はじめに

　当方、IPv4およびIPv6の両方の到達性がある状況を作りたいために、備忘録を兼ねて書いております。誤りがありましたら、コメントなどでお教えいただけると幸いです。

Debian Bullseye初期状態

　OSインストール中にネットワーク設定をしていない状態であれば、IPv4, IPv4問わずDHCP/RAなどでアドレスが自動で設定されます。
その設定ファイルは以下のとおりです。

$ cat /etc/network/interfaces
# This file describes the network interfaces available on your system
# and how to activate them. For more information, see interfaces(5).

source /etc/network/interfaces.d/*

# The loopback network interface
auto lo
iface lo inet loopback

# The primary network interface
allow-hotplug eth0
iface eth0 inet dhcp

このファイルをいじればいいのだと思いますが、IPv6アドレスの固定方法が自分では調べられず、期待していることができそうな情報を見つけた次第です。

systemd-networkdによるネットワーク設定

　少し前までは毛嫌いしていたsystemdですが、少しずつ慣れてきたところで、systemdでネットワーク設定ができるとのことで、それを試してみました。

デフォルトからsystemd-networkdへの移管方法

Debian公式に情報があります。

一旦、/etc/network/interfacesを/etc/network/interfaces.saveとして退避させておきます。
systemd-networkdの有効化のため、
# systemctl enable systemd-networkd
をします。
とりあえず、DHCPでアドレスを取得できる状態の設定ファイルを作ります

# vi /etc/systemd/network/eth0.network
[Match]
Name=eth0

[Network]
DHCP=ipv4

内容は、

[Match]セクションのNameについて、/etc/network/interfacesのifaceと同じ名前を指定します。
[Network]セクションは、IPv4アドレスをDHCPで取得するように書いています。
- DHCP=yesでIPv4/v6ともに自動取得
- DHCP=ipv6でIPv6のみ自動取得
- DHCP=noで自動設定無効

ファイルの編集が終わったら、再起動します。

systemd-networkd管理下にあるか確認

以下のコマンドで設定が反映されているか確認できます。

# networkctl
IDX LINK TYPE     OPERATIONAL SETUP
  1 lo   loopback carrier     unmanaged
  2 eth0 ether    routable    configured

2 links listed.

eth0のみ今回は設定しているので、

SETUPがconfigured
OPERATIONALがroutable

になっていればsystemd-networkd管理下になりました。

IPv4, IPv6アドレスの固定化

先ほど作成した、eth0.networkファイルを編集します。

$ cat /etc/systemd/network/eth0.network
[Match]
Name=eth0

[Network]
DHCP=ipv4
IPv6Token=::dead:beef:4:252
IPv6AcceptRA=true

各所、解説します。

IPv6Token
- IPv6アドレスをRAから生成する際、eui-64の自動生成ではなく、指定するインターフェースIDとしたいときに設定します。
- RAの情報が「ABCD:EF01:2345:6789」だった場合、IPv6アドレスは「ABCD:EF01:2345:6789:dead:beef:4:252」になります。
IPv6AcceptRA
- RAを受け取るかどうかのbooleanです。falseの場合は、DHCPv6から取得される？不明です。

IPv4についてはルータでの固定割当にしているので、ここでは設定を変更していませんが、AddressとGateway、DNSを設定すると良いと思います。

終わりに

　systemd.networkのmanがとても充実していて、その情報を一部抜粋しました。色々な設定が可能ですので、一読すると大抵のことができると思いますので、見てみると良いと思います。