こんにちは。バクソクキャッチアップニキことdessinです。
さっそく実務でAzure案件を振ってもらえたので、調べた内容をまとめておきます。
物理サーバー(非仮想マシン)をAzureに移行する場合のMigrationの流れを、公式DOCを再構成するイメージで書きたいと思います。
突っ込みどころがあったら指摘してくれると嬉しいです。
検証をやりながら改訂していくつもりです(2024年2月6日時点)。
概要
物理サーバーの移行先がAzureと決まっている場合、移行は次のような流れになります。
- 移行対象サーバーを検出する(Discovery)
- 検出したサーバーから情報収集する(Assessment)
- 移行対象サーバーをAzure上に複製する(Replication)
- 移行を実行する(Migration)
移行対象サーバーにそっくりな仮想マシンをAzure上に作ってそっちに引っ越すわけですが、工程1と2では、「移行対象サーバー」と、「どうすればそっくりになるか」を分析し、工程3と4で「作って」「引っ越す」のですね
それぞれの間に、Azure Migrateプロジェクトの作成や、権限の設定などいろいろしなければならないようですが、手続きみたいな細かいところは省略しています。
また、例えばAssessmentだけ省略してMigrationする、といったことができるかどうかわからないので、そういうパターンは無視しています。
公式DOCでは下の画像のようにDiscoveryやAssessmentが分かれていますが、個人的には上の1~4は不可分だと考えて、公式DOC(の自分の移行プランに当てはまる部分のみ)を読んだ方がよいと思います。
用語
Azure Migrateの用語は非常にわかりにくいので、1-4の各論の前に用語について説明します。
- そもそもAzure Migrateは移行のために必要な機能の集合体である
- 機能の呼び名にはなんとかツールやなんとかアプライアンスがあり、アプライアンスはツールに含まれる関係(ツール>アプライアンス)にある
- 同じ名前のアプライアンスが、他のツールに属していて違うことに使われる場合もある
- エージェントレスとかエージェントベースの分類があるが、レスやベースは移行対象のサーバーにエージェントが入るかどうかであって、エージェントを使うか使わないかではない
- Azure Site RecoveryはAzure Migrateの前身だと思おう(Migrateの方が新しくて高機能だが、複製の部分は今でもSite Recoveryと同じようなことをしているっぽい)
上記のことを押さえておくと、公式DOCが読みやすくなると思います。
ちなみに、日本語の公式DOCは例えば"Assess"を「アクセス」と翻訳しているので読みづらかったです。そういうこともあって、この後に貼っているリンクは英語のものにしました。URLの"en-us"を"ja"に替えると日本語版になります。
各論
繰り返しになりますが、これは物理サーバーをAzure仮想マシンに移行する場合です。物理サーバーはphysical serverなのでこれを目印に公式DOCをぶち抜きます。
1. サーバーの検出
ポータルでMigrateプロジェクトを作成したら、Discovery and Assessment(検出と評価)です。公式DOCはこれ
ざっと説明すると、
- 検出(とこれに続くAssessment)にはAzure Migrate applianceが利用される
- アプライアンスはポータルから入手可能
- アプライアンスをインストールするサーバーが(今回は)オンプレに必要で、仮想マシンでも物理マシンでもいい
- そのサーバーには要件がある
- Migrationの時に使うReplication applianceとAzure Migrate applianceを同じサーバーに入れるのはサポートされていない(要件のすぐ下に書いてる)
- アプライアンスの設定の手順は公式DOCも割とわかりやすい
2. サーバーの評価
前にも述べた通り、 Assessの公式DOCにも、「検出からおやりなさい」と書いています。
おそらくAssessmentはポータル上でポチポチ操作でやれるのかな?と思います。
Assessmentにも種類があるようですが今(2024年2月6日)のところ省略します。
3. サーバーのAzure上への複製
移行する前に、移行対象サーバーのそっくりさんを作る必要があります。それにはReplication applianceを使用します。そのアプライアンスには、Configuration ServerとProcess Serverの機能が入っています。
上に書いた通り、このアプライアンスはAzure Migrate applianceとは違うサーバーに入れた方がよいとのことです。結構手の込んだ構成になりそうだなぁと思いました。まぁ移行ともなると一大事か。
さらに、移行対象サーバー(物理マシン)にはMobiity Service agentなるものをインストールします。どうやらReplication applianceの体内にあるもよう。
他にやらなければならないこととしては、詳細は書きませんがネットワークの構成、Azureアカウントの認可の設定など。
4. 移行
移行そのものは、ネットワークの設定のほかはポータルでできそう。なのでまた検証が終わったら追記したいと思います。
今回は短いけどここまで。お読みいただきありがとうございました。