はじめに
ユニバーサルアナリティクスのサポート終了日がいよいよ近づいています!
2022年3月16日にGoogleから発表があった通り、ユニバーサルアナリティクス(以下UA)は2023年7月1日にサポートが終了します。
その為、UAのサポート終了後はGA4を使用していく必要があります。
まだまだ先…と思っていたサポート終了日が、ついにすぐそこまで来てしまいました…
皆さん、GA4への移行はばっちりですか?
今回はUAのサポート終了に伴い私がGA4について学んだこと、主に「UAとGA4の違い」について書いていきます。
この記事でわかること
- GA4ってなに?
- GA4が誕生した理由
- 従来のUAからGA4へ…どう変わった?
- UAとGA4の違い
- UAからGA4へ移行後の注意点
GA4ってなに?
GA4とは、2020年10月にリリースされた最新版のアクセス解析ツールのことをいいます。
一世代前のGAは、2023年7月1日に計測が終了します。
GA4が誕生した理由
なぜUAからGA4への移行が必要なのか…
私も調べてはじめて知ったのですが、実はGA4の誕生には「時代によるインターネット利用の変化」が大きく関わっているようです。
●2010年頃のインターネット利用は…
PCでのWebサイトの閲覧が中心。
●スマホが普及した近年のインターネット利用は…
Webサイトの閲覧だけでなく、モバイルアプリや、YouTubeなどの動画コンテンツが多く利用されるように。
企業側も自分たちの商品やサービスを伝えて購入・利用してもらう為に、Web、アプリ、動画など異なるプラットフォームの活用が盛んになってきている。
こうして比較してみると、スマホの普及によってユーザー・企業ともにインターネット利用や、活用方法が大きく変わったことがわかります。
2010年頃、UAは「Webアクセス解析ツール」として開発され、利用されてきました。
スマホが普及した近年、企業とユーザーとのインターネット上の接点が増える中で機能をバージョンアップさせてきましたが、対応できなくなってきたと考えられます。
そこで、ユーザーのオンライン行動の変化に対応する為にまったく新しいツールとして誕生したのがGA4です。
従来のUAからGA4へ…どう変わった?
UAとGA4の大きな違いは「Web」から「ユーザー」を計測するツールになったという点です。
●従来のUA
「PC」や「スマホ」など、デバイスごとにユーザーを判別
●GA4
「PCでページを閲覧した後→スマホでアプリを開き→商品を購入する」といったデバイスをまたいだ行動であっても同一ユーザーとして判断できるようになる
このように、ユーザーの行動を以前より深く計測できるようになったのがGA4の大きな特徴です。
UAとGA4の違い
はじめてGA4に触れた時、正直、私は従来のUAとの違いがわからなかったのですが…
むしろ、知れば知るほど、UAと全然違う!!!と思うことが増えました。
ここでは、UAとGA4の違いについて、3つに絞ってご紹介します。
①セッションの定義の違い
UAとGA4ではセッションの長さやセッションの切れるタイミングも変わります。
UAとGA4でセッションの切れるタイミングを比較すると以下の図のようになり、UAよりもGA4の方がセッション数が少なくなる傾向にあります。
UAとGA4で並行して計測している時には、注意が必要です。
項目 | UA | GA4 |
---|---|---|
30分以上操作がない場合 | ✕ セッションが切れる | ✕ セッションが切れる |
参照元情報が変更された場合 | ✕ セッションが切れる | ◯ セッションが切れない |
日付をまたいだ場合 | ✕ セッションが切れる | ◯ セッションが切れない |
②各種ユーザー行動をイベントとして計測する
UAではセッション内におけるページやページ間遷移を計測していましたが、GA4ではユーザー行動のひとつひとつをイベントで計測します。
例えば、ページを閲覧した際の「page viewイベント」、ページをスクロールした際の「scrollイベント」など…
③カテゴリ、アクション、ラベルの指標の廃止
各種ユーザー行動をイベントとして計測すると書きましたが、逆にUAでよく使用されていた「カテゴリ」「アクション」「ラベル」の指標は、GA4では廃止となっています。
デフォルトでは表示されない為、指標が必要な場合はカスタム定義から設定を行う必要があります。
この他にもUAとGA4の違いはたくさんあるので、「これは?」と思うものがあれば調べてみましょう。
GA4に慣れるまでは不便に感じることも多いと思いますが、デバッグができたり…と、もちろん便利な機能も増えています!
UAからGA4へ移行後の注意点
最後に、UAからのGA4へ移行後の注意点を3つご紹介します。
①UAからGA4へデータを引き継ぐことはできない
UAからGA4にデータを引き継ぐことはできません。
その為、GA4で閲覧できるのは、GA4導入後のデータのみとなります。
公式サイトによるとUAは2023年7月1日にデータの処理が停止した後、6ヶ月間は以前のデータにアクセスできるようです。
ただ、その後の閲覧に関してはどうなるか現時点では不明なので、UA内に必要なデータがあれば早めにバックアップを取りましょう。
②UAとGA4のデータを一対一で比較することは難しい
GA4では、UAにあった指標の一部が廃止されていたり、同じ名前の指標でも定義が変わっている為、UAとGA4のデータを一対一で比較することは難しいです。
③アップデートに伴い、新しい情報を収集することが必要
GA4は、日々アップデートされています。
書籍やWebサイトを参考にしながらGA4の設定をしているとキャプチャと現行の画面でテキストが微妙に違っていたり…
一年前の情報がすでに古くなっていることもあるので、なるべく最新の情報を調べて設定を行ったり、常に新しい情報を取り入れていくことが必要です。
おわりに
今回はUAのサポート終了に伴い私がGA4について学んだこと、主に「UAとGA4の違い」について書いてみました。
GA4を勉強するにあたって、最初は書籍をがっつり読んで勉強しようと思っていたのですが、やはり実際に手を動かしてみると、知識もより身につく感じがありました。
書籍を読みながら→同時並行でGA4の設定を進め→不明点が出てきたらネットで調べる。
個人的には、このやり方が一番GA4についての理解を深められたと思います。
下記に今回の記事を書くにあたって参考にさせていただいた書籍とWebサイトをご紹介します。
本記事がこれからGA4を学ばれる方の参考になれば幸いです。
参考書籍
いちばんやさしいGoogleアナリティクス4の教本
人気講師が教える行動計測とユーザー理解の基本 (いちばんやさしい教本シリーズ)
著者:山浦直宏,高田和資,藤田佳浩
発売日:2022/8/26
参考Webサイト