自分の小さな「箱」から脱出する方法
本のタイトルです。読書感想文です。
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身の周りの人間関係はすべて自分が原因で引き起こしている。
それこそが、本書のいう「箱に入っている状態」である。
との本で、大雑把には人間関係の悩みへの心理的なアプローチに関するヒントをストーリー仕立てで説く本、だと思います。
「箱」とは
この本のタイトルから「箱」とは、何の比喩と想像するでしょうか。
- 「箱入り娘」の「箱」
- 箱 というより訳の問題で「枠」
- バイアスのようなもの
などと私は考えてしまいましたが、ちょっとそれだけだと言葉不足のようでした。曰く:
- 自分への裏切りは「箱」へつながる。
- 「箱」の中に居ると集中できない。
- 自分は「箱」の外に出ているか。
- 抵抗するのをやめたとき「箱」の外に出ることができる。
「箱」とは「自己欺瞞」
- 箱 というより訳の問題で「枠」
読み進めると、そうでもないようだ、というようなことが分かります。
「自己欺瞞」なのだそうです。
この段階では、自己欺瞞とはなんなのかがとかく解釈にむずかしいです。
自分の深く信じていたもの (自分の思考の枠組み) が「箱」でもあるのだとしたら、自分の信念 も 自己欺瞞 になってしまいそう... それはちがうだろう!
というのは私の心の声で、しかしその「固執」こそが自己欺瞞という 2 重 (?) のトリックなのだろうかなどなど。以下のように話は展開します。
- 自分がどう考えるかが重要。
- 自分は正しくもあり間違ってもいる。
- 「箱」の中と外では違う結果を招く。
「箱」とは: 私の理解
- 「ソフトウェア開発者としてお客様に貢献したい!」、まず、この気持ちを否定して現状の仕事をしている方はあまりいないはずです。
- だから、「良いソフトウェアを作りたい!」と考えます。
- 一方で、実務として仕様を検討したりを進める中で、顧客やプロジェクト チーム内で意見の食い違いが起こることがあります。
- そうしたときに「あの顧客は分かってない!」とか「あのリーダーが仕様を駄目にした!」などと考えてしまいます。プロジェクトに対する意欲も無くなってしまいます。
はい。この「〇〇は分かってない!」が「自己欺瞞」ということなのです。
1 の理想に背いているからです。
「あいつの言うこんな仕様でソフトウェアを作っても意味無いよ!」とか「顧客の言うことはすぐ変わるから信用できない」とかいう気持ちになるのを抑えつつ、でも所詮それは 自分の小さな「箱」なのですね。箱の外から見ると、「あいつの言う仕様」と自分の思っている仕様って圧倒的な違いはあるでしょうか。本当に違いがあるケースもあると感じつつ、意外と大差ない気もする? その視点をずらすことがまず大事なのかななどと感じます。
「箱」 まとめ
すべきことは分かっているのに時としてその感情に背く、それが自己欺瞞、自分への裏切りなのだと考えています。箱は自分の癖のようなもの?箱の中は居心地が良いのだそうです。
自分の中の嘘に気づくことで箱から出られる
「バイアス」とか表現するのではなく「自己欺瞞 (嘘)」というのが良いのかもしれません。「3 日坊主は自分に対する裏切りだ」という意味での「自己欺瞞 (嘘)」です。他の人々に抵抗することをやめると、箱の外に出ることができるのです。
一般的な技術書と異なるふわふわ感で好みが分かれるところがあるかもしれませんが、私はかえって変なテクニックを解説したアプローチではない点に面白味を感じました。人の心理に目を向けている本なのではなどなど。
素直な人の心にすっとはまる本。笑
先にほかの方の書評を読んでから読むのが私には合っていました。以下など参考。
参考
以上です~