public IP(固定パブリックIP)
インスタンス起動時に以下のように「パブリックIPの割当」を選択すれば、自動的に割り当てられる動的なグローバルIPアドレスです。
- ランダムに割り当てられるため、userはIPアドレスを指定できない
- IPアドレスを自動で割り当てないことも可能
- インスタンスを再起動、あるいは停止してから再度起動しても、IPアドレスが変わらない。
- インスタンスをリリース(削除)したら、IP自体も回収され、再度同じIPが利用できなくなります。
- public IPは特定のECSインスタンスにバインドされて、アンバンドルし、他のインスタンスにバインドすることはできない。
- EIPに変換することができます。
AWS:
- インスタンスを再起動してもIPアドレス変わらない。
- インスタンスを停止してから再度起動した場合は、IPアドレスが変わってしまうので、IPを固定にしたい場合は、AWSのEIPを利用するしかない。
つまり、AWSではIPを固定化したい場合は、EIPを利用するしかないのですが、
Alibaba Cloudではインスタンスに割り当てられているpublic IP自体も固定であり、インスタンスをリリース(削除)しなければ、ずっと同じIPが利用しつづける。
EIP
-
Elastic IP Address
の略称、独立したパブリックIPリソースであり、ECS、NATゲートウェイ、ENI NIC、SLBにバインドまたはアンバインドすることができ、簡単かつ柔軟に使用することができます。 - Alibaba Cloudのアカウントに紐づけられた静的なグローバルIPアドレスです。
- 再起動してもIPアドレスが維持(IP固定)される
- ユーザーはニーズに応じていつでもEIPの帯域幅値を調整でき、帯域幅の変更は即座に反映されます。
- EIP自体は課金されない、データ転送量に応じて完全に従量課金です。
AWS EIPの課金方式
- 利用していない場合に課金される
- 課金されるパターン
- EIPがEC2に関連付けられているが、EC2が停止している場合
- EIPが付与されているが、どこにも関連付けられていない場合
- 稼働しているEC2に2つ目のEIPを関連付ける場合
- 課金されるパターン
- EIP自体の料金:
東京region 0.005USD/h → 0.005 * 24 * 30 = 3.6$/月
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/on-demand/
- 一定の条件を満たせば、EIP自体は無料になりますが、通信量に応じてデータ転送量が別途発生します。
public IPとEIPの比較
public IPはバックエンドのECSインスタンスと密結合、EIPはバックエンドのECSインスタンスと疎結合である。
疎結合は、ソフトウェアとネットワークの両方のアーキテクチャに適した設計であり、密結合にはない多くの利点があります。
public IPは、実はclassic network(VPC利用できる前の古いnetwork type)ネットワークの歴史的遺産で、AWSやAlibaba Cloudなど歴史のあるクラウドベンダーからしか利用できませんが、長期的には徐々にEIPに置き換わっていくでしょう。 そのため、ECSインスタンスを作る時に、なるべくpublic IPを選ばず、EIPを使いましょう。
これまですでにpublic IPを使っていた場合は、「public IPからEIPへ変換」機能を利用してください。
public IP | AWS | Alibaba Cloud |
---|---|---|
固定/変動 | 変動:インスタンスを停止してから再度起動した場合は、IPアドレスが変わる | 固定:インスタンスを停止してから再度起動した場合は、IPアドレスが変わらない |
EIPに変換 | 直接変換できないため、別途EIP(別のIP)を作成してから、EC2にattachする | IPアドレスを保持するまま、EIPに変換できる |
EIP | AWS | Alibaba Cloud |
---|---|---|
固定/変動 | 固定 | 固定 |
料金タイプ | 基本料金(EIP自体、稼働しているEC2にattachされている場合は、無料) + 従量料金 | 基本料金なし(EIP自体は無料)、データ転送量に応じて完全に従量課金 |
料金詳細 | 以下の課金方法しかなくて、柔軟性が低い。 | subscriptionやPay-as-you-goなどの課金方法があり、柔軟性が高い。 |