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SCIM2.0の概要について調べてみた

Last updated at Posted at 2018-01-13

SCIMとは

System for Cross-domain Identity Managementの略。
ユーザIdentity情報を、クラウドベースアプリケーションやマイクロサービス間で連携するためのデータフォーマットの仕様。
RFC7642〜7644に定義されており、7643, 7644はStandards Track(標準化過程)にまでなっており、それに従って実装されたサービスがすでに複数存在する。

2015/9にバージョン2.0がリリースされたので、そのフォーマットについて調べてみた。

どんなサービスで使用されているのか?

  • Azure Active Directory
    • Active Directoryに設定したユーザ・グループ情報を自動的に他サービスにProvisioningする。
    • クライアント側の一例。
  • Trello
    • REST API経由でTrelloのユーザ参照・作成等の操作や、チームやボードの参照が可能らしい。
    • サーバ側の一例。

その他、SCIM 公式サイトImplementation にて紹介されているサイト群を参照。

連携対象となるデータドメイン

下図のように、User情報およびそれらUserをグループ化するようなアクセス制御情報(=Group)がデータ連携対象となる。
Groupの具体的な対象は場合に変わるが、部署であったりアクセス権限のRoleグループであったりする。
また、GroupはメンバーとしてUserまたはGroupを持つ。
EnterpriseUserとは、Userの中でもビジネスに携わったり企業に所属するUserの情報を指し、Userの情報に追加して社員番号や所属部署等の情報が入る。
その他、アプリ固有のデータ項目を追加できるよう、拡張できるようなフォーマットになっている。

image.png
SCIM 公式サイトより引用

連携方式

公式サイトに記載されている例のように、REST API経由で対象リソース(ユーザやグループ)にアクセスするだけでよい。
以下のようなエンドポイントを用意し、それを経由するイメージ。vにはプロトコルバージョン(例:v2)、resouceには対象となるデータモデル(例:Groups)が入る。

Create: POST https://example.com/{v}/{resource}
Read: GET https://example.com/{v}/{resource}/{id}
Replace: PUT https://example.com/{v}/{resource}/{id}
Delete: DELETE https://example.com/{v}/{resource}/{id}
Update: PATCH https://example.com/{v}/{resource}/{id}
Search: GET https://example.com/{v}/{resource}?filter={attribute}{op}{value}&sortBy={attributeName}&sortOrder={ascending|descending}
Bulk: POST https://example.com/{v}/Bulk

※ Searchだけちょっと実装が面倒そう。

例えばUser作成リクエストだと、以下のようなリクエストが公式サイトでは紹介されている。

POST /v2/Users  HTTP/1.1
Accept: application/json
Authorization: Bearer h480djs93hd8
Host: example.com
Content-Length: ...
Content-Type: application/json

{
  "schemas":["urn:ietf:params:scim:schemas:core:2.0:User"],
  "externalId":"bjensen",
  "userName":"bjensen",
  "name":{
    "familyName":"Jensen",
    "givenName":"Barbara"
  }
}

そして上記のJsonのデータ項目がRFCにおいて結構しっかり定められている。

追記

Qiitaの記事ないと思って、SCIMについて書いたのだが、以下の記事にすでに似たようなことが書かれていた。。。
https://qiita.com/naka_kyon/items/58e3c55282e997aaef47

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