3つに分けられる
RRC inactiveはRRC connectedとidleの中間の状態で、UEコンテキストを保持しながらすぐにRRC connectedに復帰することができる
AMFは、UEをRRC Inactive状態にすることが可能かの、NG-RANの決定のために、支援情報(=Assistance Information)をNG-RANに提供する
しかし、以下のような例外的なケースではこの限りではない
- PLMN(またはAMFセット)がRRC Inactiveをサポートしていない場合
- UEはCM-CONNECTED 状態を維持する必要がある場合(例:トラッキングのため)
"RRC Inactive Assistance Information"には下記が含まれる
- UE固有のDRX値※
- UE固有の拡張アイドル・モードDRX値(サイクル長およびページング時間ウインドウ長)
- UEに提供されるRegistration Area(登録領域)
- 定期的な登録更新タイマー
- AMFがUEに対してMICOモードを有効化した場合、UEがMICOモードであることを示す指標
- NRのTS 38.304 [50]および5GCに接続されたE-UTRAのTS 36.304[52]に定義された、RANがUEのRANページング・オカレンスを計算できるUE識別子からの情報
- 音声サービスのページングコーズインジケーションがサポートされていることを示すもの
- TS 38.300 [27]に定義されているように、NR上でRRC非アクティブ状態のCM-CONNECTEDにあるUEをページングするためのAMF PEIPSアシスト情報(5.4.12.2項を参照)
DRX(間欠受信): UEが待ち受け状態の時には,必要最小限の時間だけ動作させるようにしたい。そのminimunの動作時間を決めるパラメータ的なもの(?)
上記の"RRC Inactive Assistance Information"は、(新しい)サービングNG-RANノードとのN2アクティベーション時(登録、サービス要求、ハンドオーバー時など)にAMFから提供され、UEをRRC inactive状態にすることができるかどうかNG RANの決定をサポートするために使用される
AMFがUEに新しい登録エリアを割り当てる場合、AMFはそれに応じてRRC Inactive Assistance Informationを送信して、NG-RANを新しい登録エリアで更新する必要がある
音声サービスのPaging Cause Indicationは、NG RANがRANベースのページングを実行するのを支援するために使用される
RRC Inactive状態はRRC ステートマシンの一部であり、RRC Inactive状態に入るための条件を決定するのはRANに依存する
NAS手順の結果、RRC Inactive Assistance Informationに含まれるパラメータに変更があった場合、AMFはNG-RANノードに対してRRC Inactive Assistance Informationを更新しなければならない
UEがCM-CONNECTED状態の場合、AMFがRRC Inactiveアシスタンス情報を提供していれば、RANノードはUEをRRC Inactive状態のCM-CONNECTEDに移動することを決定することができる
UEが'CM-CONNECTED with RRC Inactive state'に移行しても、N2およびN3参照点の状態および 「endpoints」(Dual Connectivity 構成の場合)は変更されない
RRC Inactive状態にあるUEは、RAN Notification エリアおよび定期的なRAN Notificationエリア更新タイマーを認識する
5GC ネットワークは、TS 23.502[3]の 4.8.3 節の N2 通知手順によって 5GC ネットワークから通知されない限り、RRC接続状態の CM-CONNECTED と RRC inactive状態の CM-CONNECTED 間のUEのトランジションを認識することがない
RRC Inactive状態でのCM-CONNECTEDに移行する際、NG-RAN は、RRC Inactive Assistance Information に示された Periodic Registration Update Timerの値を考慮して、UEに定期的な RAN Notification Area Update Timer を設定し、UEに提供された RAN Notification Area Update Timer 値より長い値のガードタイマーを使用する
NG-RANにおいて定期的なRAN通知領域更新ガードタイマーが満了した場合、TS 23.502[3]の4.2.6 節に規定されるようにAN Release手順を開始するものとする
UEがRRC非アクティブ状態で、CM-CONNECTEDにある場合、UEはTS 23.122[17]およびTS 24.501[47]で定義されているように、PLMN選択手順を実行する
UEがRRC inactive状態でCM-CONNECTEDになっている場合、UEは以下の理由によりRRC接続を再開する
- アップリンクデータが保留中
- モバイルがNAS信号手順を開始
- RANページングへの応答
- RAN通知領域から離脱したことを、ネットワークに通知
- 定期的なRAN Notification Area Updateタイマーが終了
UEが同じPLMNまたは同等のPLMN内の異なるNG-RANノードで接続を再開する場合、UE
ASコンテキストは古いNG-RANノードから取得され、CNに向けて手順が起動される
(TS 23.502 [3] の 4.8.2 節 を参照)
NOTE1: デュアル・コネクティビティ構成では、UEがマスターRANノードでRRC接続を再開する場合、セカンダリRANノードの構成はTS 38.300 [27]に定義されている
TS 38.300[27]に定義されているRANページング手順が、UEとのコンタクトの確立に成功しない場合、その手順は下記のようにネットワークによって処理されるものとする
NG-RANに送信待ちのNAS PDUが少なくとも 1 つある場合
- RANノードは、AN Release手順(TS 23.502 [3]の 4.2.6 節参照)を開始
- AMFのUE CM状態をCM-IDLE状態に移行し、AMFに NAS不達を通知
NG RAN に送信待ちのユーザープレーンデータのみがある場合
NG-RANノードはNG-RANのローカル構成に基づき、N2接続をアクティブに保つ
または AN Release 手順(TS 23.502 [3]の 4.2.6 節を参照)を開始することができる
NOTE2: RANページングのトリガーとなるユーザープレーンデータは、RANページングに障害が発生した場合などに失われる可能性がある
RRC Inactive状態で CM-CONNECTED状態にあるUEが、GERAN/UTRAN/E-UTRANへのセル選択を行う場合、節5.17に規定された選択RATのアイドルモード手順に従うものとする
また、CM-CONNECTED状態でRRC Inactive状態のUEは、以下の場合にはCM-IDLE 状態に移行し、NAS 信号の回復(TS 24.501 [47]を参照)を開始するものとする
- RRC再開手続きに失敗した場合
- UE がコア・ネットワークのページングを受信した場合
- 定期的なRAN通知領域更新タイマーが終了し、UEがRRC接続を正常に再開できない場合
- その他の障害シナリオの場合
- RRC inactive状態で解決できず、UEをCM-IDLE状態に移行させる必要がある場合
UE が RRC inactive状態で CM-CONNECTED 状態にあり、UE の NG-RAN または E UTRAN UE Radio Capability 情報を変更するトリガーが発生した場合
CM-IDLE 状態に移行して 5.4.4.1 節に定義された UE Radio Capability 更新手順を開始しなければならない
(デュアル登録モードで動作する UE の具体的な要件は、 5.17.2.1 節をご参照)(デュアル登録モードで動作する UE の要件については、5.17.2.1 節を参照)
UE が RRC inactive状態の CM-CONNECTED 状態にある場合
RAN は AMF から、UE がセルを変 更するたびに単一の stand-alone report または continuous reporting を示す Reporting Type の Location Reporting Control メッセージを受信すると、TS 23.502[3] の 4.10 節に規定されている .location reporting を実行する
UE が RRC Inactive 状態で CM-CONNECTED になっている場合
AMF は、UDM から Nudm_UECM_DeregistrationNotification を受信した場合、TS 23.502 [3]の 4.2.6 節に規定される AN Release 手順を開始するものとする
UE が RRC inactive状態で CM-CONNECTED にいるとき、RAN が AMF から Reporting Type が Area Of Interest ベースの Location Reporting Control メッセージを受信した場合
RAN は AMF に対して、Area Of Interest 内の UE の存在(IN、OUT、UNKNOWN)および UE の Last known location とタイムスタンプを含む Location Report メッセージを送信しなければならない
そして、旧NG-RANノードから新NG-RANノードへのパス切り替えが完了した時点で、NFは同じ手順を再試行する
5.3.3.3 NAS signalling connection management
5.3.3.3.1 General
NAS 信号接続管理には、NAS信号接続の確立と解放の機能を含む
5.3.3.3.2 NAS signalling connection establishment
NAS 信号接続確立機能は、CM-IDLE 状態の UE の NAS 信号接続を確立するために、UE と AMF によって提供される
AMF は、NG-RAN が AN 内の以前の AN Release Procedure でその情報を提供していた場合、ページング用の推奨セル / TA / NG-RAN ノード識別子のリストを提供するものとする(TS 23.502 [3] の 4.2.6 節を参照)
CM-IDLE 状態の UE が NAS メッセージを送信する必要がある場合、UE は TS 23.502 [3]の 4.2.2 節および 4.2.3 節に規定されているように、サービス要求、登録または登録解除手順を開始して AMF との NAS 信号接続を確立するものとする
NG-RAN ノード経由で NAS 信号接続を確立する予定であっても、この UE が既に古い NG-RAN ノード経由で NAS 信号接続を確立していることを AMF が検出した場合、AMF は AN Release Procedure をトリガして古い確立済みの NAS 信号接続を解放するものとする
UE の設定、UE の加入、移動パターンおよびネットワーク構成に基づいて、AMF は UE がネットワークから登録解除されるまで NAS 信号接続を維持することができる
5.3.3.3.3 NAS signalling connection Release
NAS信号接続の解放手順は、ANノード(5G(R)ANノードまたはN3IWFのいずれか)またはAMFによって開始される
NG-RANノードは、AN内のANリリース手順中に、ページング用の推奨セル/TA/NG-RANノード識別子のリストを含めることができる(TS 23.502[3]4.2.6 節を参照のこと)
AMFは、NG-RANから提供された場合、この情報を保存する
UEは、AN信号接続が解放されたことを検出すると、NAS信号接続が解放されたと見なす
AMF は、N2 コンテキストが解放されたことを検出すると、NAS 信号接続が解放されたと見なす
5.3.3.4 Support of a UE connected over both 3GPP and Non-3GPP access
AMF は、UE の 2 つの CM 状態(3GPP アクセス用 CM 状態と非 3GPP アクセス用 CM 状態)を管理する
N2 インターフェースは、3GPP アクセスまたは非 3GPP アクセスのいずれでも UE に対応する
3GPP と非3GPP の両方で接続されている UEは、各アクセス用に 2つの N2 インターフェースを持つ
UEは、3GPPアクセスと非3GPPアクセスの間で、CM状態を任意に組み合わせることができる
例えば、UEは一方のアクセスでCM-IDLE、他方のアクセスでCM-CONNECTED、両方のアクセスでCM-IDLE、両方のアクセスでCM-CONNECTEDになることができる
AMFにおけるUEのCM状態が3GPPアクセスではCM-IDLE、非3GPPアクセスではCM-CONNECTEDである場合、
AMFは、3GPPアクセスにおいてこのUEに送信すべきダウンリンクデータがある場合、 3GPPアクセス経由のPaging Requestまたは非3GPPアクセス経由のNAS notificationをこのUEに送信し、ネットワークトリガのサービス要求手順を実行する(TS 23.502 [3] の4.2.3.3を参照)。
非3GPP アクセスでの接続管理については、5.5.2 節でさらに詳しく定義されている
5.3.4 UE Mobility
5.3.4.1 Mobility Restrictions
5.3.4.1.1 General
モビリティ制限は、UEのモビリティ処理またはサービス・アクセスを制限する
モビリティ制限の機能は、UE(UE に提供されるモビリティ制限カテゴリの場合のみ)、無線アクセス ネットワーク、およびコア・ネットワークによって提供される
特に断りのない限り、モビリティ制限は 3GPP アクセスおよび有線アクセスにのみ適用され、その他の非 3GPP アクセスには適用されない
UE およびネットワークは、緊急サービスのためにネットワークにアクセスする場合、5.16.4.3 節に規定されるモビリティ制限をオーバーライドするものとします。MPS および MCX については、TS 24.501 [47]に規定されるとおり、サービスエリアの制限は適用されない
災害ローミング・サービスを要求する UE の場合 UE は、5.40.4 節に規定される災害状態のエリアにおいてのみ、サービスを受けることができる
PLMN 内のその他のエリアは、災害ローミングサービスに登録された UE にとって禁止エリアとみなされる
CM-IDLE 状態および RRC Inactive 状態の CM-CONNECTED 状態におけるサービスエリアの制限および禁 止エリアの処理は、コアネットワークから受信した情報に基づいて UE が実行する。RRC 接続状態における CM-CONNECTED 状態の移動制限は、無線アクセスネットワークとコアネッ トワークによって実行される。
CM-CONNECTED状態において、コアネットワークは、無線アクセスネットワークに対して、Mobility Restriction Listの中でMobility Restrictionsを提供する。
Mobility Restrictionsは、以下のようにRAT restriction、Forbidden Area、Service Area Restrictions、Core Network type restriction、Closed Access Group情報から構成されている
RAT restriction
- RAT restriction: PLMN において UE がアクセスできない 3GPP Radio Access Technology(ies)を 定義します。制限された RAT では、加入に基づく UE は、この PLMN のネットワークへのアクセスを許可されま せん。CM-CONNECTED 状態において、無線アクセスネットワークがハンドオーバー手順の間にターゲット RAT およびターゲット PLMN を決定する場合、PLMN ごとの RAT 制限を考慮する必要があります。RAT 制限はネットワークで強制されるものであり、UEに提供されるものではない
Forbidden Area
- Forbidden Areaでは、UE は加入に基づいて、この PLMN のネットワークとの通信を開始すること が許可されません。セル選択、RAT 選択、および PLMN 選択に関する UE の動作は、UE に Forbidden Area を通知するネットワークの応答によって決まります。禁止区域は、3GPP アクセスまたは非 3GPP アクセスのいずれかに適用される
有線アクセス使用時の Forbidden Area の詳細については、TS 23.316 [84]に記載があります
NR衛星アクセスにおけるForbidden Areaのサポートは、5.4.11.8節に記載
Forbidden Area は、Untrusted または Trusted の非 3GPP アクセスに使用しないでください
NOTE1: UE が、信頼できない非 3GPP アクセスまたは信頼できる非 3GPP アクセスを介して登録する際に、禁 止されたトラッキングエリアからアクセスしていると受け取った場合、UE は対応する TAI を決定できないため、 TS 24.501 [47]に記載されているように、禁止エリアリストが削除されるまでこの PLMN における信頼できない非 3GPP アクセスおよび信頼できる非 3GPP アクセスへの アクセスが禁止されると考慮する必要があります。
NOTE2: 特定のネットワーク応答に対する UE の反応は、TS 24.501 [47]に記載されています。
Service Area Restriction:
UE がネットワークとの通信を開始してもよいエリア、またはそうでないエリアを以下のように定義
- 許可された領域
- 許可された領域:許可された領域では、UE は加入によって許可されたネットワークと の通信を開始することができます。
- 非許可エリア
- 非許可領域:非許可領域では、UE は加入に基づいてサービス領域が制限されます。UE およびネットワークは、モビリティに関連しないユーザー・サービスを取得するために、 サービス要求、またはユーザー・プレーン・データ、制御プレーン・データ、例外データ報告、SM 信号(PS Data Off 状態変更報告を除く)に対するあらゆる接続要求を開始することが許可されていない
- UE は、非許可領域に入ることを、UE が発信するセッションや通話における Cell Reselection、PLMN Selection または Domain selection の基準として使用しないものとします。UE が RRC 非活性状態で CM-CONNECTED にある場合の RRC 手順は、UE が許可領域にある場 合と比較して変更されません。RM 手順は、UE が Allowed Area にいる場合と比較して変更されません。非許可エリアの UE は、非 3GPP アクセスからのコアネットワークのページングまたは NAS Notification メッセージに、Service Request および RAN ページングで応答するものとします。非許可領域の UE は、有線アクセス以外の非 3GPP アクセス上で MA PDU セッションの確立ま たは起動を開始することができますが、その MA-PDU のための 3GPP アクセス上のユーザープレーンリ ソースは確立または起動されないものとします。有線アクセス使用時の非許可領域の扱いについては、TS 23.316[84]に記載されています。
NOTE3:サービスエリア制限により5GSでサービスが制限される場合、他のRAT/システムで利用可能な適切なメカニズムを使用して、同じ場所の全てのRAT/システムでサービスも制限されると仮定されます。
NOTE4: TS 24.501 [47]で定義されたSORトランスペアレントコンテナ、UEポリシーコンテナ、UEパラメータアップデート トランスペアレントコンテナの配信、または登録要求によるネットワークからの保存済みページング制限情報の削除(条項 5.38 参照)は、モビリティ関連サービスの一部であり、サービス制限があるエリアで許可されています。
NOTE5: CM-CONNECTED 状態の UE の場合、制御プレーンデータ伝送も、ユーザープレーンリソース が既に確立されている場合は、ユーザープレーンデータ伝送も、許可されていないエリアによって制限されることはない。
コアネットワークタイプの制限
この PLMN において、UE が 5GC のみ、EPC のみ、または 5GC と EPC の両方への接続を許可され ているかどうかを定義します。受信時のコア・ネットワーク・タイプ制限は、PLMN において 3GPP および非 3GPP アクセス・タイプの両方に、または非 3GPP アクセス・タイプにのみ適用される
NOTE6: コア・ネットワーク・タイプの制限は、例えば、E-UTRAN が EPC および 5GC の両方に接続され るネットワーク展開において、条項 5.17 に記載されるように使用することができます。コア・ネットワーク・タイプの制限が非 3GPP アクセス・タイプに適用される場合、UE は N3IWF への接続を使用することが制限される
Closed Access Group information: は 5.30.3 で定義
所定のUEについて、コアネットワークは、UE加入情報、UEロケーションおよび/またはローカルポリシーに基づいてモビリティ制限を決定する(例えば、HPLMNが5GCを配備していない場合、UEのHPLMN IDおよびオペレータのポリシーがコアネットワークタイプ制限の決定のためにVPLMNで使用される)。
モビリティ制限は、例えばUEの加入、ロケーション変更、ローカル・ポリシーにより変更される場合がある。
オプションとして、サービスエリア制限または非許可エリアは、さらに、例えばUEのロケーション、PEIおよびネットワークポリシーに基づいてPCFによって微調整されてもよい。
サービスエリア制限は、登録手順または UE 構成更新手順の間に更新されるかもしれない。
NOTE7: 加入管理は、MPSサービス加入者のために、移動性制限が含まれないことを保証する。
ネットワークが UE に Service Area Restrictions を送信する場合、ネットワークは Allowed Area または Non-Allowed Area のいずれか一方のみを UE に送信し、両方を同時に送信することはできません。
UE がネットワークから Allowed Area を受信した場合、Allowed Area に含まれない TA は UE によって Non-Allowed(非許可)と判断されます。UE がネットワークから非許可領域を受信した場合、非許可領域の一部でない TA は、UE によって許可されたものとみなされます。
UE がサービスエリア制限を受信していない場合、PLMN 内のあらゆる TA が許可されたも のとみなされます。
UE が禁止領域、サービス・エリア制限、またはそれらの組み合わせの間で重複する領域を持 つ場合、UE は以下の優先順位で処理を進める
- 禁止領域の評価は、サービス領域制限の評価に優先するものとする。
NRの場合
- NRはプライマリーアクセスとして許可されません。
- NRは二次アクセスとして許可されていない。
- 一次アクセスとして許可されない無許可帯域のNR。
- 非許可帯域のNRは二次アクセスとして許可されない。
- NR(LEO) satellite access not allowed as primary access.
- NR(MEO)衛星アクセスは一次アクセスとして許可されていない。
- NR(GEO)衛星アクセスは、一次アクセスとして許可されていない。
- NR(OTHERSAT)衛星アクセスはプライマリアクセスとして許可されていない。
- NR RedCapはプライマリーアクセスとして許可されていない。
編集部注:デュアルコネクティビティとキャリアアグリゲーションをサポートするかどうかの最終決定は、RAN WG2とRAN WG3が行うことになっています。その後、SA WG2は、セカンダリアクセスのモビリティ制限など、DCやCAのRAN機能をサポートするためのシステム機能が必要であるかどうかを検討する予定です
E-UTRAの場合
- E-UTRAは一次アクセスとして許可されていない。
- E-UTRA は二次アクセスとして許可されない。
- 非許可帯域の E-UTRA は二次アクセスとして許可されない。
- NB-IoT は一次アクセスとして許可されない。
- LTE-Mはプライマリーアクセスとして許可されない。
すべての一次アクセス制限を実施するために、関連するアクセスは異なる追跡エリアコードに配備されなければならず、加入者は特定のアクセスを使用してTAのネットワークにアクセスすることは許されないものとする。
すべての二次アクセス制限では、加入者はこのアクセスを二次アクセスとして使用することを許可されないものとする。
5.3.4.1.2 Management of Service Area Restrictions
本節では、3GPP アクセスにおけるサービスエリア制限について説明する。有線アクセスにおけるサービスエリア制限については、TS 23.316 [84]を参照すること。
サービスエリア制限は、1 つ以上の(たとえば、最大 16 の)追跡エリア全体を含むか、または サービスエリア制限は無制限に設定されます(すなわち、PLMN のすべての追跡エリアを含む)。
UDMにおけるUEの加入データは、明示的なTracking Area IDおよび/またはその他の地理的情報(経度/緯度、郵便番号など)を使用して指定された、許可または非許可のいずれかのAreaを含むことができるService Area Restrictionを含んでいます。
許可エリアまたは非許可エリアを指定するために使用される地理的情報は、ネットワークでのみ管理され、ネットワークは、サービスエリア制限情報をPCF、NG-RANおよびUEに送信する前に、それをTAのリストにマッピングします。
AMF が UE に限定された許可領域を割り当てる場合、AMF は、許可領域または非許可領域のいずれかで構成されるサービス領域制限を UE に提供するものとします。
サービスエリア制限に含まれる許可エリアは、AMF によって事前に設定され、かつ/または動的に割り当てることができます。
つまり、PLMN のすべてのトラッキング・エリアを含むことができます。
非許可エリア内の UE の登録エリアは、その UE の非許可エリアに属する TA のセットで構成される必要があります。許可領域内の UE の登録領域は、UE の許可領域に属する TA の集合で構成されるべきである。AMF は、登録手順の間に、UE のサブスクリプション・データに格納されている、または PCF が提供する完全なリストのサブセットである可能性がある TA の形式で、サービス・エリア制約を UE に提供します。
NOTE: サービスエリア制限の最小粒度は TA レベルであるため、固定無線アクセス用加入者のように地理的範囲が限定されている加入者は、1 つまたはいくつかの TA が割り当てられ、その結果、例えば FWA システムよりも広いエリアでのサービスアクセスが許可されます。
限定された許可領域は、この制限が UE に送信されない場合でも、AMF によって最大許可追跡領域数で制限されることもあります。最大許容トラッキングエリア数が許可エリアと組み合わせて使用される場合、最大許容トラッキングエリア数は、許可エリア内の限定された許可エリアで許可されるTAの最大数を(AMFに対して)示します。最大許容トラッキングエリア数が非許容エリアと組み合わせて使用される場合、最大許容トラッキングエリア数は、非許容エリア外の制限された許容エリアにおいて許容されるTAの最大数を(AMFに対して)示す。
UDMは、UEのサービスエリア制限をUEのサブスクリプションデータの一部として保存する。サービング・ネットワークの PCF は、(例えば、UE の位置、使用中のアプリケーション、日時などの様々な条件により)許可領域の拡大、非許可領域の縮小、または追跡領域の最大許可数の増加のいずれかにより、UE のサービス領域制限をさらに調整することができます。NWDAFが配備されている場合、PCFはNWDAFからのUEモビリティに関する分析(すなわち、統計または予測)を使用して、サービスエリア制限を調整することができる(TS 23.288 [86]を参照のこと)。UDM および PCF は、いつでも UE のサービスエリア制限を更新することができます。CM-CONNECTED 状態の UE の場合、AMF は UE および RAN を直ちに更新します。
CM-IDLE状態のUEの場合、TS 24.501 [47]の定義に従って、AMFはUEを直ちにページ送 信するか、更新されたサービスエリア制限を保存して、UEとの次の信号のやり取り時にUEを更新 することができます。
登録時に UE のサービスエリア制限が AMF に存在しない場合、AMF は UDM から UE のサービスエリア制限を取得し、PCF によってさらに調整することができます。サービングAMFは、UEのサービス・エリア制限を実施するものとします。最大許容トラッキング・エリア数によって与えられる制限付き許容エリアは、最大許容トラッキング・エリア数に達するまで、AMFが(UEが)まだ訪問していないトラッキング・エリアを制限付き許容エリアに追加することによって、動的に割り当てることができます(すなわち、AMFはTA数が最大許容トラッキング・エリア数に等しくなるまで新しいTAを制限付き許容エリアに追加します)。AMFは、初回登録のたびに、最大許容トラッキング・エリア数の枠内で使い切られたTAのリストを削除します。
CM-CONNECTED 状態の UE の場合、AMF はサービス・エリア制限を示すものとします。AMF は、Mobility Restriction List を使用して、この UE の Service Area Restrictions を RAN に示 すものとします。
UE は受信したサービス・エリア制限を保存し、以前に保存されたサービス・エリア制限がある場合 は、新たに受信した情報と置き換える必要があります。サービスエリア制限に許容範囲が限定されている場合、サービスエリア制限に示されたトラッキングエリアに対して適用される。サービスエリア制限の許容範囲が無制限の場合、受信したサービスエリア制限は、登録されたPLMNおよび登録領域で利用可能な同等のPLMNに適用されます。
RANは、XnおよびN2ベースのハンドオーバーにおいて、ターゲットセルの選択にサービスエリア制限を使用します。
モビリティによってサービングAMFが変更された場合、古いAMFは新しいAMFにUEのサービスエリア制限を提供し、PCFによってさらに調整されることがあります。
ネットワークは、UEに対してページングを実行し、Generic UE Configuration Update procedure(TS 23.502 [3]の 4.2.4 節参照)でService Area Restrictionsを更新することができます。
ローミングの場合、サービスエリア制限は、UDMからサービングAMFを経由して、訪問先ネットワークのサービングPCFに転送されます。訪問先ネットワークのサービングPCFは、サービスエリア制限をさらに調整することができる。
NR衛星アクセスでのサービスエリア制限のサポートは、5.4.11.8節に記載されています。
5.3.4.2 Mobility Pattern
モビリティパターンは、AMFがUEのモビリティを特徴付け、最適化するために使用することができる概念である。AMFは、UEの加入、UEモビリティの統計、ネットワークローカルポリシー、およびUEアシスト情報、またはそれらの任意の組み合わせに基づいて、UEのモビリティパターンを決定および更新する。UEモビリティの統計情報は、過去のUE移動軌跡または予想されるUE移動軌跡であることができる。NWDAFが配備されている場合、UEモビリティの統計は、NWDAFによって提供される分析(すなわち、統計または予測)であってもよい(TS 23.288 [86]を参照のこと)。
モビリティパターンは、AMFによって使用され、UEに提供されるモビリティサポート(例えば、登録エリア割り当て)を最適化することができる。
5.3.4.3 Radio Resource Management functions
5.3.4.3.1 General
NG-RANの無線リソース管理をサポートするために、AMFはN2を通じてNG-RANにパラメータ「RAT/周波数選択優先順位へのインデックス」(RFSP Index)を提供
RFSP インデックスは、RAN で利用可能なあらゆる情報を考慮しながら、特定の RRM※戦略を適用するために、RAN によってローカルに定義された構成にマッピングされる
RRM(Radio Resource Management)
RFSP インデックスは UE 固有のもので、すべての無線ベアラに適用されます。
RAN によるこのパラメータの使用方法の例:
- アイドルモードのキャンプを制御するためのUE固有のセル再選択優先順位を導出する
- アクティブ・モードのUEを異なる周波数レイヤーまたはRATにリダイレクトすることを決定する(例:5.3.4.3.2項参照)
HPLMN※は、加入したS-NSSAI※を考慮してRFSPインデックスを設定することができる。
HPLMN: SIM発行時に書き込まれるPLMN
RPLMN(最後に接続したPLMN)が見つからない場合につなぎに行く先
S-NSSAI(Single-Network Slice Selection Assistance Information): 特定のネットワークスライスを判別するための識別子
スライスサービスタイプ(SST)およびスライス区別(SD)を含む
SST: eMBB(高速・大容量)、mIoT(多数接続、省電力、低コスト)、URLLC(低遅延、高信頼)
AMFはUDMからサブスクライブされたRFSPインデックスを受け取ります(例えば、登録手順の間)
非ローミング加入者の場合、AMFは、オペレータの構成に応じて、以下の手順のうちの1つに従って、使用中のRFSPインデックスを選択
- 使用中のRFSPインデックスが加入済みのRFSPインデックスと同一である場合
- AMFは、サブスクライブされたRSFPインデックス、ローカルに設定されたオペレータのポリシー、許可されたNSSAI、およびAMFで利用できるUE関連のコンテキスト情報(登録手続き中に受け取った場合はUEの使用設定など)に基づいて、使用中のRSPインデックスを選択します(TS 23.502 [3] 項を参照)
NOTE1: AMF が「UE の使用状況設定」を使用する方法の一例として、「音声中心」で動作する UE に対して、E-UTRA でアイドルモードのキャンピングを強制する RFSP 値を選択することが挙げられます(特定の登録領域で voice over NR がサポートされておらず、NR セルが含まれている場合)。
AMFは、TS 23.503 [45]の6.1.2.1節に記載されているように、さらなる評価のために、UDMから受信した加入済みRFSインデックスをPCFに報告することができます。
PCFから認可されたRSPインデックスを受信した場合、AMFは、使用中のRFSPインデックスを選択するために、加入したRSPインデックスではなく、認可されたRSPインデックスを適用しなければならない(前述のとおり)。
ローミング加入者の場合、AMFは訪問先ネットワークポリシーに基づいて使用中のRSPインデックスを選択できるが、HPLMNからの入力を考慮することができる(例えば、HPLMNごとに予め設定されたRSPインデックス値、またはHPLMNに依存しないすべてのローマーに使用する単一のRSPインデックス値など)。
使用中のRFSPインデックスは、XnまたはN2がNG-RAN内ハンドオーバーに使用される場合、ソースからターゲットNG-RANノードへも転送される。
AMFは、受信した加入済みRFSPインデックス値および使用中のRFSPインデックス値を保存します。登録手順の間、AMFは、使用中のRFSPインデックス値を更新することができる(例えば、AMF内のUE関連コンテキスト情報が変更された場合、AMFは使用中のRFSPインデックス値を更新する必要があるかもしれない)。
使用中のRFSPインデックス値が変更された場合、AMFは、既存のUEコンテキストを修正するか、RANに新しいUEコンテキストを確立するか、またはユーザープレーン確立が必要ない場合はNGAP DOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージに使用中の更新済みRFSPインデックス値を含めるように構成されることにより、NG-RANノードに直ちに使用中の更新済みRFSPインデックス値を提供します。
AMF 間モビリティ手順の間、ソース AMF は、両方の RFSP インデックス値をターゲット AMF に転送します。ターゲットAMFは、受信した使用中のRFSPインデックス値を、オペレータのポリシーおよびターゲットAMFで利用可能なUE関連コンテキスト情報に基づく新しい使用中のRFSPインデックス値で置き換えることができます。
ネットワーク・スライスの可用性と UE に許可されたネットワーク・スライスを考慮した UE アイドル・モード移動制御および優先順位ベースの再選択メカニズムを有効にするために、UE の Allowed NSSAI も考慮して、条項 5.3.4.3 に記載されているように RFSP が導出されます。
NSAG(条項 5.15.14 参照)をサポートする UE は、設定された NSSAI の S-NSSAI の一部について、TS 38.300 [27]、TS 38.304 [50]、TS 38.331 [28]、TS 38.321 [143]、TS 24.501 [47] および条項 5.3.4.3.4 に記載されているように使用できる NSAG で設定される場合があります。
5.3.4.3.2 Preferred band(s) per data radio bearer(s)
NG-RAN は、UE が使用するデータ無線ベアラに関連付けられたネットワーク・スライスに応 じて、データ無線ベアラごとに特定の無線リソースを使用することを好む場合があります。UE アイドル・モード移動制御および優先度ベースの再選択メカニズムは、第 5.3.4.3.1 節に記載されたとおり動作し、UP リソースが例えば特定の S-NSSAI に対してアクティブになると、NG-RAN はローカル・ポリシーを使用して、どの特定の無線リソースが関連するデータ無線ベアラに使用されるか決定することができま す。UE は、RRM ポリシーに基づいて選択された、異なる帯域のセルによって提供されるデータ無線ベアラ のセットによってサービスを受けることができます。
5.3.4.3.3 Redirection to dedicated frequency band(s) for an S-NSSAI
ネットワークスライス(S-NSSAI)が、特定の専用周波数帯をカバーするTAでのみ利用できるように設定されている場合、そのようなS-NSSAIが要求されたときに、UEを専用周波数帯にリダイレクトする必要がある場合があります。
UEの現在のTAで利用できないS-NSSAI(複数可)がRequested NSSAIに含まれている場合(5.15.8 節参照)、AMF自身または5.15.5.2 節に記載のNSSF※との対話により、許可NSSAIおよび許可NSSAI用のRFSPなどのAMFが受け取る情報に加えて、NG-LANが使用すべきターゲットNSSAIを決定し、ターゲットNSSAI内のS-NSSAIをサポートしている別の周波数帯およびTAにUEをリダイレクトしようと試みる場合がある
NSSF(Network Slice Selection Function): スライスごとにSMFを選択するfunction
Target NSSAIに含まれるS-NSSAIをサポートする別の周波数帯のセルおよびTAへのUEのリダイレクトを試みるために、Allowed NSSAIおよびAllowed NSSAI用のRFSPなどのAMFが受け取る情報に加えて、NG-LANが使用すべきTarget NSSAIを判断してもよい。
ターゲットNSSAIは、現在のTAでは利用できないが、現在のTAと重複する可能性のある異なる周波数帯の別のTAで利用できる要求NSSAIからの少なくとも1つのS-NSSAI、およびオプションで現在のTAで利用できないS-NSSAIと同じTA内で利用できるように構成された要求NSSAIからの追加のS-NSSAIを含む。
サービングPLMNがネットワークスライスの同時登録に対する加入ベースの制限をサポートし(5.15.12項参照)、UEがHPLMNから受け取った加入情報の一部としてNSSRG※を有する場合、ターゲットNSSAIは少なくとも一つのNSSRGを共有するS-NSSAIのみを含む
NSSRG(Network Slice Simultaneous Registration Group): 加入情報に基づいて利用できるスライスを制限する情報
ターゲットNSSAIは、顧客と事業者の合意に沿ったネットワークポリシーに基づいて、UEが位置するTAでのサポートがないために、許可されたNSSAIの一部を除外し、拒否されたS-NSSAIの一部を含むことができる。
対象NSSAIは、UEに対して許可されたNSSAIで提供可能なS-NSSAIの みを含むものとする。
ターゲットNSSAIは、例えば、以下を含むことができる。
- UEがいるTAにおいて、要求されたS-NSSAIに含まれるS-NSSAIのいずれも利用できなかった場合のRAのための拒絶されたS-NSSAIのすべてまたはサブセット。
- 許可されたNSSAIの全てのS-NSSAIと、RAに対するRejected S-NSSAIの全てまたはサブセット。
- オペレータポリシーが許可されたNSSAIよりもこのターゲットS-NSSAIを優先する場合、許可されたNSSAIのS-NSSAIのサブセットと、RAのRejected S-NSSAIのすべてまたはサブセット。
AMFは、ターゲットNSSAIに適したRFSPインデックスを取得し、NG-RANに送信される情報にRFSPインデックスを含める必要があります。AMFはPCFからRFSPインデックスを取得するか、PCFが配備されていない場合は、AMFがローカル構成に従ってRFSPインデックスを決定します。RAN が UE を RA 外の新しい TA にリダイレクトすることに成功した場合は、ターゲット NSSAI に関連する RFSP インデックスが考慮され、それ以外の場合は、許可 NSSAI の RFSP インデックスが考慮されます。
要求されたNSSAIが、UEの現在のTAで利用できないネットワークスライス固有の認証および認可の対象となるHPLMNのS-NSSAI(複数可)にマッピングするS-NSSAIを含む場合、AMFはTS 23.502[3] の第4.2.9節で説明されているようにネットワークスライス固有の認証および認可手順を進めるものとする。
AMFがネットワーク・スライス固有の認証および認可手順の最後に新しい許可されたNSSAIを決定し、ある S-NSSAIがUEの現在のTAで利用できない場合、TS 23.502 [3]の4.2.4.2項に記載されているように、UE構成更新手順中にターゲットNSSAIおよび対応するRFSPインデックスが決定され、 NG-RANに提供される場合があります。
NG-RANは、ターゲットS-NSSAIのすべてのS-NSSAIをサポートできるTAのセルを見つけることを試みるものとし、TAのそのようなセルが利用できない場合、RANはターゲットS-NSSAIに最も一致するTAのセルを選択することを試みることが可能である。NG-RANは、許可NSSAI内のS-NSSAIのうち、ターゲットNSSAIにあるS-NSSAIに関連するユーザープレーンを起動したPDUセッションの連続性を確保するよう試みなければならない。また、NG-RANは、対象NSSAIでも利用可能な許可NSSAIのS-NSSAIの一つ以上をサポートしていないセルを優先する前に、対象NSSAIでも利用可能な許可NSSAIのS-NSSAIのサービスの継続性を確保するよう試みる必要がある。
NG-RANは、UE無線能力を考慮して、ターゲットNSSAIをサポートするターゲットセルを決定しようとします(すなわち、AMF(UEコンテキストで利用可能な場合)は、ターゲットNSSAIが提供されたときに、現在のUE無線能力情報またはRACS UE無線能力IDをNG-LANに提供しなければならず、NG-LANがまだこれらのいずれかを受け取っていなかった場合は、AMFが提供できない場合は、NG-LANによりUE無線能力情報が取得される場合がある)。
ターゲットセルが決定されると、NG-RANはターゲットセルに向けてRRCリダイレクション手順を開始し、または可能であれば、ターゲットNSSAIにあるS-NSSAIと関連付けられたアクティブPDUセッションを持つUEに対してハンドオーバーを開始します。
UE が現在の RA の外部にある新しい TA にリダイレクトまたはハンドオーバーした後、UE は Mobility Registration Update 手順を実行し、UE が要求すれば、新しい TA がサポートする S-NSSAI を許可することができるようにする必要があります。UEが現在のRA外のTAにリダイレクトされ、UEがRAのために拒否されたS-NSSAIを要求できるように、モビリティ登録更新手順をトリガすることを保証するために、AMFがRANにターゲットNSSAIを提供する際に、RAには、ターゲットNSSAIに含まれるRAのために拒否されたS-NSSAIのサポートTAを含まないよう設定されなければなりません。
5.3.4.3.4 Network Slice based cell reselection and Random Access
1つまたは複数のS-NSSAI(s)がNSAG(s)※に関連付けられる場合、UEはTS 38.300 [27]、TS 38.304 [50]、TS 38.331 [28]、TS 38.321 [143]、TS 24.501 [47]で説明されているようにネットワークスライスベースセルリセレクションとRandom Accessを実行できる場合があります。
NSAG(Network Slice AS Group): NWスライスをグループとして関連づける識別子
AMF は、NSAG 情報を UE に提供する際に、NSAG 情報で提供される NSAG の NSAG 優先度情報も提供するものとします。
AMFは、サービングPLMNまたはSNPNの設定されたローカルポリシーに基づいて、NSAGの優先順位情報を決定します。
NOTE1:AMFがUEごとにNSAG優先順位情報をどのように割り当てるかは規定されていませんが、AMFは例えばUE MM能力、加入S-NSSAIおよびHPLMNなどの情報を考慮することができます。
NOTE2: AMF は、NSAG 情報で提供される NSAG に同じ優先度値を割り当てることができます。
UE が AMF から NSAG 情報を受信した場合、UE は以下に説明するように、AMF から提供された NSAG 情報をセル再選択およびランダム・アクセス※に使用するものとします。
UE が AMF から NSAG 情報を受信していない場合、UE はネットワーク・スライスに基づくセル再選択およびランダム・アクセス をまったく使用しないものとします。
ランダムアクセス: UEがgNBと接続確立や再同期を行うときに実行する手順
UE NAS は、UE が現在の Allowed NSSAI と異なる Requested NSSAI を持つ新しい S-NSSAI セットに登録しようとする場合を除き、AMF から受け取った NSAG 情報と Allowed NSSAI の S-NSSAI をセル再選択の入力として UE AS に提供します。この場合、UE NAS は AMF から受信した NSAG 情報および Requested NSSAI の S-NSSAI を UE AS レイヤに提供し、新しい Requested NSSAI を含む Registration Request を送信する前に、これがセル再選択のトリガーになることがあります。
ネットワーク・スライスに基づくランダム・アクセスでは、異なるランダム・アクセス・リソースが異なる NSAG に割り当てられることがあります。UE は、ランダム・アクセスのために SIB で公開され、アクセスをトリガーする S-NSSAI に関連付けられた NSAG の中からランダム・アクセス設定を決定します。アクセス試行をトリガする信号トランザクションが複数のネットワーク・スライスに関連し、これらの ネットワーク・スライスの S-NSSAI がランダム・アクセスのための複数の NSAG に関連付けられる場合、 最も高い優先度を持つ NSAG が選択されます。
NOTE3:UE NASがUE ASにNSAGの優先順位を提供する方法は、UE内部インタフェースに基づくものであり、規定されていない。
5.3.4.4 UE mobility event notification
5Gシステムは、UEモビリティイベントの追跡および報告の機能をサポートします。
AMFは、UEモビリティイベント報告サービスへの加入を許可されたNFに、UEモビリティ関連イベントの報告を提供します。SMF、NEF、NWDAFなど、UEの位置情報を報告されたいNFサービス消費者は、以下のパラメータを指定して、AMFにUEモビリティイベント通知サービスをサブスクライブすることが可能です。
- UEモビリティについて報告されるべきものを指定するイベント報告タイプ(例:UEロケーション、関心領域上のUEモビリティ)
- 下記示すイベント・フィルター
- 3GPP システム内のロケーションエリアを指定する Area Of Interest
- Area Of Interestは、Tracking Areaのリスト、セルのリスト、または(R)ANノードの識別子のリストによって表される。LADNの場合、イベントコンシューマー(SMFなど)はLADN DNNを提供し、LADNサービスエリアをArea Of Interestとして参照させる。PRA の場合、イベントコンシューマー(SMF または PCF など)は、事前に定義されたエリアをエリアオブインタレストとして参照するために、エリアオブインタレストの識別子を提供することができる。
- S-NSSAI とオプションで NSI ID(複数可)
- 3GPP システム内のロケーションエリアを指定する Area Of Interest
- イベント報告情報:イベント報告モード、報告数、報告の最大期間、イベント報告条件(例:ターゲットUEが指定されたArea Of Interestに移動した場合、即時報告フラグ)。
- 通知されるNFサービス消費者の通知エンドポイント。
- 特定の UE、UE のグループ、または任意の UE(すなわちすべての UE)を示すイベント報告 の対象。NFサービス・コンシューマから提供される情報の詳細については、TS 23.502 [3]の4.15節に記載されています
NFサービス利用者が、関心領域内のUE存在を報告するためにAMFが提供するUEモビリティ・イベン ト通知サービスに加入した場合、AMFはUEのCM状態を考慮し、TS 23.502 [3]の4.15.4.2節に記載されているようにNG-RAN手順(RRC Inactive状態がNG -RAN に該当する場合)を使用して、関心領域内のUE存在を判断するためにUE位置をトラッキングしま す。AMF は、関心領域内の UE の存在の変化を検出すると、関心領域内の UE の存在および新しい UE の位置を、加入している NF コンシューマに通知します。
AMFが変更された場合、モビリティイベントの加入は旧AMFから移されます。新しいAMFは、UEのMMコンテキストに基づいて、イベントが古いAMFによって報告されていると判断した場合、モビリティイベントの加入に関連する現在のステータスをSMFに通知しないことを決定することができる。
UE が CM-CONNECTED 状態で 5GC に通知することなく、関心領域から出たり入ったりする可能性がある ネットワーク展開では(すなわち、RRC Inactive 状態が NG-RAN に適用される場合)、AMF は、TS 23.502 [3] の 5.4.7 節で説明されている NG-RAN 位置報告または 4.8.3 節で説明されている N2 通知 を開始して関心領域内の UE 存在をトラッキングしてもよいでしょう。
AMF は、TS 23.503 [45]に定義されたポリシー制御レポート・トリガーを使用して、PCF に UE モビリティ・イベント・レポーティングを提供することができます。
5.3.5 Triggers for network analytics
AMFがNWDAF※から分析情報を要求または購読するためのトリガーは、AMFの内部ロジックであり、例えば、以下を含むことができる
NWDAF (Network Data Analytics Function): ネットワークの分析情報を提供するNF
- 他のNF(SMF、NEFなど)によるUEアクセスおよびモビリティ関連イベントのサブスクライブ。
- ローカルで検出されたイベント
- 受信した分析情報。
トリガ条件は、オペレータおよびAMFの実装ポリシーに依存する場合があります。トリガー条件が発生すると、AMFは分析情報が必要かどうかを決定し、必要な場合はNWDAFから分析情報の要求または加入を行うことができる。
AMFは、特定のローカルイベント(例えば、1つまたは複数のUEの頻繁なモビリティ再登録など)を検出すると、UEのモビリティ傾向を追跡し、適切なアクションを取るために、TS 23.288 [86]に記載されているように、UEのモビリティ関連異常動作分析に加入する場合があります。