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校閲とかの文書チェックの時に気をつけていること

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この記事は

の25日の記事です

はじめに

今年のRPAコミュニティは、多分昨年までとの最大の違いの一つとして「技術同人誌へのアウトプット」が回りはじめた点が大きい飛躍だったんじゃないかなー と個人的には思っています。いままでチャレンジしていなかったアウトプット方法にチャレンジして結果が出ているので。

実際私も、今年のRPAコミュニティ発の技術同人誌に2冊ほど関わらせて頂きました。

1冊目が「現場で使える!自動化入門
2冊目が「現場で使える!自動化入門vol.2

です。

1冊目の「現場で使える!自動化入門」では

  • 同人誌版での寄稿
  • 同人誌版での校閲
  • 商業誌移行での校閲
    などを担当し、

2冊目の「現場で使える!自動化入門vol.2」では

  • 同人誌版での校閲
  • 困った時の壁打ち役

などを担当してました。

立ち上がりのタイミングで気にしたり考えていた事

元々これら技術同人誌企画の立ち上げタイミングで、正直なところ「このまま突っ込んで行くと厳しいだろうな… 下手するとペイン(進める上での痛み)だけが強く残りそうだなぁ」と思わなくはない、怖い所がちょいちょいあって、まあ技術同人誌の文化が推進できるなら と思って意識的にフォローに入ったのですが、結果としてはフォローに回って良かったんじゃないかなぁ と思っています。(当然ながらキツめの所を意識的に拾ってカバーリングするような動きになるので、産みの苦しみはあったわけですがw)

私が今後も継続的にフォローできるならそれに越したことはないのですが、まあ私のリソースもべつに無限にあるわけではないし、もう少し高次のロールに手を出す人が出てきてくれればそれはコミュニティの成長でもあるし、その作業を買って出た人には明らかにスキルの蓄積がある筈で(実際私もそうだったので)、校閲などの文書チェックで気をつけているポイントを明文化して、今後の参考にして貰えればなー という気がしています。
※誰かがリソース的に受け切れそうであれば、手を上げて気合を入れて頑張ってみると良いと思います。

こんなポイントに気をつけて見ています

まず大前提として、文章的に

  • わかりにくい所
  • 伝わりにくい所

を平易な文章に変えていくことで、誰でもわかりやすい文章になり、結果として読んだ人の読後感が良くなったり、また商業誌移行した時などの実アウトプットとしても良いモノが世に出せます。

※当然、わかりやすいものほどポジティブフィードバックが得られやすい という側面も見逃せません。

さて、「わかりやすい文章」というのはどういうものでしょうか?
私が気にしてる順番をもとに、それぞれの「わかりやすさを担保する」ためのポイントをお伝えできればと思います。

ポイント0:誤字脱字を落とそう

ポイント以前の話として、誤字や脱字をちゃんとチェックして予め修正しておきましょう。

ポイント1:主語ちゃんと揃ってる?

基本的な話として文章は読点(。)までが一つの文です。
一つの文を形成する時に、前の文からの続きで主語を省略してしまいがちなケースが散見されるのですが、口語では前後の流れがあるので良いんですが、書籍として読む時には「前から全ての文をちゃんと読んで全部理解してもらえる保証」なんてものは無い と割り切ったほうが伝わりが良い文章が構築できます。

具体的に次のような例を挙げてみます。

「昨日、友達と図書館に行って、本をたくさん借りた。その後、カフェでコーヒーを飲みながら読書した。」

さて、この場合「カフェでコーヒーを飲みながら読書した。」人は誰でしょうか? 確定できませんよね?

おしゃべりしている間のやりとりなら、良く分からなければ聞き返せば済むので主語を省略したとてあまり問題にはならないのですが、文章が本やドキュメントになる時は「そこに書かれている文章が全て」です。

なので、上の文を正確に伝えようとすると

「昨日、友達と図書館に行って、本をたくさん借りた。その後、私は一人でカフェでコーヒーを飲みながら読書した。」

「昨日、友達と図書館に行って、本をたくさん借りた。その後、私と友達はカフェでコーヒーを飲みながら読書した。」

といった文章になるわけです。
この2文を比べるとわかりますが、友達の動きが全く正反対ですよね?


少し余談になりますが、人間の短期記憶能力には結構な差があるらしく、成人ではだいたい5つから9つの事を短期記憶できると言われています。(このため、昔のパスワードは8桁が多かったと言われています)

ここで、「誰でも読みやすい文章」を本当に目指すと、「短期記憶が5つしか覚えられない人」に対して伝わるように書く必要があるわけです。(対象が成人ではなく、老人や小人も含むのであれば条件はもっとシビアになります)

なので極端な話を言うと「文章の始まりから読点(。)までの1文だけを読んで、その内容が正確に伝わるか?」という観点でのチェックをする必要があると私は考えています。そこまでシビアに見て読める文章ならほぼほぼの人が読める筈なので。

※実際、このレベル感でのチェックを「自動化入門」の商業誌移行の時には極力意識的に行い、フィードバックをしています。細かい所まで厳しく指摘がでたように見えた人も多いと思うのですが、考え方の背景としてはそういう理由なんですw

なので、

  • 単文で
  • 主語がちゃんと乗っており
  • 読んで(可能であれば音読してください)伝わる
    内容となっているかをまずは確認すると、文章がかなりブラッシュアップできるはずです。

ポイント2:単文を繋いだときに破綻してない?

ポイント1が一番重い点なので、後はそんなに難しくないです。

上のポイント1で「単文としてちゃんと伝わる」が確立したら、複数の単文を連続でばーっと見た時に破綻していないか? 上から下に一読ざっと流した時に「一発で読み切れるか?」をチェックします。

基本的に技術同人誌を書いている場合、小説を書いてるわけではないので、「上から下に一度だけ読んで理解」ができない文章の場合は読者が離脱しかねない ぐらいの感覚でいたほうが良いのではないか、と個人的には思います。

※ただし、複雑な内容を取り扱う時や、複雑な論点になっていくケースなど、必ずしもこの前提に添えない事もありますが。

ポイント3:テンポいい?

あとはテンポよく読めるように調整しています。

具体的に良く気をつけている点だと

  • ストレートに話が繋がっているか
  • ストレートに話が繋がらない時は、どこまでがどの内容かちゃんと分かるように適切に句読点や、主語などを置いて「この内容はこの範囲に効いている」ことがわかりやすくなっているか
  • 同じ接続詞を連続で使っていないか

みたいなところを気にしています。

※校閲方法は後述していますが、音読してすらすらと読める文章は、すらすら読めない文章より絶対に伝わりがいい文章です。

実際にどうやってチェックをすると楽(効率的)なのか?

数回、新鮮な気持ち(可能であれば短期記憶が無いフレッシュな状態)でチェックをできるのが一番いいですが、何度も読んでると 慣れます。

これを回避するには色々な方法があります。

  • PC上で確認する場合は、手段を変える
      * 具体的にはディスプレイを変える
      * フォントを変える
  • 印刷をしてみて、紙上でチェックする
  • チェックする環境を変える(書斎でやったりリビングでやったり喫茶店でやったりコワキでやったり)
  • 黙読したり、音読したりする
  • 短期記憶が無くなれば再度フレッシュに見れるので、極端な例だが1週間寝かせて再度チェックする

おわりに

とりあえずは技術同人誌の校閲をイメージした形で、この記事を書いてみましたが、ここで書いているノウハウは会社でのドキュメント系の書き物やその他のアウトプットするタイプのタスクにも色々使える内容があるんじゃないかなー という気がします。(当然LTの準備もね!)

ぜひ、この内容を使ってより良いアウトプットを実現してみてください!

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