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Windowsで「RedHat Linux」サーバを建てる

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この記事を書いた目的

Red Hat Enterprise Linux(RHEL)は、企業や研究機関で広く利用されている商用Linuxディストリビューションで、サーバ用途として安定性や長期サポートに優れており、実際の業務で運用されているケースも多いです。
そこでLinux初心者がWSL2(Windows Subsystem for Linux)でRHEL8を動作させる方法を学ぶために、自分の環境で構築した手順を記録し、記事にしました。
本記事では、Windows11のWSL2を活用し、Dockerを用いてRHEL8環境を構築する手順を紹介します。この方法を使えば、物理マシンへのインストールなしにRHELを試すことができ、私のような初学者でも手軽に環境を準備できます。

はじめに

「Red Hat」って何?

Red Hat とはオープンソースソフトウェア(OSS)の技術サービスを提供している、アメリカのIT企業のこと。
その Red Hat 社が提供している企業向け Linux が Red Hat Enterprise Linux (RHEL)だ。
RHEL はサーバとして、企業や政府、研究機関等で幅広く利用されている。

「Red Hat」の利点

以下のような利点や特徴が挙げられる

  • 高性能:大規模なワークロードに対応できる最適化
  • 高い安定性:企業レベルの運用を支える堅牢な設計
  • 大規模サーバに対応:データセンターやクラウド環境でも使用可能
  • 長期サポート:10年以上のサポート期間があり、企業の運用に適している

RHELは大規模サーバに対応できる安定性と性能を持ち、
有償サポートの充実が最大の特徴です。
企業にとっては、セキュリティの保証やサポートの継続性が重要となるため、
商用環境ではRHELが高い信頼を得ている。

環境

手順

WSL2 で Ubuntu 環境に入る

S__185966599.jpg

Docker コンテナを作成、実行する

実行するコマンド
docker run -t redhat/ubi8 bash ls /

↑を実行すると、Red Hatの公式Universal Base Image(UBI)を使用してコンテナを作成し、動作を確認できる。

image.png

Docker コンテナ のコンテナID を取得する

コンテナを選択すると、以下の画面が表示され、コンテナID (緑線箇所) の参照が可能です。
GUIを使用する場合、IDをコピーしておき、次の手順で手動入力してください。

image.png

CLIで取得する場合は、以下コマンドを実行してください。
dockerContainerID=$(docker container ls -a | grep -i redhat/ubi8 | awk '{print $1}')
(どちらの方法でもOKです。)

TAR ファイルを生成する

GUIでコンテナIDを確認した場合は、コピーしたIDを以下のコマンドで使用してください。
docker export <コピーしたコンテナID> > /mnt/c/好きなディレクトリ名/rhel8.tar

CLIで取得した場合は、そのまま以下のコマンドを実行してください。
docker export $dockerContainerID > /mnt/c/好きなディレクトリ名/rhel8.tar

↑を実行すると、Cドライブの直下に TAR ファイルが生成される

image.png

コマンドプロンプトを開く

S__185966600.jpg

RHEL の置き場所となるディレクトリをCドライブ直下に作る

今回は、名前をwslrhel8として作成

RHEL8 をインポートする

実行するコマンド
wsl --import RHEL8 C:\wslrhel8 C:\先ほど作成したディレクトリ名\rhel8.tar

image.png

↑を実行すると、先ほど作成したフォルダに RHE8 がインポートされる

image.png

RHEL8 環境に入る

実行するコマンド
wsl -d RHEL8

sudo をインストールする

実行するコマンド
dnf install sudo

↑を実行すると、sudo がインストールされる

image.png

まとめ

感想

今回、Windows11のWSL2環境でRed Hat EnterPrise Linux8(RHEL8)をセットアップする手順を実践しました。DockerとWSL2を活用することで、手軽に環境を構築し、学習や検証を行えることが分かりました。
特に、Dockerを使ったイメージの取得やTARファイルのエクスポート・インポートは、RHEL環境の再現性を高める上で有効です。これらの手法を理解する事で、他のディストリビューションでも応用が利くため、Linuxの知識を広げる上でも貴重な経験となりました。

今後

今回の環境構築を基に、以下のようなステップに進む事で、よりRHELを深く学習できます。

  1. RHELの基本操作を学ぶ
    ・ファイルディレクトリ管理
    ・ユーザ管理
    ・パッケージ管理
  2. サーバ環境を構築する
    ・SSHサーバのセットアップ
    ・ApacheやNginxの導入
    ・MySQLやPostgreSQLのインストールと設定

参考文献

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