JSON::PP::decode_jsonはリストコンテキスト、JSON::XS::decode_jsonはスカラコンテキスト

確認

use strict;
use warnings;
use JSON::PP ();
use JSON::XS ();

sub context {
    my $con = wantarray;
    if(!defined($con)) {
        print "VOID\n";
    }elsif($con) {
        print "LIST\n";
    }else {
        print "SCALAR\n";
    }
    return "{}";
}

print "PP (ver $JSON::PP::VERSION): ";
JSON::PP::decode_json(context());

print "XS (ver $JSON::XS::VERSION): ";
JSON::XS::decode_json(context());

出力結果:

PP (ver 2.27202): LIST
XS (ver 3.01): SCALAR

だからなんなのか？

下のような複数行のJSONファイル(hoge.json)があったとして、

{"foo":
 "bar"}

こいつを読み込んでdecodeするプログラムが環境によっていきなり動かなくなって焦った。

use strict;
use warnings;
use File::Slurp qw(read_file);
use JSON qw(decode_json);
use Data::Dumper;

my $data = decode_json(read_file("hoge.json"));
print Dumper $data;

問題はFile::Slurpのread_file関数の挙動がコンテキストによって異なるということ。

• スカラコンテキストでは、ファイル全体のデータを返す。
• リストコンテキストでは、ファイルの各行のリストを返す。

そのため、JSON::XSのない環境(JSON::PPが使われる環境)ではエラーになった。

File::Slurp::Tinyはこういうコンテキスト依存性がないので、こっちを使ったほうがいいのかもしれない。