はじめに
記事の趣旨
googleで「Anaconda 仮想環境」で検索したときにヒットする情報が古いものばかりなので、現在公式サイトで配布されている Anaconda 2019.10 における仮想環境の作り方をまとめておきます。
想定読者
- Python環境としてAnaconda(Anaconda 2019.03~2019.10)を利用している(OS不問)
- Anacondaにおける「仮想環境」とは何かを知っている
注意点
しつこいようですが、この記事はAnaconda 2019.10時点における仮想環境の作り方についてのものです。
将来の更新でこの手順が使えなくなる可能性は大いにあるので、未来から来た方はご注意を。
事前準備
condaモジュールの最新化
- 処理にあたってcondaモジュールを最新版にアップデートする。
- Windows + Git bashでAnaconda 2019.03を使おうとする 場合、本手順必須。配布されているバージョンのcondaモジュール(4.6.11)で、バグが発生することが報告されています(参考:github内Issueページ)。
$ conda update conda
初期設定
- 各種シェルの起動時に、Anacondaの設定が走るようにする。
- 以下のコマンドを、今後condaコマンドを実行する予定のあるシェル上で実行する。
$ conda init <シェル名>
* `<シェル名>`には、コマンドを実行しているシェルの名前のうち、最も適しているものを以下から入力する。
- bash (含git bash)
- cmd.exe (コマンドプロンプト)
- fish
- tcsh
- xonsh
- zsh
- powershell
- シェルを再起動し、画面上に
(base)
と表示されたら成功
仮想環境の使い方
新規作成
# 実行のための最低限のモジュールだけ入っていればいい場合
$ conda create -n <仮想環境名> python=<pythonバージョン>
# インストール時にbase環境に入っていたもろもろのパッケージ含めた環境を作りたい場合
$ conda create -n <仮想環境名> python=<pythonバージョン> anaconda
仮想環境一覧の取得
$ conda info -e
# conda environments:
#
base * D:\conda
py27 D:\conda\envs\py27
py36 D:\conda\envs\py36
仮想環境の有効化
$ conda activate <仮想環境名>
- 画面上の表記が
(<指定した仮想環境名>)
に変われば成功 - 過去バージョンではここが「OSによってコマンドが変わる」とか「同名コマンドがあるからシェル芸で対処しなくちゃいけない」とか言われていたが、全OS共通でこの独自コマンドを使うようになった模様
仮想環境の無効化
$ conda deactivate
- 画面上の表記が
(base)
に変われば成功
仮想環境の削除
$ conda remove -n <仮想環境名> --all
更新履歴
- 2019/12/31
- Anaconda Ver 2019.10でも同様の手順が使えたため、タイトル等を更新