opencvをソースコードからビルドしたときにopencv-pythonに依存するpipパッケージのインストールを通す

概要

この記事でopencvをソースコードからビルドしました。自作のプログラムからimport cv2はできるのですがopencv-pythonに依存するパッケージをインストールしようとするとopencv-pythonないよって怒られます。site-packagesにシンボリックリンクを貼っただけなので、pip的にはopencvが入ったことにならないのでしょうか？そういえばcmakeでpipの場所を指定しなかったような。

そこで、cv2をラップしたパッケージを作ってみました。import cv2はできるので、空っぽのopencv-pythonパッケージを作ってごまかすのもありではと思いましたが、せっかくなのでちゃんと（？）ラップしました。

構成

構成は以下のとおりです。

wheel/
├── build               # ビルドしたものが出力される
├── cv2                 # パッケージ名になる
│   ├── __init__.py     # 外にcv2として見せる
│   └── _native
│       ├── cv2.cpython-36m-aarch64-linux-gnu.so # 実体
│       └── __init__.py # 元のcv2をインポートする
├── dist                # whlファイルが出力される。これをpip installする
├── MANIFEST.in         # 実体を指定する。
└── setup.py            # pipの各種設定

各ファイルの中身は以下です。__init__.py何もわからない。。

setup.py

from setuptools import setup
from setuptools.dist import Distribution

class BinaryDistribution(Distribution):
    def has_ext_modules(foo):
        return True

long_description = "long description of the wheel"

setup(
    name='opencv-python',
    packages=['cv2'],
    version='3.4.3',

    include_package_data=True,
    distclass=BinaryDistribution,

    author='devmikyom',
    description='OpenCV wrapper for Ubuntu 20.04 on raspberry pi 4',
    long_description = long_description,
    classifiers=[
        'Programming Language :: Python :: 3.6'
    ]
)

MANIFEST:in

include cv2/_native/cv2.cpython-36m-aarch64-linux-gnu.so

wheel/cv2/__init__.py

from ._native.cv2 import *
__version__ = '3.4.3'

wheel/cv2/_native/__init__.py

from .cv2 import *

__init__.py本当に何もわからない。。

ビルドとインストール

$ python setup.py bdist_wheel
$ pip install dist/opencv_python-3.4.3-cp36-cp36m-linux_aarch64.whl

import cv2できてpip的にもopencv-pythonとしても見えているようです。これで本当に合っているのかよくわかりませんが…