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【CSS】ホバーすると立体的にアニメーションするカードを作る

Last updated at Posted at 2022-12-06

はじめに

みなさんは、どんなトレーディングカードゲームをやったことがありますか?

僕が触れたことがあるトレーディングカードゲームは、遊戯王デュエマポケカくらいですが、他にも、1993年からあるマジック:ザ・ギャザリングや最近のワンピース などなどいろいろなトレーディングカードゲームが存在します。

ただ、web上でトレーディングカードゲームのカードを表現しようとしても画像で表現することになり、立体感に欠け物足りない感じです。

今回は、そんなトレーディングカードゲームのカードを立体感に見るように、CSSとJavaScriptを使って、ホバーすると立体的にアニメーションするカードを作っていこうと思います。

完成形

完成形は、↓こんな感じです。

See the Pen 3D Card by でぐぅー | Qiita (@sp_degu) on CodePen.

hoverすると、マウスの位置に合わせて、カードが手前側に出ているよう見えるアニメーションにすることで、立体的にアニメーションするように表現しています。

また、CSSのプロパティの観点では、preserve-3dで、3Dに回転させて、画像を translate を使ってずらすことで、立体的にアニメーションして見えるように表現しています。

詳しい作り方は、これから解説していきます。

作り方

1. 構成を理解する

まずは、今回作成する立体的にアニメーションして見えるような表現の構成解説していきます。

image1.png

立体的にアニメーションして見えるような表現は、↑このように transform-style: preserve-3d;で、X軸とY軸を回転させることで、それっぽくしています。

ただ、transform-style: preserve-3d;だけを動かすと、回転方向がわからなくなるため、
回転に合わせて、画像の位置を調整する必要があります。

2. HTMLを作成する

1の構成になるように、HTMLの構造を以下のように作成していきます。

sample.html
<div class="card-wrapper">
  <img class="card image" src="../../image.jpeg" />
</div>

画像が見える位置が :hover に合わせて変わるため、
<div class="card-wrapper"><img>をラップします。

そのため、3Dに回転する要素は、<div class="card-wrapper"> になります。

3. カードの形を整える

次に、<img> にscaleをかけて、<div class="card-wrapper">から見えない部分を作り、
:hover に合わせて、画像の見える位置を変えられるように、形を整えて行きます。

sample.css
/*画像をcard-wrapperより大きくする*/
.image {
  scale: 1.2;
}

/*形を整える*/
.card {  
  aspect-ratio: 3 / 4;
  box-shadow: 0px 4px 8px rgba(0, 0, 0, .2);
  height: 100%;
  position: absolute;
  width: 100%;
}

.card-wrapper {
  border-radius: 4.5% / 3.5%;
  aspect-ratio: 3 / 4;
  display: grid;
  height: calc(100% - 32px);
  max-width: 100%;
  overflow: hidden;
  position: absolute;
}

/*真ん中に持ってきている*/
body {
  background-color: #212529;
  display: grid;
  height: calc(100vh - 32px);
  margin: 0;
  padding: 16px;
  place-items: center;
  position: relative;
  width: calc(100% - 32px);
  transform-style: preserve-3d;
}

4. マウスの位置に応じた、アニメーションを作成する

カード内のマウスの位置を取得する

sample.js
console.clear()

const CARD = document.querySelector('.card-wrapper')

const UPDATE = ({ x, y }) => {
  const BOUNDS = CARD.getBoundingClientRect()
  const posX = x - BOUNDS.x
  const posY = y - BOUNDS.y
  const ratioX = posX / BOUNDS.width
  const ratioY = posY / BOUNDS.height
  CARD.style.setProperty('--ratio-x', ratioX)
  CARD.style.setProperty('--ratio-y', ratioY)
}

document.body.addEventListener('pointermove', UPDATE)

addEventListener'pointermove' で、マウスポインターの位置を取得します。

また、マウスポインターがカード内のどの位置にあるのかをいい感じに計算しした値を
cssの変数(--ratio-x--ratio-y)で使えるように、.card-wrapperのstyle属性に定義して、います。

以下の画像のように計算しています。
image4.png

カードがマウスの位置に応じて回転するようにする

sample.css
.card-wrapper:hover {
  transform:
    rotateX(calc((var(--ratio-x) - 0.5) * 50deg))
    rotateY(calc((var(--ratio-y) - 0.5) * -50deg));
}

.card-wrapper は、マウスポインターの位置に応じて、rotateXrotateY でカードを回転させています。
ホバーしている位置を手前側に持ってきたいので、以下のような数式になります。

X軸 → calc((var(--ratio-x) - 0.5) * 50deg)
Y軸 → calc((var(--ratio-y) - 0.5) * -50deg)
  • --ratio-x / --ratio-y
    • マウスポインターの位置がカードのX軸/Y軸の中で左上の位置からそれぞれ何%の位置になるか
    • 値:0 ~ 1
  • var(--ratio-x) - 0.5 / var(--ratio-y) - 0.5
    • マウスポインターの位置がカードのX軸/Y軸の中で中心から何%の位置になるか
    • 値:-0.5 ~ 0.5
  • (var(--ratio-x) - 0.5) * 50deg / (var(--ratio-y) - 0.5) * 50deg
    • 最大の角度を25°になるようにしています。
    • Y軸は、回転方向を逆にするため、-50degをかけています。
    • 値:-25° ~ 25°

画像がマウスの位置に応じて移動するようにする

sample.css
.image:hover {
  translate:
    calc((var(--ratio-x) - 0.5) * -5%)
    calc((var(--ratio-y) - 0.5) * -5%);
}

マウスの位置に応じて、画像の位置をずらすことで、回転方向が分かりやすくなるため、<img>を以下のような数式で移動させています。

X軸 → calc((var(--ratio-x) - 0.5) * -5%)
Y軸 → calc((var(--ratio-y) - 0.5) * -5%)
  • --ratio-x / --ratio-y
    • マウスポインターの位置がカードのX軸/Y軸の中で左上の位置からそれぞれ何%の位置になるか
    • 値:0 ~ 1
  • var(--ratio-x) - 0.5 / var(--ratio-y) - 0.5
    • マウスポインターの位置がカードのX軸/Y軸の中で中心から何%の位置になるか
    • 値:-0.5 ~ 0.5
  • (var(--ratio-x) - 0.5) * -5% / (var(--ratio-y) - 0.5) * -5%
    • 移動方向を逆にするため、-5%をかけています。
    • 最大の移動が2.5% になるようにしています。
    • 値:-2.5% ~ 2.5%

完成

すると、このようにマウスの位置に合わせて、カードが立体的にアニメーションしているようにに表現しています。

See the Pen 3D Card by でぐぅー | Qiita (@sp_degu) on CodePen.

まとめ

今回は、トレーディングカードゲームのカードを立体感に見るように、CSSとJavaScriptを使って、ホバーすると立体的にアニメーションするカードを使って作りました。

構造としては、シンプルですが、計算式が直感で理解するのは難しく感じます。
そのため、もしお時間あれば手元で計算式の値を変えてみていただくと、理解が深まると思います。

この表現がトレーディングカードゲームのカードのweb通販のサイトや、クレジットカードの比較アフィリエイトサイトとかで、使われると見るだけで楽しいものになるのかなとかと感じました。

またこの記事のカードを光らせるアニメーションを追加するとなおクオリティが上がると思います。


最後まで読んでくださってありがとうございます!

普段はデザインやフロントエンドを中心にQiitaに記事を投稿しているので、ぜひQiitaのフォローとX(Twitter)のフォローをお願いします。

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