初めに
こんにちは、初めまして。
記事を開いていただきありがとうございます。
久々にSalesforceを設定する機会があり、会計年度の設定でちょっと疑問に思ったところがあったので、
確認した内容を書き残します。
同じ疑問でつまずいた方へのヒントになれば幸いです。
注:この記事は、24'SummerのDeveloper Editionで検証した内容となります。
Salesforceの会計年度設定について
Salesforceの会計年度設定では、1会計年度の開始月・終了月や、年度の表記法に関する設定を行うことができます。
Salesforceでは、このページに記載している会計年度の設定を参照して、データの属する年度を自動で計算してくれます。
そのため、年度別売上の集計などにかかわる重要な設定です。
会計年度の設定は基本的には1回設定すれば終わりですが、
逆に言うと1つの組織で1回しか設定しないので、うっかり設定を忘れないようにしたい内容となります。
Salesforceの会計年度に関係する設定
会計年度に関係する設定は設定画面で以下のメニューから行います。
[設定] - [会社の設定] - [会計年度]
Salesforceでは、会計年度の設定として、
大きく分けて「標準会計年度」と「カスタム会計年度」の2パターンの設定が可能です。
それぞれの設定は以下の通りです。
-
標準会計年度
1年のうちの特定の月を開始月として、そこから12月を1単位とした会計年度です。
こちらは直感的にイメージしやすいと思います。 -
カスタム会計年度
標準会計年度ではフォローしきれない個別のパターンに対応するためのもののようです。
今回の環境では標準会計年度で事足りたので、カスタム会計年度の設定については調べていません。
標準会計年度の設定内容をみていきたいと思います。
標準会計年度で設定可能な項目
標準会計年度では以下の2つの設定を行うことができます。
- 会計年度期首月
- 会計年度の表記
会計年度期首月
会計年度期首月 は 1月~12月 の中から1つを選択します。
会計年度期首月 は、会計年度の始まる月を指定します。
例えば、日本の公立小中学校や役所であれば 4月から翌年の3月まで が1会計年度になるので、
この場合は 4月 を選びます。
会計年度の表記
__ 会計年度の表記__ は、 期末月に合わせる 、 期首月に合わせる のいずれかを選択します。
ぱっと見では__会計年度の表記__ の設定をどちらにするべきかよくわかりませんでした。
まずは設定についてお話して、その後、具体例を交えて説明をしたいと思います。
会計年度の表記 の設定内容について
-
期末月に合わせるを選択
会計年度の末月の年が会計年度の年表記となります。 -
期首月に合わせるを選択
会計年度の開始月の年が会計年度の年表記となります。
実際にどのような挙動になるのか検証
会計年度期首月を「4月」とした場合、
2024年4月1日~2025年3月31日が1つの会計年度となります。
この状態で「期末月に合わせる」を選択した場合
上記期間のデータの会計年度は、 2024年 となります。
「期首月に合わせる」を選択した場合
こちらは 2025年 となります。
実際のデータで確認する場合は、日付項目をグループ化したレポートを作成し、
集計期間単位を 会計年度 に指定するとわかりやすいです。
最後に
Salesforceの会計年度の設定は頻繁に変更するものではありません。
ただ、設定を誤った場合の影響はそれなりに大きいと思います。
売上の予実比較や、年度単位の集計のベースになる設定なので、必ず確認が必要な設定だと思います。
年度表記だけなら、 金額は正しいけれど、会計年度が1年ずれる。 ので、
発見から原因の特定まで比較的容易にたどり着けそうですが、
期首月の設定から誤っている場合、 年度毎の集計結果が想定している結果と合わなくなる ため、
会計年度の設定以外にも別のロジックが怪しいんじゃないか?など色々な原因が浮かんでくるので、
原因の特定に時間がかかるかもしれません。
Salesforceは多様なお客様のビジネスに対応できるため、設定が詳細かつ多岐にわたります。
Salesforceの導入コンサルティングを行っている企業であれば、ヒアリングシートなども準備されていると思いますが、導入前や導入直後には会計年度の設定を確認しておくのが良いとおもいました。
今後もSalesforceをはじめとしたIT系の諸々で、気になったポイントは書き留めていきたいと思います。
とりとめのない文書を読んでいただきありがとうございました。