はじめに
こんにちは。
最近、在宅から出社になり、通勤時間をうまく使いたいということから、下記の本を読みました。
今後の業務に活かせるような部分が多かったので、記事にします。
この記事のターゲット
- プロジェクトマネジメントをしている人
- これからプロジェクトマネジメントをするかもしれない人
- 作業遅延や手戻りが多く、思うように作業が進められずに悩んでいる人
- 自分から仕事を指示するメンバーを持っている人
①プロジェクトの目的として「何のために」という答えをはっきり語ること
世の中には、実際には「目的」になっていないにもかかわらず、「目的」として掲げられている「手法」があまりにも多い。こういった一見「目的」らしいお題目の化けの皮を剥ぐには、先ほどの様に「そもそも、何のためにやるのか?」という質問をしてみるとよいでしょう。
ここで明確な答え、共感できるようなまっとうな回答が得られない場合、そのプロジェクトは大変危険か、あるいはつまらないかのどちらかということになります。
私の業務経験で上司に「今やっている作業の目的はなに?」と聞かれて順を追って回答していくと、これから私がやろうとしていた作業が目的を達成するために必要ではなかったことがありました。まさしくこのことか!と納得しました。
目的を考えるタイミングはプロジェクトが始まったときが多いと思いますが、これはプロジェクトが停滞しているときに「目的は何だったのか?」と振り返ることも有効だそうなので、活用していきたいと思います。
②プロジェクトの目的に立ち返らせる
こういうやりとりを経ずに、相談を受けたリーダーが「必要ない!」と一蹴してしまっては、メンバーは思考のプロセスを追体験することができないために「説明もなく潰された」と感じてモチベーションを低下させてしまいますし、何より成長しません。
よく「メンバーの判断能力が低い」とか「メンバーが使えない」とか「指示通りに動かない」と言って嘆いているプロジェクトリーダーがいます。もちろん部下本人の力量の問題もあるかもしれませんが、筆者が見る限り、その嘆きの原因の半分以上はリーダーの力量不足です。
「判断能力が低い」のは、判断の立脚点となるプロジェクトの目的や優先順位をリーダーが明確に伝えていないからです。
「指示通りに動かない」というのも、根っこの原因は同じで、これも「最終目的」がぼやけていて、個別の指示を文脈の中で意味づけすることができないために、「指示通り動かない」のです。
私の場合、運がよかったのか今も昔もメンバーに恵まれているため、上記のような嘆きは起こったことがないですが、これも非常に大事なことだと思いました。
過去の作業を振り返ると、私が他メンバーに作業をお願いする際に、目的や背景を共有せず、「やる作業」だけ伝えていたことがあり、メンバーが自分で目的を考える機会をなくしてしまっていたと思いました。
目の前の作業を終わらすだけなら作業だけ伝えればいいかもしれないですが、先のことを考えると、ちゃんと目的も伝えたほうが絶対によいです。
③行動ではなく目的を伝える
メンバーから嫌われるプロジェクトマネジャーの典型に「マイクロマネージする人」が挙げられるということは、すでに説明しました。これをやられると、プロジェクトメンバーの仕事に対するコミットメントは破壊されてしまいます。
ではどうするか?大事なのは「行動」ではなく「目的」を伝えてやることです。「何をするか」ではなく「何を達成したいか」を伝える。そのうえで、やり方については任せるわけです。「目的」の重要性は本書でも繰り返し述べていますが、メンバーの力量を引き出すためにも「目的」は必要なのです。
私は、やってほしい作業をそのまま教えてもらったほうが好みでした。なぜなら、考える手間が不要で言われたことをやれば済むからです。ですが、今後の成長や目的意識という観点でみると、それは良くなかったということですね。
引用部分のとおり、行動だけ伝えると、メンバーの力量を引き出せず、成長する機会を失うなどデメリットがあまりにも大きいので注意が必要です。
④リーダーの「格」
重要なのは、タイミングです。メンバーは、リーダーの仮説や方針、アプローチが誤っていたという事実そのものよりも、その状況に対して、どのように対応したのかという事実によって、リーダの「格」を見ているのです。
このときに一番だめなのが、いつまでたっても自分の過ちを認めようとせず、場合によってはそれを他者の責任にしようとする人です。こんなことをすれば、メンバーの心は一瞬で冷めてしまいます。冷めてしまうというのはつまり「この人のためには仕事をしたくない」と思うようになってしまう、ということです。
個人的にプライベートと仕事のどちらでも「素直さ」というのを意識しており、それと似ているようなものだと思いました。あと、自分が失敗したら素直に謝る、助けてもらったら感謝を述べるなども意識してます。
話がそれましたが、誰でも自分が思っていた考えをひっくり返されたり、否定されたりするのは嫌だと思います。下手なプライドが邪魔して、相手の考えを飲み込めないという気持ちもわかります。
確かにプライドも大事かもしれませんが、そこは素直に受け取ってアクションすれば、自分の成長にもつながりますし、仕事もよりよい方向に進められると思います。
⑤フィードバックの基本
日本で行われているフィードバックのほとんどは「当たり障りのないおためごかし」か「対処のしようがない性格や人格に関する攻撃」のどちらかです。言うまでもなく、どちらも学習という点では無意味です。
フィードバックの基本は「どうすればもっと良かったか」という点についての意見をもらう、ということです。問いは「どうすれば」、つまり「行動=doing」についての指摘で合って、決して「どうであれば=being」についての指摘ではありません。
悪い例:容量が悪い。だからいつも時間がないって騒いでいるんだろ?
良い例:毎週月曜日に抱えている仕事をリストアップして、重要性と必要な時間を整理しよう。時間がかかって重要だという仕事を先に仕込むとよいよ。
社会人1~3年くらいの方は、上司からフィードバックをもらう機会が自然と多くなると思いますが、社会人5年目くらいになると、フィードバックをもらう機会が減ると思います。実際、私はそうでした。機会があったとしても、引用部分のとおり、当たり障りのない内容が多いです。
なので、私の場合は自分から上司にフィードバックを求めたり、「この作業がどうだったか?上司さんならどうしました?」と具体的な作業に対してコメントをもらうように意識してます。
現在は、自分が仕事を教える立場にもあるので、アドバイスの内容をdoingにすることを意識してみようと思います。
最後に
いかがでしたでしょうか。
こういった自己啓発系の本は、最初は腰が重くてとっつきにくいのですが、読み始めると満足して終わることが多いので、今後も継続していきたいと思います。
余談ですが、本を読みながら重要そうな部分をスマホにメモしていたのですが、引用部分のページをメモしてなかったので、メモした部分を本から探すのに時間がかかりました。。。次からは引用内容だけじゃなくて、ページもメモします。。。