だいぶ古いCanon製複合機MG3130をUbuntu 24.04 LTSで使えるようにしました、という記事です。
作業の流れ
- 純正ドライバのインストール
- カラー印刷設定
1. 純正ドライバのインストール
まずは、CanonのHPより純正のドライバをダウンロードしてきます。
https://canon.jp/support/software/os/select?pr=3160&os=20
ダウンロードするファイルは2つです。
- cnijfilter-mg3100series-3.60-1-deb.tar.gz
- scangearmp-mg3100series-1.80-1-deb.tar.gz
マニュアル通りだと、この圧縮ファイルの中にあるインストーラ(install.sh)を実行すればインストール&設定はすべて完了なのですが、いかんせん古いパッケージなのでUbuntu 24.04 LTSでは依存関係が解決できません。具体的には下記のパッケージが無いと怒られます。
- libpango1.0-0
- libpng12-0
- libtiff4
まずlibpango1.0-0ですが、同等と思しきパッケージが『libpango-1.0-0』という名前でaptのリポジトリに登録されています。そこで、debパッケージに記載されている依存関係を書き換えて無理やりインストールすることにします。書き換える方法は下記のサイトを参考にしました。
https://ubuntuforums.org/showthread.php?t=636724
次にlibpng12-0とlibtiff4ですが、これはUbuntu 24.04 LTSのリポジトリには無いため、古いリポジトリを一時的に追加してインストールします。
$ sudo echo 'deb [trusted=yes] http://old-releases.ubuntu.com/ubuntu/ precise main universe' >> /etc/apt/sources.list.d/extra.list
$ sudo apt update
$ sudo apt install libpng12-0 libtiff4
$ sudo rm /etc/apt/sources.list.d/extra.list
$ sudo apt update
また、libusb-0.1-4とlibcanberra-gtk-moduleも依存しているようなのでインストールしておきます。
$ sudo apt install libusb-0.1-4 libcanberra-gtk-module
ここまで済んだらようやく純正ドライバのインストーラが問題なく通るようになるので実行します。
$ sudo ./install.sh
あとはマニュアル通りです。
2. カラー印刷設定
なぜか私の環境ではデフォルトでカラー印刷ができない状態だったので設定します。やることは下記のコマンドを実行するだけです。(プリンタ名はインストールした際に指定した名前を入力してください)
$ lpadmin -p <プリンタ名> -o print-color-mode-default=color
$ lpadmin -p <プリンタ名> -o print-color-mode=color
以上です。お疲れさまでした。