はじめに
PowerPointを短時間で仕上げるために私が実践している方法を5つ挙げます。
5つのコツ
①クイックアクセスツールバーを設定する
頻繁に利用するものはリボンを辿って選択するよりツールバーを用意しておく方が効率的です。カーソルの移動を最小限にするため、リボンの下に配置しておく方がお勧めです。
私が設定しているコマンドを一例として挙げます。
- 表示モード変更系
- 標準表示
- スライドマスター表示
- 文字の見た目・配置操作系
- フォント
- フォントサイズ
- フォントの色
- 文字の配置
- 行間
- 段落番号
- 箇条書き
- 図形操作系
- 図形
- 図形の塗りつぶし
- 図形の枠線
- 枠線の太さ
- スポイトによる塗りつぶし
- 図形の書式設定
- 最前面へ移動
- 最背面へ移動
- オブジェクトを上に揃える
- オブジェクトを下に揃える
- オブジェクトを左に揃える
- オブジェクトを右に揃える
- 上下に整列
- 左右に整列
- オブジェクトを中央に揃える
- オブジェクトを上下中央に揃える
- 矢印
- 表操作系
- 表の追加
- 格子
- セルの余白
- ペンの色
- 罫線を引く
- 罫線の削除
- 幅を揃える
- 高さを揃える
②ショートカットを覚える
Ctrl + C
のように超メジャーではないものの、利用頻度が高いものを中心に挙げます。
これを全部マウスで実行するのとショートカットで実行するのとでは、作業時間にかなりの差が出ます。
キー操作 | 動作 | 補足 |
---|---|---|
オブジェクトを選択した状態で Ctrl + D | 選択したオブジェクトを複製する | 複製されたオブジェクトは選択したオブジェクトのすぐそば(右下)に配置される。 |
オブジェクトを選択した状態で Ctrl + Shift + C | 選択したオブジェクトの書式をコピー | |
オブジェクトを選択した状態で Ctrl + Shift + V | 直前にコピーしたオブジェクトの書式を貼り付け | |
Ctrl + L | 文字を左寄せにする | |
Ctrl + E | 文字を中央寄せにする | |
Ctrl + R | 文字を右寄せにする | |
Ctrl + [ | フォントサイズを小さくする | |
Ctrl + ] | フォントサイズを大きくする | |
複数オブジェクトを選択した状態で Ctrl + G | 選択中のオブジェクトをグループ化 | |
グループ化されたオブジェクトを選択した状態で Ctrl + Shift + G | 選択中のオブジェクトをグループ化解除 | |
Ctrl + Shift + G | 選択中のオブジェクトをグループ化解除 | |
オブジェクトを選択した状態で Ctrl + マウスドラッグ&ドロップ | 選択中のオブジェクトを任意の場所に複製して配置 | |
オブジェクトを選択した状態で Shift + マウスドラッグ&ドロップ | 選択中のオブジェクトを水平/垂直に移動 | |
オブジェクトを選択した状態で Ctrl + Shift + マウスドラッグ&ドロップ | 選択中のオブジェクトを水平/垂直に複製して配置 | 続けてF4を押すことで同じ間隔で何度も複製が可能。 |
オブジェクトを選択した状態で Alt + マウスドラッグ&ドロップ | 細かい位置調整をしながらオブジェクトを移動 |
③スライドマスターを活用する
各ページに共通する要素を毎ページ手動で配置するのは非効率ですし、配置漏れがあると全体の統一感が損なわれます。
スライドマスターに予め配置しておきましょう。
- スライドタイトル(上部)
- 区分線(スライドタイトルと本文の間に配置)
- 会社のロゴなど(右上や左下が多い)
- ページ番号(右下、下部中央が多い)
- コピーライト(右下が多い)
④表はエクセルで下書きしてから加工する
やや各論ですが、マトリクス形式で情報をまとめる場合に少しでも楽をする方法です。
行数/列数がどのくらいになるか分からない場合、紙で下書きしてからPowerPoint上で表を挿入して書き始めるのも手ですが、行列の並びや構成を考えながら作業したいときもあると思います。
その場合はエクセルで構成を整えてからPowerPointに貼り付けた方が早いです。
- 貼り付ける際は右クリック→「元の書式を保持」で貼り付け
- 貼り付けた直後は余白がほぼ無いので、表全体を選択して「セルの余白」→「狭い」を選択
- 「幅を揃える」「高さを揃える」を使用し、行列の幅を整える
- 1スライドに収まりきらない場合は以下の方法で整形
- 余白を0.1ptにする
- フォントサイズを小さくする(見づらくなるので8ptくらいが限度)
- 列幅を調整して折り返しを削減する
⑤箇条書きと段落番号を活用する
行頭に「・」や「✓」を付与したリストや、同じく行頭に「1. 2. 3. ・・・」や「A. B. C. ・・・」の連番を付与したリストで要素を並べるケースは多いと思います。
これらは手動で書くより「箇条書き」「段落番号」を使うことで以下のメリットが期待できます。
- 自動で行頭文字が付与される(段落番号は自動でインクリメントされる)
- 最初にインデントを揃えておけば、次から自動でその位置に合う(スペースで調整されているケースを見ることがあるが、どうしても微妙にずれるので見た目をキレイにするメリットもある)
番外編(プレゼン中の時短術)
資料作成が終わったら、その資料を使ってミーティングでそれを使ったプレゼン・説明を行うことになるでしょう。
スライドショーモードでの操作を短時間で行うためのショートカットを3つ紹介します。
- スライドショーの開始
リボンから「スライドショーの開始」を探してクリック、でもよいですが、キー操作一発で開始可能です。
キー操作 | 動作 | 補足 |
---|---|---|
F5 | はじめから開始 | |
Shift + F5 | 現在表示しているスライドから開始 |
- 特定のページへのジャンプ
質疑応答の際などに「5ページ目の件について教えてください。」と言われ、1ページずつ戻る…なんてことはよくあると思いますが、そういう時に使えるキー操作です。
キー操作 | 動作 | 補足 |
---|---|---|
G | スライド一覧表示 | 矢印キーで選択し、Enterキーでジャンプする。 |
数字キー | 指定したページ番号へ直接ジャンプ |
- ホワイトアウト、ブラックアウト
スライドに注がれる目線をいったん中断し、喋る内容に関心を向けてほしい時に使えるキー操作です。
キー操作 | 動作 | 補足 |
---|---|---|
B | ブラックアウト (画面を真っ黒にする) |
|
W | ホワイトアウト (画面を真っ白にする) |
室内が暗い場合はブラックアウトだと登壇者の姿すら見えなくなってしまうので、ホワイトアウトで明るさを保つ。 |