ライト、ついてますか―問題発見の人間学 | ドナルド・C・ゴース, G.M.ワインバーグ, 木村 泉 |本 | 通販 | Amazon
を読んだので、響いた要点と学びのメモ。
最初に感想
- 全体としてポエミーな書物。なので読書感想文が賛否両論になるのは理解はできる。
- 自分にとっては、ある程度開発経験を経てから効いてくるフレーズが多いと感じた。フレーズそのものは響くものも多いので、使っていきたいようなものもある。笑
- 気に入ったのは 「ユーモアのセンスのない人のために問題を解こうとするな。」
要点
- 「それは誰にとって問題なのか?」という問いについて考えてみよう。
- この問いは
- 1.一方では誰が依頼主か、つまり誰をしあわせにしなければならないかをはっきりさせようとしているもの。
- 2.もう一方では適切な解答を見つけ出すのに役立つかも知れないヒントを得ようとしている。
- 問題は何なのか?とたずねる以前にあわてて解答を作り出そうとする、持って生まれた傾向に、歯止めをかけるべきである。
- 未熟な問題解決者は、解くべき問題を定義する時間を惜しんで解答にとびつく。経験を積んだ問題解決者すら、社会的圧力にさらされると、この「急ぎたい」という気持ちに負ける。
- 「何がまずいか」をどうきめるか?
- まずいのは何か?
- そのために、何ができるか?
- 問題とは、望まれた事柄と認識された事柄の間の相違である。
- ユーモアのセンスのない人のために問題を解こうとするな。
- 第1は、彼らの解決方法を問題の定義と取り違えるな。
- そして第2は彼らの問題をあまりやすやすと解いてやると、彼らは本当の問題を解いてもらったとは決して信じない。
- 解法を問題の定義と取り違えるな。ことにその解法が自分の解法であるときには注意。
- 問題解決に関する本当の問題点は、こうなんだ。問題の正しい定義が得られたかどうかは決してわからない、問題が解けたあとでも。
- 結論に飛びついてはいけないが、自分の第一印象は無視するな。
- 問題は何か?
- 正しい問題定義が得られたという確信は決して得られない。だがその確信を得ようとする努力は、決してやめてはいけない。
- すべての解答は次の問題の出所
- 問題の転嫁
- 問題によっては、それを認識するところが一番むずかしいということもある。
- 問題の転嫁という問題は設計家、つまりほかの人々のために問題を事前に解くことを商売にしている連中の存在によって一層面倒なことになる。設計家はビルの持ち主と同様、自分たちがやったことのもたらす結果を経験するということのまずないものである。だから設計家は絶えず不適合を作り出す。
- 外国旅行をすると、われわれは「新しい」ものに対して、いやおうなしに見慣れなくて変だという気持ちをもつことになる。お金は意味をなさないし、道路標識はとんでもないところにあるし、トイレットペーパーもおかしい。だがもっと有益な経験は、外国からの旅行者を連れて、自分の国を歩くことである。
- キミの問題定義を外国人や盲人や子供について試してみよう。またキミ自身が外国人や盲人や子供になってみよう自分が毎日扱っているものを、何か一つ取り上げてみよう。靴でもいい、シャツでもいい、フォークでもいい。車のドアでも、歯ブラシでも、そのほか何千とあるさまざまなもののどの一つでもいい。
- もし人々の頭の中のライトがついているなら、ちょっと思い出させてやる方がごちゃごちゃいうより有効なのだ。
- 伝統的に「問題解決」と呼ばれてきたものの多くは、実はパズル解決である。パズルはむずかしいように設計されているものだ。だがそのむずかしさの背後には設計者がいる。われわれは、その設計者がこのパズルを、もしそれがふつうでないむずかしさを持たないのであれば選択しなかったであろう。
参考記事
- 「ライト、ついてますか」から学ぶ問題発見の心得 | Program Is Made At Night
- 「ライトついてますか」から学ぶ問題発見の心得 - Qiita
- SREやクラウドエンジニアが読むと良さげな本まとめ - Qiita
- 【読書メモ】ライト、ついてますか - radioc@?
以上です~