DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門を読んだまとめ。
DSP/RTBだけといわず広告システムについて体系的に記されていたので小分け。
アドエクスチェンジ(Ad Exchange)とデータエクスチェンジ(Data Exchange)について。
総論
「枠」から「人」への大きなパラダイムシフトを理解する
Ad Exchangeとは
- メディア枠・クリエイティブ在庫取引市場
- アドネットワークを束ねているもの。
- アドネットワーク自体が複数のメディアと広告主を束ねたシステムであるが、それを更に複数束ねているシステム。
- 複数束ねることによってアドネットワーク同士で空いているメディア枠を融通できるようになる。
- 複数束ねることによってメディアが一律価格(アドネットワーク単体の場合)ではなく、需要と供給に伴い、1インプレッションごとに価格が変動する。
つまりRTBの機能によって、価値化したメディア枠・クリエイティブ在庫を量産できるようになり、その価値度合が高まった分だけ取引の全体量が増えたことでアドエクスチェンジの存在意義が出てきたということになる。
Data Exchangeとは
- ターゲットデータ取引市場
- ターゲットデータに含まれるもの
- デモグラフィックデータ
- ソーシャルグラフデータ
- 行動ターゲティングデータ
- 広告クリックデータ
など
広告主がDSPに効果の高いクリエイティブを入稿するために、DMPなどを活用するようになり、より良いデータ(オーディエンス)の必要性が生まれる。配信時にデータを分析できるようになり、その分析したデータも更にマーケティングの分析用としての価値が生まれる事になり、新たなデータエクスチェンジというプレイヤー(システム)も登場することになる。
そしてこのようにそれぞれのシステムが価値となり得るデータを産み出しつつも必要とする関係性から、**自前の機能としてもつ範囲が事業者単位でかなりバリエーションがあって重複する。**これが、カオスと言われる背景にある
書籍情報
横山 隆治, 菅原 健一, 楳田 良輝 DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門
https://amzn.to/2xUJEQ5
雑感
本ではアドエクスチェンジにはDSPの機能が付いているものがあると書いてある。
また、実際に提供しているサービスをみれば「○○という機能を付けられる。」のようなカスタマイズ性もある事が多いので一言で表現するのは難しい。仮に一言で表現するとかなり広義になり、それだけ聞いても漠然としてしまうので結局補足が必要になる