本記事は新人Advent Calendar 2016の3日目の記事です。
はじめに
2016年入社の新人エンジニアです。
advent calendarがQiita初投稿となります。これからどんどん投稿していくので良ければ見てください。
今回の話は新人として配属されてから様々な業務を行っていった中で、一番タスクが集中した11月をどのようにして乗り切ったのかを書いています。
なお、お話の中には私を助けてくださった上司、先輩が登場し、それぞれの方にイニシャルを振っています。
#やってきた5才児
さて、タスクが集中してしまった原因についての大きな原因について触れておきます。
それは2016年の5月26日にシャープ株式会社が発売したモバイル型ロボット電話のロボホンを任されたためです。
簡単に紹介しますが、ロボホンはモバイル型ロボット電話であり、通話、メール、カメラなどの携帯電話の基本的な機能の他、音声による対話や声紋認識、顔認識などによる個人の特定も行うことができます。
さて、このロボホンですが、突然言い渡されたため、事の経緯はいまいちわかっていません。
(ちなみに上司SJにとっても突然だったらしく、この時点では詳細は不明だったようです)
「何事も経験だよ」、「新人研修を優先してくれていいよ」と、上司SJからは肩の力を抜きなさいというアドバイスを頂きました。
しかし、新人研修の真っ最中で、基本的な部分を勉強中の私にとって、なかなかハードルが高いように思えます。
このお話は9月中旬ごろであり、この時は新人研修をメインタスクとしていたため、ロボホンタスクは10月中旬に動き始めることとなります。
タスクの襲来
10月中旬、新人として研修をこなしていた頃、先日届いたロボホンを使って何かしようという話が出たため、以下のような4つのタスクが私に与えられました。
タスク1. 部会でのロボホン紹介(11/2)
タスク2. ロボホン試験への合格(筆記:10/31、実技:この時点では未定)
タスク3. 学生訪問に向けてのデモアプリ作成(11/18)
タスク4. 社内役員クラスが集まる会議で披露するアプリの開発(11/15)
※ ()内はデッドラインを表しています。
タスク1:部会でのロボホン紹介
「部内でロボット買ったから、どんなことができるのか、これからどうしていくのかを説明して」ということだったので、これのみなら何とかなりそうです。
ただし、ロボホンの開発はJavaとシャープさんの独自の開発言語であるHVML(Hyper Voice Markup Language)を使います。
Javaは入社前研修で行った程度で、HVMLに関してはシャープさんの独自言語のため知っているわけがありません。
(ちなみに部内の研修ではpython、HTML、JavaScriptなどを学びました)
使いこなそうとしたらもちろん、サンプルやreadmeなどを参考にして勉強が必要です。
ロボホン開発者向けSDKが公開されているので、それをもとに勉強しました。
タスク2:ロボホン試験
ロボホンを任された以上、ロボホン試験に合格して資格を取得する必要があります。
これを取るとパートナー認定証書がもらえ、法人向けアプリの販売や販促支援などを行うことができます。
法人としてロボホンを活用するためにほとんど必須といいってもいいほどです。
もしロボホンを開発しようと考えていらっしゃる方は以下のリンクを参考にしてください。
(次回の2016/12/26の試験は無料ですが、その次からは受験料がかかるのでお早めに)
https://robohon.doorkeeper.jp/events/upcoming
さて以上の二つはロボホンを託された時点でおおよそ予想できましたが、これ以上はタスク量的に厳しいなと感じていました。
そこに、以下の突発的なタスクが二つやってきました。
タスク3:学生訪問に向けてのデモアプリ作成
「学生が弊社に来るから、部門で開発しているロボットを見せてあげて!よろしく!!」と人事から催促があったらしいです。
新人の私とロボホンのペア、同期の新人HTとPepperのペアが抜擢されました。
期待されるのはうれしいですね~・・・
さて何のアプリを作ろうかなと考えていたとき、別の上司SKから「学生がロボットに興味を持ってもらえるように、今はやりのPPAP躍らせたら」とアドバイスを頂きました。
自分も「作れたら楽しいな」と思ったのでそれに決定しましたが、思った以上にややこしいと後々実感することになります。
(この話の詳細は近々Qiitaで書こうと思っています)
タスク4:社内役員クラスが集まる会議で披露するアプリの開発
タスク4は・・・
聞いたときに「明らかに新人にさせるものではないだろう」と私は思いました。
まだ配属半年 + 使いこなせない言語(JavaとHVML) + その他複数タスク = OTZ
上司の方からはより高いレベルの物を要求されると痛感しました。
その時の心情
任されてしまった以上、やるしかありません。この時の心情は「任された!」といううれしさ半分、「できるかどうかわからない」という不安半分でした。
与えられたタスクを見直してみると、一か月ですべてのタスクをこなすことができるイメージが全くわきませんでした。
(ロボホン試験の勉強だけでも約2週間使うだろうと思っていました)
さあどうしたものかと考えているときに助けていただけのはやはり上司、先輩です!!
新人の皆さんも行っているであろうミーティングの場でアドバイスを頂きました。
MTGでのお話
このタスクが与えられたのが10月中旬です。
この時期、新人の進捗状況を共有するためにOJTを含めた週次ミーティングを行っていましたので、その場でタスクを抱え込んでいますと相談しました。
すると、上司KTより以下のようなアドバイスを頂きました。
- タスクに優先順位をつけ、後回しにできるものは後に回す
- タスクを振られたときは、断ることも業務を進める上では重要
タスクへの優先順位付け
それぞれのタスクにはデッドライン、内外への影響力、完了するまでのコストなどがあります。
私の場合は、新人が行う通常業務(主にインフラ)はもちろんのこと、研修がまだ続いているのでそちらも行わなければなりません。
ですが、これは部門内でのみ完結すること、つまり、他の新人にお願いすることや、最悪の場合デッドラインを伸ばすことも可能です。
(もちろん理由を明確に伝えて、関係のある人から了承を得る必要があります)
一方、部内だけで完結しないタスク(外部への広報や開発など、企業外部に発信する業務)は何が何でも達成しなければなりません。
これまでは新人研修がメインタスクであったため、デッドラインを気にしていましたが、これからは外部へ発信することも多くなってくるため、外部への影響力も優先順位を立てるときの1パラメータとして考える必要があるなと思いました。
タスクを断ることも時には重要
二つ目のタスクを断ることも時には重要というアドバイスは、私には想像もつきませんでした。
(与えられた仕事はこなさなければならないと思っていましたから・・・)
新人には様々な人から仕事を割り振られるわけですが、全員が自分の抱えているタスクを把握しているわけではないことを常に意識していた方がいいです。
一つ目のタスクの時の繰り返しになりますが、タスクが集中したときは、自分以外の人でも行える、もしくは自分では時間がかかりすぎるものは他の人に相談することが重要だと思います。
アドバイスを取り入れて行動した結果
この二つのアドバイスを基に取り組んだ結果、タスクがどのようになったか見てみましょう。
タスク1. 部会でのロボホン紹介 → 先輩STに依頼
タスク2. ロボホン試験への合格 → 自分
タスク3. 学生訪問に向けてのデモアプリ作成 → 自分
タスク4. 社内役員クラスが集まる会議で披露するアプリの開発 → 先輩STに依頼(自分はサブ)
なんとタスクが半分になりました!!
もちろんすべて自分で解決できることが望ましいですが、スーパーマンではないためご了承ください。
今になって思うと、すべてのタスクを一人で抱え込んでいたら、間違いなくできたなかったでしょう。
上司KTのアドバイスや先輩STの助力がなければ、最悪の場合、どのタスクもこなせずに大炎上していたと思います。
新人だからこそ様々な人に相談してアドバイスを頂き、また、必要があればタスクを頼み込むことは重要だと実感しました。
特にタスクを断るいうことは新人にとって非常に壁が高いような気がしますが、最後の方になってから「できません」の方が周囲の人に多大な迷惑を掛けることになります。
いわゆる報連相ができていなかったというやつですね。
最後に
この約一か月に及ぶゲリラタスクの期間中は、多くの人に助けられたことになります。
多くの先輩からアドバイスをいただくことは非常に大事なことです。
新人の間は**「知らないことは何でも聞くことができ、困っているときは助けてくれる」という新人としての特権**を活かしきろうと思います。
そして、いつかは与えられたタスクをすべて見事にこなすことができるエンジニアになろうと思います。
最後まで記事を読んでいただきまして、ありがとうございました。
本当に最後
今回のお話に出てきた学生訪問に向けてのデモアプリはyoutubeにアップしています。
よろしければ見に来てください。