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New Relic でSlow Burn Rate を設定しよう!

Last updated at Posted at 2024-03-27

概要

SREのみなさん、こんにちは!サービスレベルの監視をしてますか?

New Relicでは通常の閾値監視に加えて、サービスレベルの監視もできる機能があります。
この度、New RelicではSlow Burn Rateが設定できるようになりましたので、知識の整理を兼ねて試していこうと思います。前半は知識整理の解説があるので、サクッと設定を見たい方は後半へ飛んでください。

New Relic株式会社のQiita Organizationでは、
新機能を含む活用方法を公開していますので、ぜひフォローをお願いします。

エラーバジェット管理のためのSlow Burn Rate

前提としてサービスレベルを設定するときにSLIとSLOを定めてることでエラーバジェットを算出します。このエラーバジェットは信頼性が損なわれてもどれほど許容されるか、その定量的な指標として機能し、エンジニアリグにおける様々な判断に利用されます。

ある意味信頼の残高といえるエラーバジェットを管理してく場合、単純な閾値監視でなく別の観点でエラーなジェットの消費を検知していくことになります。その1つは、Fast Burn Rate、そしてもう一つが Slow Burn Rateです。

そもそもSlow Burn Rateとは

Slow Burn Rateは低速バーンアラートと訳され、ある期間におけるエラーバジェットの消費率が緊急性を要するほど消費はしていないが、無視できない状況を検知するための指標です。

特にGoogleのドキュメントではSlow Burn Rateは以下のように説明されています。

低速バーンアラートは、アラートを発生させないと、コンプライアンス期間の終了前にエラー バジェットを使い切る場合に、消費率についてのアラートを発生させます。低速バーン状態は、急速バーン状態よりも緊急性が低くなります。「今月の予定は少し上回っているが、今のところ大きな問題はない」という状態です。

低速バーンアラートでは、より短期間の消費量のばらつきをならすために、より長いルックバック期間を適用します。

低速バーンアラートでアラートを発するしきい値は、ルックバック期間における理想的なパフォーマンスよりは大きくなりますが、大幅に上回るわけではありません。ルックバック期間が短く、しきい値が高いポリシーは、長期的な消費量が横ばいになってもアラートが多量に発生してしまう可能性があります。しかし、消費量が長期的に高い値を維持した場合、最終的にすべてのエラー バジェットが消費されてしまいます。

このようにエラーバジェットの消費を適切に運用するための手段として、Slow Burn Rateがあることが分かりました。そして、New RelicのSlow Burn Rateは6時間の期間でエラーバジェットを5%消費した場合にSlow Burn Rateとして検知できます。

New RelicでSlow Burn Rateをサックと設定する

まず、Slow Burn Rateを設定たいサービスレベルを選択します。下記の例では「Plan Service - Latency」というサービスレベルを選択し、これに対してSlow Burn Rateを設定します。

スクリーンショット 2024-03-26 18.42.46.png

右上「・・・」から「Create an alert」を選択し、次に進みます。

スクリーンショット 2024-03-26 18.48.05.png

 「Suggested alert types」から「Slow-burn rate」を選択し、policy設定を済ませた上で「Enable condition」を押し、有効化します。
スクリーンショット 2024-03-26 18.46.45.png

          これで設定は完了です

数ステップでSlow Burn Rateの設定が完了しました。一般的にサービスレベルの計算式は複雑ですが、このようにNew Relicでは簡単に設定できます。

また、もし設定したSlow Burn Rateを確認したい時は該当のサービスレベルから「Alert Conditions」で確認できます。
スクリーンショット 2024-03-26 19.31.54.png

New Relicでサービスレベルの設定と監視を簡単に行うことで、本来の業務である信頼性に集中していきましょう。

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