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花粉症対策デジタル医療相談Botの開発 ユーザーIDと位置情報をFirestoreで管理

Last updated at Posted at 2020-02-23

概要

耳鼻咽喉科の開業医をしながらデジタルテクノロジーを使った医療の効率化や患者さん向けサービスの開発研究を行っています。

スギ花粉の飛散量が増えてきました。花粉症の方にはつらい季節ですね。
忙しくて医療機関を受診できなかったり、新型コロナウイルスが心配で受診を控えている方も多いのではないでしょうか?

最近薬局や通販で購入できる医療用医薬品(医療機関で処方されるものと同成分)が増えてきたのはご存じでしょうか?これらの薬を上手に利用できれば医療機関を受診できなくても花粉シーズンを乗り越えることが出来るかもしれません。

上手に利用するには自分の花粉症状がどの程度重症なのかや、利用しようとする薬の特性を知っていないといけませんが、その辺を教えてくれるサービスがなかったので作成してみました。現在(2020年2月19日~3月4日)クラウドファンディングプラットフォームCAMPFIREでテスト版ユーザー募集しています。プロジェクトはサクセスしましたが、たくさんの花粉症の方に使って頂いて、サービス向上のためご意見ご感想をいただきたいと思っています。

CAMPFIREのプロジェクトページはこちら
LINEで花粉症の重症度や最適な市販薬がわかるデジタル医療相談【アレルナビ】

このサービスではユーザーが特定した地点のピンポイント花粉飛散予測を返す機能があります。ユーザーから送っていただいた位置情報とLINE IDはFirestoreで管理しましたのでその辺りをまとめました。

FirestoreのDatabase

・コレクションに位置情報をまとめた「locations」とLINE IDをまとめた「users」が作成されています。
・コレクション「locations」と「users」のドキュメントはユーザーがLINEを使うときに取得できるidで紐づけられています。
・コレクション「locations」のフィールドはユーザーから位置情報が送られてくるたびに更新されます(latitude緯度、longitude経度)。
・コレクション「users」のフィールドはユーザーのLINE IDが入ります。
image.png

image.png

作成方法

1. Firebaseで新規プロジェクトを作成
・Googleにログインしている状態で、Firebase公式ページの右上にある「コンソールへ移動」ボタンから、ユーザーページに移動。
・「プロジェクトを追加」から新規プロジェクトを作成。

2. Firestoreを作成
・プロジェクトメインページ左のメニューバーから「Database」を選び、「データベースの作成」に進む。
・「テストモードで開始」を選択し、「有効にする」をクリックしデータベースを作成。

3. Firebaseとnode.jsで開発したアプリを連携
・Firebaseのプロジェクトのメインページから、「アプリを追加」→「ウェブ」に進む。
・任意のアプリ名を入力し、「アプリを登録」をクリックし連携に必要なコードを表示する。

4. Firebase SDK を追加して Firebase を初期化
こちらを参考にしました。
Firebase を JavaScript プロジェクトに追加する

5. プログラム作成
ユーザーからメッセージが来たらユーザーIDが登録されているかを判定
登録されてなければFirebaseに登録

 let userRef = db.collection('users');
  let snapshot = await userRef.where("line_user_id", "==", event.source.userId).get();
  let user_id = "";
  if (snapshot.empty) {
    user_id = await userRef.add({
      line_user_id: event.source.userId
    }).then(ref => ref.id);
  } else {
    user_id = snapshot.docs[0].id;
  }
  console.log(user_id);

位置情報が送られてきたらFirebaseの位置情報をidに紐づけて更新し
「位置情報が登録されました」をユーザーに返す

 if (event.message.type === "location") { 
    client.replyMessage(event.replyToken, {
      type: 'text',
      text: "位置情報が登録されました。"
    });
    let locationsRef = db.collection('locations').doc(user_id);   
    let setAda = locationsRef.set({
      latitude:event.message.latitude,
      longitude: event.message.longitude,     
    });      
    return Promise.resolve(null);
  } 

完成図

ピンポイント花粉情報がユーザーに返されます
IMG-0997.PNG

考察

最初はユーザーから送られるすべてのIDと位置情報をFirebaseに登録しif文で取得していたため、ユーザーが増えると処理に時間がかかりそうでした。idは重複がないように、位置情報は最新のものだけを登録できたのでスッキリして気持ちがよいですね。今後は内服薬やアレルギーの重症度、花粉飛散の実測値を登録・分析することによってユーザーの住んでいる場所の予測飛散量とユーザーの重症度から適切な治療薬を推奨できるようにしていきたいと思っています。

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