Laravel Tinkerで特定のメソッドを実行する

Laravel Tinkerは、アプリケーション内で特定のメソッドを簡単に実行できる便利なツールだ。インスタンス化してメソッドを呼び出す方法や、引数を変数、連想配列、多次元配列で定義する方法を紹介する。

Tinkerの起動

プロジェクトのディレクトリに移動して、以下のコマンドでtinkerを起動する。

php artisan tinker

クラスのインスタンス化とメソッド実行

クラスをインスタンス化し、メソッドを実行することで、データベース操作やロジックを試せる。

// クラスのインスタンスを作成
$user = new App\Models\User();

// インスタンスメソッドを引数付きで実行
$user->calculateDiscount(100, 'VIP');

引数を変数や配列で定義してメソッドを実行

1. 変数を使って引数を渡す

// 変数で引数を定義
$amount = 150;
$category = 'Gold';

// メソッドを実行
$user->applyDiscount($amount, $category);

2. 配列を使って複数の引数を渡す

// 配列で引数を定義
$args = ['SUMMER2024', 30, 'VIP'];

// スプレッド演算子を使用してメソッドを実行
$user->applyCoupon(...$args);

連想配列を渡す場合

メソッドが連想配列（キーと値のペア）を引数として受け取る場合、連想配列を定義して渡すことができる。

// 連想配列で引数を定義
$data = [
    'code' => 'WELCOME2024',
    'discount' => 20,
    'user_type' => 'Premium'
];

// メソッドを実行
$user->applyPromotion($data);

• $data: キーと値のペアで構成される連想配列。

多次元配列を渡す場合

多次元配列を渡す場合も、配列を定義してメソッドに渡すことが可能だ。

// 多次元配列で引数を定義
$complexData = [
    'user' => [
        'id' => 1,
        'name' => 'John Doe'
    ],
    'orders' => [
        ['order_id' => 101, 'amount' => 50],
        ['order_id' => 102, 'amount' => 75]
    ]
];

// メソッドを実行
$user->processOrder($complexData);

• $complexData: 多次元配列で構成され、ネストされたデータをメソッドに渡す例。

静的メソッドの実行

静的メソッドは、インスタンス化せずにそのまま呼び出せる。

// 静的メソッドの実行
App\Services\DiscountService::calculateTotal(200, 15);

• calculateTotal(200, 15): DiscountServiceクラスの静的メソッドを引数付きで実行する。

リターン値の確認

Tinkerでは、メソッドのリターン値をその場で簡単に確認できる。

$points = $user->getRewardPoints(5);
$points;

• getRewardPoints(5): 引数5を渡してリワードポイントを取得するメソッドを実行する。

Tinkerを終了する

tinkerを終了するには、exitやquitを入力するか、Ctrl + Dを押す。

exit

まとめ

• インスタンス化: クラスのインスタンスを作成してメソッドを呼び出す方法。
• 配列の活用: 変数、連想配列、多次元配列を使って柔軟に引数を定義し、メソッドに渡せる。
• スプレッド演算子: 配列を展開してメソッドに渡す場合に使用する。