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【Rails】ActiveRecordによるBiTemporalDataModel

Last updated at Posted at 2020-07-13

はじめに

RailsでBitemporalDataModelを扱いたかったのですがactiverecord-bitemporalという良いgemがあったので、
いろいろ触ってみた結果を書いていきたいと思います。
今回の記事はactiverecord-bitemporalの紹介です。

##BitemporalDataModelとは何か

そもそもBiTemporalとはどういう意味でしょうか。
「Bi」は接頭辞で2つのという意味を表します、Bicycleとか言いますよね。
「Temporal」は時間のという意味の形容詞です。
つまりBiTemporalで二つの時間のという意味になり、
BiTemporalDataModelは二つの時間のデータモデルになります。

二つの時間は何かと言いますと、
**「システム上の時間」「事実情報としての時間」**です。

詳しくは説明すると長くなってしまうので、
こちらのスライドが参考になると思います。(特に33ページ目以降)

##使い方

###レコードの作成、更新

ではactiverecord-bitemporalを使ってレコードを作成したり更新したりをしていきたいと思います。

まずは準備です。詳しくはこちら

テーブルを用意しましょう

db/schema.rb
ActiveRecord::Schema.define(version: 1) do
  create_table :employees, force: true do |t|
    t.string :name #従業員名
    t.string :position #役職

    # ActiveRecord::BiTemporal に必要なカラムを追加する
    t.integer :bitemporal_id
    t.datetime :valid_from #適用日時
    t.datetime :valid_to #終了日時
    t.datetime :deleted_at #削除日時(論理削除)
  end
end

ActiveRecord::Bitemporalの読み込みの設定をします。

app/models/emoloyee.rb
class Employee < ActiveRecord::Base
  include ActiveRecord::Bitemporal
end

#####では、実際に使っていきたいと思います

employeesというテーブルを作って、従業員の情報をDBに保存していくような例を考えます。

具体的には、

2018年1月1日 田中さんが平社員として入社し、2018年1月3日にレコード作成

2020年1月1日 課長に昇進、 2020年1月10日にレコード作成

2020年1月20日 課長に更新したと思ったが、間違えて家長と入力していたので課長に修正

という例を考えます。

rails consoleで操作していきます。
※簡単のために〇〇時〇〇分〇〇秒は省略しています。(実際には秒まで入ります。)

######まずは最初のレコード作成、

2018年1月1日田中さんが平社員として入社

.rb
Employee.create(name: "田中", position: "平社員", valid_from: "2018-01-01")

valid_fromには適用日時を指定できます。
何も指定しなければ入力時点現在の時刻となります。
valid_toも指定できますが、今回指定していないので9999年12月31日となっています。

この時DBは以下のようになります。

id bitemporal_id name position valid_from valid_to created_at deleted_at
1 1 田中 平社員 2018-01-01 9999-12-31 2018-01-3 NULL

######次に、

2020年1月1日 課長に昇進

.rb
Employee.valid_at("2020-01-01".to_date).find_by(bitemporal_id: 1).update(position: "課長")

レコードの更新をするとき、適用日時を指定したい場合はvalid_atメソッドで適用日時を指定してからレコードを作成します。
valid_atメソッドで時間を指定しなかった場合、valid_fromは入力時点現在の時刻となります。

ちなみにEmployee.find_by(bitemporal_id: 1).update(position: "課長", valid_from: "2020-01-01")としても意味はなく、valid_fromは入力時点現在の時刻となります。
この辺りの仕組みは時間があればソースコードを確認しましょう。

このときDBは以下のようになります。

id bitemporal_id name position valid_from valid_to created_at deleted_at
1 1 田中 平社員 2018-01-01 9999-12-31 2018-01-3 2020-01-10
2 1 田中 平社員 2018-01-01 2020-01-01 2020-01-10 NULL
3 1 田中 課長 2020-01-01 9999-12-31 2020-01-10 NULL

######次に、

2020年1月20日 課長に更新したと思ったが、間違えて家長と入力していたので課長に修正

前の部分では課長として更新しましたが誤字のため家長と入力し、それを修正していく場合の時を考えます。

.rb
Employee.find_by(bitemporal_id: 1, position: "家長").force_update do |employee| 
   employee.update(position: "課長") 
end

この場合は、updateではなく、force_updateを使います。
家長と入力したレコードは論理削除され、課長のレコードが新しく作られます。

このときDBは以下のようになります。

id bitemporal_id name position valid_from valid_to created_at deleted_at
1 1 田中 平社員 2018-01-01 9999-12-31 2018-01-3 2020-01-10
2 1 田中 平社員 2018-01-01 2020-01-01 2020-01-10 NULL
3 1 田中 家長 2020-01-01 9999-12-31 2020-01-20
4 1 田中 課長 2020-01-01 00:00:00 9999-12-31 2020-01-20 NULL

もしこのとき、論理削除をして新しいレコードを作成するのではなく、強制的に上書きしたい場合は

.rb
Employee.find_by(bitemporal_id: 1, position: "家長").force_update do |employee| 
  employee.update_column(position: "課長") 
end

としましょう。

###レコードの検索

後日、執筆予定

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