筆者の ERP パッケージ ソフト開発についての学びを題材に、勉強会を行った記録です。
資料はこちら。
概要
パッケージ ソフトの定義と特徴
パッケージ ソフトとは、あらかじめ全てを用意し網羅したソフトウェアのことを指し、オーダーメイド型のSIerと対比される。
パッケージ開発には、開発者の考え抜いたアイデアが凝縮されており、既製品であっても価値のあるシステムである。
パッケージ開発における疑問点と回答
「パッケージ=既製品=安物?」:既製品であるが、ブランドであり知恵の結晶である。
「自分でなんでも考えるって難しそう?」:難しいが、工夫や柔軟性を持って取り組むことが重要。
「お客様の声を聴かないの?」:聴くことは重要だが、開発者の提案や企画も同様に大切。
「不具合が起こったら?」:顧客との関係を大切にし、背景を理解しながら対応する。
「パッケージはリリースしたら終わり?」:フィードバックを受けて常に進化し続ける。
「確認エクスプローラ」の機能と役割:
パッケージ ソフトの一例として、確認のためのツール「確認エクスプローラ」を紹介。
SQLを実行できるが、更新操作はさせないという設計意図が込められている。
カタログの重要性とフィードバック
カタログは将来的な理想図を描き、フィードバックを受けるためのものである。
ユーザーの要望を反映しつつ、開発者としての視点を持って企画・設計することが重要。
開発者の役割と責任
開発者一人一人がプロダクト マネージャーのように、製品の完成イメージを持ち、それに基づいて機能を分け、優先順位を付ける。
お客様との関係を重視し、継続的に改善していく姿勢が求められる。
まとめ
パッケージ ソフトの開発は、既製品でありながらも、開発者の知恵と工夫が詰まったシステムであり、常に進化し続けるものである。
ユーザーとの良好な関係を築き、フィードバックを反映させることが、成功の鍵である。
感想
「開発論」なんて言うと大層な名なんですが...
私の「前職」の考え⽅は「開発は⾃分で考え抜け」が根底にありました。これは⽇本のソフトウェア屋さんとしては珍しく、この考え⽅を共通認識にする、皆で浸透させていくことに成功したのは、「開発論」というものの存在が⼤きいです。⼤きいですが、⾔葉にしてみると「開発論」って⼤層な名前ですよね。常にその説明に苦慮してきまして、まあ、なんかそういう参考図書みたいなものがほしいと思っていました。
なんとなく当時⽇系 IT 史の奇跡とも⾔われた会社のプロダクト開発が、どういった理念のもとに築かれたのか、イチ開発者 n=1 ⽬線の戯⾔として楽しんでいただけたらと思います。
ま、そんな⼤層なもんじゃないんです。ないんですが、書きました。ちょっと面白がってもらいたいなという気持ちで書いています。そんな本の宣伝も兼ねてしまった勉強会の記録でした。
以上です~