■ はじめに
IT業界では多くの専門用語が日々の業務やプロジェクト進行の中で使用されています。
この記事では現場で頻繁に登場するIT用語を思いついた順に30個選出して解説します。
用語の理解を深めるためにも是非一読してみてください。
■ 目次
- API
- SSH
- スクリプト
- キャッシュ
- エンドポイント
- ロードテスト
- オブジェクト指向
- デプロイ
- パーミッション
- DNS
- ロードバランシング
- ブルートフォースアタック
- レガシーシステム
- フロントエンドとバックエンド
- クラウドコンピューティング
- ネットワークトポロジ
- アクセシビリティ
- データウェアハウス
- ファイアウォール
- CI/CD
- フレームワークとライブラリ
- データマイニング
- レイテンシ
- バックアップとリストア
- プロビジョニング
- コンテナ
- オーケストレーション
- レプリケーション
- モニタリング
- サーバーレス
1. API
「Application Programming Interface」の略のことで、異なるソフトウェアやアプリケーション同士が通信して機能をやり取りするための仕組みを表します。
例えば地図アプリが天気情報を取得する際に"天気情報API"を通じてデータをリクエストし、その結果を加工しアプリケーションで表示しています。
このようにAPIはモジュール化を実現し開発効率の向上を図ることができます。
2. SSH
「Secure Shell」の略のことで、インターネット上での安全なリモートアクセスを実現するプロトコルです。
サーバーへの操作やファイル転送を暗号化通信で行うため、第三者によるデータ盗聴や改ざんを防ぎます。
通常はサーバー管理者や開発者がリモートでサーバーを操作する際に利用します。
3. スクリプト
スクリプトは特定の処理を自動化するためのプログラムのことで、システム管理やデータ処理などの定型作業を効率化することができます。
一般的にはPythonやShellなどのスクリプト言語が複雑なタスクでも自動化できるため使用されており、IT業界では幅広く活用されています。
4. キャッシュ
頻繁に使用するデータやリクエスト結果を一時的に保存しておく仕組みで、アクセス速度の向上が期待できます。
ブラウザがウェブページのキャッシュを保存しておくと再度アクセスした際に読み込み時間が短縮されるなど、
システムパフォーマンスを向上させる手段の一つです。
5. エンドポイント
ネットワーク上で接続先としての役割を持つサーバーやデバイスのことをエンドポイントはと呼びます。
APIがデータを送信する先や、ユーザーが接続するリソースがエンドポイントに当たります。
エンドポイントはセキュリティの観点から、適切に保護することが重要となります。
6. ロードテスト
システムの負荷耐性をテストする手法をロードテストと呼びます。
サーバーやアプリケーションに対して特定のユーザー数やリクエスト数をシミュレーションを行い、
シミュレーションによりピーク時のパフォーマンスを確認し、リソースのボトルネックを特定するといった負荷耐性テストです。
7. オブジェクト指向
データとそれに対する操作を「オブジェクト」として扱うプログラミングの考え方で、再利用性や保守性を高めます。
クラスやメソッドなどの概念を駆使しており、大規模なプログラムを効率よく構築する際に採用されます。
8. デプロイ
開発したアプリケーションをユーザーが利用できる環境へ配置するプロセスをデプロイといいます。
サーバーへのファイル転送や設定変更が含まれ、テスト環境から本番環境へ移行する際に必要なステップとなります。
9. パーミッション
ファイルやディレクトリへのアクセス権限設定がパーミッションはです。
ファイルの読み込み、書き込み、実行の権限をユーザーごとに設定することでデータ保護やセキュリティを確保します。
10. DNS
「Domain Name System」の略のことで、ドメイン名とIPアドレスを相互に変換するサービスです。
DNSにより人間が覚えやすいドメイン名を使用してインターネットにアクセスすることができ、ウェブサイトやサービスを簡単に利用できます。
11. ロードバランシング
サーバーにかかる負荷を複数のサーバー間で分散し、安定したサービスを提供するための技術です。
ユーザーからのリクエストを適切に配分することで、パフォーマンスの向上やシステムの信頼性を高めます。
12. ブルートフォースアタック
サイバー攻撃の一種で、考えうるすべての組み合わせでパスワードを試す攻撃方法です。
対策としては複雑なパスワードの設定や多要素認証の導入などがあります。
13. レガシーシステム
古くから運用されているシステムのことをレガシーシステムと呼び、技術の進化に伴い維持・運用が難しくなっているものを指します。
更新が困難なため、業務やシステムの改善を進める上で課題となることが多いです。
14. フロントエンドとバックエンド
フロントエンドはユーザーが直接操作するインターフェース部分で、バックエンドはデータ処理やサーバーサイドで動作する部分です。
WebシステムではフロントエンドではHTML、CSS、JavaScriptなどを用い、バックエンドではJavaやPythonなどで構築されます。
15. クラウドコンピューティング
インターネット経由でサーバーやストレージ、アプリケーションなどを利用できる技術です。
ユーザーは自前のサーバーを持たずに必要なリソースをオンデマンドで利用できるため、柔軟かつコスト効率が良いのが特徴です。
16. ネットワークトポロジ
ネットワーク内の機器やコンピュータの接続形態を指します。
スター型、メッシュ型、リング型など、ネットワーク構築の目的や規模に応じて様々な形態が存在していて、
ネットワーク設計の基本的な考え方です。
17. アクセシビリティ
障害のあるユーザーも利用しやすいように工夫することを意味します。
ウェブサイトやアプリケーションの設計において配色やナビゲーションの改善を行って利便性を高めます。
18. データウェアハウス
大量のデータを統合しビジネス分析や意思決定に利用するためのシステムです。
各部門のデータをまとめることで一貫性のある情報を提供し、企業の戦略策定を支援します。
19. ファイアウォール
ネットワーク間の通信を制御し不正なアクセスや外部からの攻撃を防止するためのセキュリティシステムです。
特定のポートやIPアドレスの通信を制限することで、情報漏えいやサイバー攻撃からシステムを守ります。
20. CI/CD
コードの自動テストとデプロイを行う仕組みです。
CI(Continuous Integration)はコードの変更を頻繁にテストすることで品質を保ち、
CD(Continuous Deployment)はテストに合格したコードを自動的に本番環境にリリースします。
21. フレームワークとライブラリ
プログラムの基本構造を提供し、開発の効率化を図るためのものです。
ライブラリは特定の機能を実装する部品集であり、jQueryなどが含まれており、
再利用可能なコードの提供によって開発の生産性を向上に役立ちます。
22. データマイニング
大量のデータから有益なパターンや傾向を抽出する手法をデータマイニングといいます。
ビジネス分析やマーケティング戦略の策定に活用され、特に顧客の行動分析や市場予測に役立ちます。
23. レイテンシ
データが送信されてから応答が返るまでの遅延時間のことです。
ネットワークの品質やサーバーの処理速度に影響され、ゲームや動画配信サービスなどのリアルタイム性が求められる場面で重要な指標になります。
24. バックアップとリストア
バックアップはデータを別の場所に保存することで、万一のデータ消失に備える方法です。
リストアはバックアップからデータを復元することで、システム障害や誤操作時に情報を安全に取り戻すことができます。
25. プロビジョニング
ITリソース(サーバー、ネットワーク、ストレージなど)をセットアップし、ユーザーやアプリケーションが利用できる状態に準備するプロセスのことを表します。
クラウド環境では自動化されることが多く、迅速にリソースを提供できます。
26. コンテナ
アプリケーションとその実行環境をまとめて管理する技術で、Dockerが代表的なツールです。
仮想化技術とも似ていますが、コンテナのがより軽量で開発環境と本番環境の統一を図ることができます。
主にクラウドやDevOpsで重宝されている技術です。
27. オーケストレーション
複数のコンテナやリソースを自動的に管理・調整する技術です。
リソースの自動配置や負荷分散を行い、大規模システムの運用効率を向上させることができます。
28. レプリケーション
データを複製して異なる場所に保存することで、システムの冗長性と可用性を高める方法です。
障害発生時には別のデータコピーに切り替えることでデータ消失を防ぐことができます。
似たようなバックアップとは異なり、リアルタイムでのデータ同期を重視します。
29. モニタリング
システムやアプリケーションの状態を監視し、障害や異常を早期に発見するためのプロセスのことです。
CPU使用率、メモリ使用量、エラーログなどを継続的に監視することで、システムの健全性を保ちます。
30. サーバーレス
アプリケーションを実行するためのサーバー管理が不要なアーキテクチャで、例としてはAWS LambdaやAzure Functionsが挙げられます
スケーラビリティが高く開発者はコード作成に集中できるため、コスト削減と運用効率向上を図ることが可能です。