Kubernetes上のNode.jsアプリケーションのHeapdump

Kubernetes上のnode.jsアプリケーションでメモリーリークをしている可能性があったので、Heapdumpを取って解析をすることにしました。

どのようにKubernetes上のnode.jsアプリケーションのHeapdumpを取得したか紹介したいと思います。

Deploymentの変更

実際にある程度のロードがある状態でHeapdumpを取りたかったので、すでにデプロイされているDeploymentを少し変更して、そこからHeapdumpを取ることにしました。

本来はPodでNode.jsがスタートするように設定しますが、スタートのパラメータを変更したいので、一時的に

kubectl -n mynodejs edit deployment mynodejs

で以下のようにtail -f /dev/nullとかしてPodはスタートしてもNode.jsはスタートしないようにします。

apiVersion: apps/v1
kind: Deployment
metadata:
  name: mynodejs
  namespace: mynodejs
  labels:
    app: mynodejs
spec:
  replicas: 1
  selector:
    matchLabels:
      app: mynodejs
  template:
    metadata:
      labels:
        app: mynodejs
    spec:
      containers:
      - name: mynodejs
        image: mynodejs:1.2.3
        command: ["/bin/bash", "-c"]
        args: 
          - tail -f /dev/null 

これでNode.jsのPodをデプロイして、自動的に開始されないようにできました。何かの都合でデバッグ中にNode.jsが止まってもPod自体は動き続けるので、再度Node.jsをスタートしてデバッグでき便利です。

Node.jsのスタートパラメータの変更

次にPod内のNode.jsにパラメータをつけてスタートします。

kubectl -n mynodejs exec mynodejs-1bw5d-1234 -it -- /bin/sh
node --inspect main.js

これによりデバッガーをアッタッチできるようになります。デフォルトで9229のポートを使っています。

Podのポート9299でデバッガーをアッタッチできる状態になりました。

ポート転送

次にポート転送を行ってデバッガーでHeapdumpを採取します。

kubectl -n mynodejs port-forward mynodejs-1bw5d-1234 9999:9229
Forwarding from 127.0.0.1:9999 -> 9229
Forwarding from [::1]:9999 -> 9229

この例ですとLocal hostの9999からNode.jsの9229に転送されます

Chrome DevTools

次にChrome DevToolsをつかってポート転送されたデータを採取します。
Chromeでchrome://inspectを開き

Configureボタンから転送ポートを設定

ポート転送の設定がうまく行くと画面がこのように変わります。

ここでinspectをクリックすると、デバッガーをアッタッチできます。

これでHeapdumpをとったり、実際のアクセスの状況をトレースできたりします。

Heapdumpをとるとこのように、何にどれだけメモリーが使用されているかわかります。