DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門を読んだまとめ。
DSP/RTBだけといわず広告システムについて体系的に記されていたので小分け。
DSP・RTB・SSPになどの前に純広告からアドサーバーの登場まで。
総論
「枠」から「人」への大きなパラダイムシフトを理解する
変遷
特定のメディアの「枠」を買う(ディスプレイ広告)から、多様なメディアを横断して「人」(オーディエンス)への配信を買うことへと転換していく
広告の出し方
初期
純広告を出す
サイト(以降メディアと呼ぶ)に直接広告原稿(以降クリエイティブと呼ぶ)を出すこと
1つのメディア枠に1つのクリエイティブを見せるだけ
- ベタ貼り
- 例:Yahooホームページのメディア枠を〇〇〇万で買い、1枚のクリエイティブ画像を置く
**->**メディアへのアクセスログがそのまま広告掲載レポートとなる
その次
メディア ⇄ アドサーバーで出す
メディアに広告配信タグを貼ることで、1つのメディア枠に複数のクリエイティブを見せられるようになる
コンテンツを読み込むとアドサーバーに広告を読み込みに行く。
メディア(コンテンツのサーバー)と広告画像を配信するサーバー(アドサーバー)が分離している。
**->**アドサーバーはメディア用のサーバーとは別の、広告用のサーバーであることを指すので広義。
ブラウザ ⇒ メディアへのアクセス時に、メディアのサーバーにブラウザの情報を渡すのと同様、メディア ⇒ アドサーバーへのアクセス時も渡す。つまりユーザーの情報をアドサーバー上で取得できるようになる。こうなると広告関連情報を単に管理する以外のこともできるようになるので進化し、たくさんの種類のアドサーバーが登場する
アドサーバー
主に3つ(本の中では)
実際にはアドサーバーと呼べるものは他にもある。
媒体社アドサーバー
メディア枠を管理するためのもの。
クリエイティブ在庫・受発注、配信、レポート出力、売上などを管理する。
業務管理システムのイメージ。
アドネットワークアドサーバー
一般にいうアドネットワークのこと。
クリエイティブ在庫・受発注、配信、レポート出力、売上などを管理・代行する。
複数のメディアのメディア枠に複数のクリエイティブを見せられるようになる。
単体メディア向けに最適化というよりは、全体最適に強みをもつもの。
アドネットワークの規模自体は営業力に依存する。
アドネットワーク事業者がメディアを集めてジャンル毎に分類。
ジャンルを商品として広告主を集める。
マッチングするようなコミュニティを作り経済回すイメージ。
第三者配信アドサーバー
複数のメディアへの宣伝活動(以降キャンペーン)を1つのアドサーバーで管理できるようにしたもの。
配信コントロール設定や、間接コンバージョンまで含めた効果測定、見込み顧客データを活用した広告配信などのデータマネジメントを行うことに特化。
キャンペーンが一元管理できるため、キャンペーンに紐づくクリエイティブのパフォーマンス評価もし易い。
メディアには第三者配信サーバーの広告配信タグを貼るが、クリエイティブのメディア枠への配信は媒体社アドサーバーから行われる。
つまり媒体社アドサーバーが担っているメディア枠管理や、放っておいてもある程度売上を得られるようなアドネットワークの販売能力のような機能はない。
効果測定をし易くするために媒体社アドサーバーとの間に入っているイメージ。
アドサーバー登場後
それから、主要アドサーバーの動向、新しい活用データによるターゲティング機会の創出、技術の進化による開発コストの低減などの様々な影響により、クリエイティブを最適化して、ユーザーによって広告素材差し替えて表示できるようにしようという試みが出てくる。
こうして、DSP・RTB・SSPなどが登場してくる
DSP/RTB/SSPについて
書籍情報
横山 隆治, 菅原 健一, 楳田 良輝 DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門
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