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技術書典15にチャレンジしてみて分かったことと今後の課題①

Last updated at Posted at 2023-12-03

技術書典15に初出展してみた

こちらはデフエンジニアの会アドベントカレンダー2日目の記事です。
今回は技術書典について色々と書いていきます。(2回に分けて書きます)

目次

#目次
[パート①]←出展までの流れについてがメインです
1.技術書典とは?
2.なぜ技術書典に出展したのか
3.技術書典出展までの流れ
4.出展した内容紹介
=======
[パート②]←3日目の記事で書きます。当日の内容や気づいたことなどがメインです
5. 当日の様子
6. 気づいたこと、考えたこと
7. 今後の課題
8. まとめ

1.技術書典とは

技術書典15・・・「15」というのは回数。つまり15は15回目ということ。

技術書典は毎年関東で開催される技術書オンリーイベントで、大学のサークルや団体、会社、有志などが自分が持っている技術や学んだこと、作ってみたことなどを冊子または電子書籍にして販売するイベント。
オンラインとオフラインがあり、オンラインはネット販売、オフラインはイベント会場にて対面販売となる。

そしてこれは本屋さんで売っているような本格的な技術書(例えばオライリーなど)ではなく、あくまでも同人誌扱いなので「やってみたい!」と思えばだれでも気軽に参加できるのが魅力。
ただし、技術書オンリーで、それ以外の内容は出版が認められない

そして、審査は2回あり、まず1回目は応募時に「出展可否」の審査が行われる。
これが通れば次は冊子を作ることができるが、作った後に再度審査がある。
ここでは、「技術書典に出せる内容かどうか?」が判断される。(印刷体裁、中身なども含めて)

しかも、応募からイベントまでわずか3カ月という短期勝負になるので、実はなかなかハードなイベントでもある。
ちなみに、毎年の応募平均は15000名とのこと。

2.なぜ技術書典に出展したか

1つは、「デフエンジニアの会メンバーで作った冊子を技術書典に出してみたい!」という前からの憧れ。
2つは、「デフエンジニアのことを色々な人に知ってもらうことで、色々な場で動画に字幕がついたりなどのフォロー体制が整うようになれたら嬉しい」と思っていたため。

色々な場に出ていくことで、皆さんに見ていただくことができる。
そしてそれによって、皆さんに少しでも気づいてもらい、そこから少しずつでも社会を変えていけたらと思ったのもあります。

また、他にも、エンジニア同士の交流の場、また、聴こえるエンジニアと聴こえないエンジニアがともに開発して何かを生み出すきっかけにもなれたらいいな、と思っていました。

技術書典出展までの流れ

1. 出展申し込み
技術書典で開催のお知らせと同時に「サークル申し込み」の詳細が公開されます。
実は代表は「技術書典出してみたいけど、今年はちょっと難しいかな?」と思っており最初は申し込まないつもりでした。
でもある日、たまたま広告かメールか何かで「技術書典サークルの申し込みのお知らせ」が目に飛び込んできたのです。
そして締め切りを見てみると、なんと本日中!
うーん、これは、「出ろ」っていう神のお告げ!?と思って、エイヤと申し込むことに。
もちろん他のメンバーには何も言わずに・・・(時間がなかったのと、「どうせ通らないだろう」と思ってしまっていたのもあります、メンバーには迷惑かけました<(_ _)>)

ちなみに出展申し込みと同時に、

  • サークル(ここではデフエンジニアの会)の活動内容・目的
  • 技術書典に出展しようと思った理由
  • どんなことを書きたいのか

など色々なことをフォームに書いて送る必要がありました。
ここでもう審査が始まっているので、「どうせ通らないだろう」と思ってはいたものの、でもやはり通りたいので色々と考えて記入し、送りました。

※技術書典イベントはあくまでも「技術書オンリーイベント」であるので、技術関連【以外】のことを書くことは認められません。
なので、聞こえないエンジニアとして「聞こえないからくる困りごと」などを書いて皆さんに知っていただきたいと思ってはいたものの、100%それで埋め尽くすのではなく、技術関連とうまく絡めて書きたいと考えました。
そのため、
「聴こえないエンジニアもいること、彼らが皆さんとともに今後もエンジニアとして力を発揮できる環境を作っていくためにどういう工夫が必要なのかなどを技術も織り交ぜながら書いていきたい」「聴こえないエンジニアが社会に求めているツールなどを色々と書くことで、それを見た他のエンジニアが「一緒に開発したい」と思ってくれたら嬉しい」というようなことを書いたと思います。

2. 当落の連絡を待つ
審査結果の連絡は大体3日後ぐらいにあったと思います。
ちなみに結果はメールではなく技術書典のマイページで確認しないといけません。
なので代表は毎日朝と夜確認していました。(ドキドキしすぎ)

3. メンバーへの告知
無事出展できることになった時は二度見どころか三度見四度見五度見ぐらいしました。
そして「まさか通るとは思わなかった・・・」とちょっとびっくりしていました・・・笑
そしてすぐメンバーに連絡したのですが、皆さん「本当にできるの?」という感じでちょっとしたパニックに。
それもそのはず、審査結果発表が出展申し込み締め切りからおよそ3日後、それから2カ月ちょいでもうイベント本番だから。
代表もさすがにこれは無謀かな、と思いました・・・
でも、せっかく出展できることになったのだから、これはもうなんとかしなくちゃ!!と腹を括りました。

4. 書く内容を決める
これは本来は申し込む前に決めておいた方が無難です。

今回はあまりにも時間がないので、去年のアドベントカレンダーや今までのLT大会で話していたことをもとにメンバーに記事を書いてもらおう、ということになりました。
それ以外にも直前にデフペアプロ・ハッカソンの企画を済ませていたのでそれをもとにメンバーに記事を書いてもらうことになりました。

結果、6名が記事執筆に参加することになりました。

5. 執筆・編集・デザイン

執筆・編集は実はほぼすべて代表が行いました。
あまりにもスケジュールがタイトだったのと、事前にお知らせせずに出展を決めてしまったため、ここからお願いするのもちょっと気が引けるな、と思い代表が全部引き受ける形にしました。
デフペアプロ・ハッカソン企画の原稿は企画立案者のふじえもんさんにお願いして執筆いただきました。

そして原稿の内容はメンバーたちに確認しながら執筆・編集していきました。
(元の原稿は去年のアドベントカレンダーやLT大会の内容から引っ張り出してやりました)

同時に表紙・裏表紙・背表紙はゆうさんという方が「自分がやる」と名乗り出てくれたので即お願いしました。
ゆうさんはデザイナーとして今まで色々としてきた方であり、今回のデザインでもその実力をいかんなく発揮してくれました。ありがたや・・・。

6. 印刷会社とのやり取り

印刷会社は、技術書典を「優遇イベント」として設定している印刷会社に頼むのがベターだと思います。
理由として、

  • 優先して印刷してくれる
  • 当日は会場へ直接持ち込んでくれる

というメリットがあるから。
そして技術書典を優遇イベントとして設定している印刷会社は2つあって「日光企画」「ねこのしっぽ」があります。

ちなみにデフエンジニアの会は「ねこのしっぽ」にしました。
理由は単純で、代表自身のあだ名が「ねこ」だから。笑(親しみを感じたってことです)
あとはHPを見てもカラフルでかわいいな、と思ったのもあります。

そしてねこのしっぽさんには「自分が耳が聴こえない」ということを告げた上でメールでのやり取りで対応していただきました。本当にありがたかったです。

ちなみにそんなに予算がなかったので、出来るだけ節約のため

「本文オンデマンド1色印刷」

にしました。(表紙はフルカラー、本文は白黒。表紙はビニールではなく紙)

この際、デフエンジニアの会の冊子の場合はページ本文にコードが入っているものがあったので、ねこのしっぽさんからは何度も「白黒で大丈夫ですか?文字がつぶれる可能性があります」と言われて心配でした・・・
でも、ゆうさんが「大丈夫です!」ときっぱりと言って下さったのでゆうさんを信じて白黒でそのまま申し込みました。ゆうさんありがとう。

ちなみに、当日他のサークルの冊子を色々と見ましたが、どれも表紙フルカラーで本文は白黒がほとんどだったのでほっとしました・・。
なお、表紙の場合、他のサークルの冊子はビニール形式が多かったのですが、デフエンジニアの会の表紙は黒と水色だけだったのでビニール形式にしなくても問題なかったと思います。

予算は50冊で25000円ほどでした。ビニール表紙にすると7万ぐらいするようでした。

あとは最後の最後になって「背表紙がありません」「奥付ページはどうしますか?」などねこのしっぽさんから聞かれて「背表紙??」「奥付ページって何???」と混乱しっぱなしでした・・・
これもゆうさんが色々と対応して下さって本当に助かりました!!

7. 2回目審査申し込み

こうしてバッタバタしていた中、やっとできたデータを2回目審査に申し込みました。
この時、通常はほぼ1週間前後で結果の連絡があると言われていたのですが、今年は色々な事情があり審査が遅れているとのこと、それで一週間過ぎても連絡がなく。
(スタッフの方々も色々と大変だったと思います・・・)

印刷会社への発注も大体1-2週間はかかるので、それもあって「間に合うのか!?」とだいぶ心配でした。

でも、およそ2週間後ぐらいにやっと連絡があり、OK!とのこと。ほっとしましたー!
(もしここでNGだったら修正などで技術書典本番には間に合わなかったかも・・・)

そこからはすぐに印刷会社へ発注、冊子は当日会場へ直接納品でお願いしました。
でも納期もギリギリになってしまったので当日ちゃんと荷物が届くのかというのも心配でした。

8. 無事、出展!

そして当日会場に行ったのですが、さすがねこのしっぽさん。
多忙だったろうに、きちんと印刷して冊子を発行して下さってて、きちんと会場に届けてくださり感激しました。

これ以降、当日の様子はパート②の記事で色々と書いていきます。

まとめ

怒涛のスケジュールで突っ走った技術書典15ですが、何とかやり切れたのはメンバーのおかげです。
そして分かったこと。

  1. 申し込む前に執筆メンバー・内容を大体にでも良いので決めておく!申し込んだ時点で下書きも住んでいると余裕があって良いかもしれない
  2. 印刷は表紙ビニールにこだわらない限り、本文オンデマンド一色印刷でも何も問題ない!コードは印刷&GitHubのURLを掲載すればOK
  3. 印刷会社はなるべく優遇イベント設定をしているところに依頼!
  4. 2回目の審査は平均1週間だが、今回のようなケースもあるので2週間かかると思っておくと安心!
  5. 印刷発注から仕上がり迄およそ1-2週間なので、審査から印刷発注を考えると1か月前に審査申し込みが安心!
    (今回の場合は9月中旬に申し込み締め切り⇒下旬に合否発表⇒11月中旬イベントだったので、最低でも10月末ぐらいには2回目の審査申し込みが安心だった)

さて、ここまででなんとかイベント本番までこぎつけたわけですが、
実際のイベントでも色々と考えることがありました。
これについてはまた次の日のアドベントカレンダーに書きます。

⇒つづく

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