はじめに
業務効率化のため、Excelの作業効率化に繋がるTipsをまとめます。
今回は「クイックアクセスツールバー編」です。
クイックアクセスツールバーとは
初期状態だとエクセルのウインドウの左上に表示されている、「上書き保存」「元に戻す」「やり直し」などのアイコン群です。(バージョンによって異なります)
Altキーを押すとこれらのアイコンに覆いかぶさるように数字が表示され、続けて数字キーを押すことで対象のアクションが実行されます。
これを活用することで、以下のメリット(時短効果)が期待できます。
- マウスを使用せず各種アクションが実行できる(キーボードで完結する)
- ショートカットキーが割り当てられていない(もしくは割り当てられているとしてもキー押下数が多い)操作に対し、少ないキー押下で各種操作が実行できる
どのアクションを割り当てるべきか
前述のメリットを最大限享受できるものを選択するのがおすすめです。
以下を満たすものを自分なりに選択しましょう。
- マウスを使用するとクリック数が多くなってしまうもの
- ショートカットキーが割り当てられていないもの(もしくは割り当てられているとしてもキー押下数が多いもの)
- 使用頻度が非常に多いもの
どの順番で並べるべきか
1番目~9番目までは Alt → 数字1桁 で発動可能ですが、10番目以降は Alt → 数字2桁 となるためキー押下数が増え若干面倒になります。
よって使用頻度が高いものを1番目~9番目までに優先的に並べるとよいでしょう。
おすすめの割り当てアクション
私が個人的にどの環境でも割り当てているものです。
人によって当然異なると思いますので、あくまで参考までに。
❶フォントの色
Alt → H → F → C でも開くことが可能ですが、面倒。
パレットが開くと「自動」(黒文字)がデフォルト選択状態なので、赤文字を黒文字にしたい場合などはAlt → 数字 → Enter で実現可能なのでかなり時短になります。
❷塗りつぶしの色
Alt → H → H でも開くことが可能。フォントの色よりマシですが、それでも面倒。
パレットが開くと「塗りつぶしなし」に「N」が、「その他の色」に「M」が割り当てられた状態となります。なのでセルの背景色を無しにしたい場合はAlt → 数字 → N で実現可能なのでかなり時短になります。
❸中央揃え
Alt → H → A → C でも開くことが可能ですが。面倒。
セルの書式設定 → 配置タブ選択 → 横位置ドロップダウンを開く→ 中央揃えを選択 はもっと面倒。
中央揃えの解除にも使える。
左右揃えと比べて、表のタイトル部分など利用シーンが多いので活用してます。
❹読み取り専用の設定/解除
編集モードで開いているブックを読み取り専用にしたい場合や、読み取り専用で開いていたブックを途中から編集したくなった場合などに使用。利用頻度はかなり高い。
ショートカットの割り当てがないので、クイックアクセスツールバーの本領発揮。
❺横方向に結合
Alt → H → M → A でも実行可能ですが。面倒。
セルの結合自体あまり推奨しませんが、加工が必要ない「見せるための」表などでは使わざるを得ない場面も多く、対象行が多い場合は有効な機能。
❻セルの結合
Alt → H → M → M でも実行可能ですが。面倒。
セルの書式設定 → 配置タブ選択 → Alt + M は同じくらい面倒。
結合に関しては上述の通り。
❼セル結合の解除
Alt → H → M → U でも実行可能ですが。面倒。
セルの書式設定 → 配置タブ選択 → Alt + M は同じくらい面倒。
結合に関しては上述の通り。
❽❾フォント、フォントサイズ
リボンを非表示にしていると、アクティブセルのフォントやフォントサイズが確認できないので、クイックアクセスツールバーで常時表示・確認可能にしておくと意外と便利。
設定が終わったら
以下の場合に備えて、設定をエクスポートしておきましょう。その他のユーザ設定と一緒に作業環境を保存できます。
- アプリケーションの不具合などで、何かの拍子に設定が初期化されてしまった場合
- 他のPCで同じ環境を再現したい場合
「ファイル」 → 「オプション」 → 「クイックアクセスツールバー」 → 「インポート/エクスポート」 → 「すべてのユーザー設定をエクスポート」で「.exportedUI」という拡張子の設定ファイルがエクスポートされます。
おわりに
クイックアクセスツールバーは初期状態のまま活用されていないケースが多いと思います。
それぞれに合う設定とすることで劇的に作業効率が上がるので、是非活用してください。