こんにちは、今回は2025年2月下旬に報告されたSamsung Walletにログインできない不具合に関して、初期化せずに解決できた手順をまとめてみました。
問題の概要
一部のGalaxy端末(例:Galaxy S24シリーズなど)にて、Samsung Walletがログイン画面から進まず、何度再起動しても状況が改善されないという報告が相次ぎました。
該当機種例
- Galaxy S21~S25シリーズ
- Z Flip/Foldシリーズ(Flip3以降、Fold3以降)
- A52~A55などAシリーズ(5G対応モデル)
原因の可能性
- 旧バージョンのSamsung Pay Framework(例:v15.2.52)が残存
- 過去にAPKからインストールしていた可能性
- システムが正式版と試用版を誤認識
Samsung公式では「初期化が必要」と案内されているケースもありますが、実はADB(Android Debug Bridge)を使えば回避できる可能性があることが判明しました。
解決までの手順(ADB使用)
必要な準備
- PCに ADBがインストールされていること
- スマホの USBデバッグモードをオン
- デバイスを PCとUSB接続
コマンド手順
# デバイスが認識されているか確認
adb devices
# Samsung Pay Frameworkを無効化
adb shell pm disable-user --user 0 com.samsung.android.spayfw
# 一旦有効化(強制的にバージョンをリロードさせるため)
adb shell pm enable --user 0 com.samsung.android.spayfw
# 再度無効化
adb shell pm disable-user --user 0 com.samsung.android.spayfw
# アンインストールは失敗(ブロックされるため)
adb uninstall com.samsung.android.spayfw # → Failure [DELETE_FAILED_OWNER_BLOCKED]
# 再度有効化
adb shell pm enable --user 0 com.samsung.android.spayfw
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uninstall
コマンドでは削除できないことがほとんどです。重要なのは「無効化 → 再有効化 → 再無効化」という流れで、内部設定がリフレッシュされる点です。
完了後、5.x.xのAPKファイルをインストールすれば完了です。
結果
この手順により、Samsung Walletが正常に起動・ログイン可能となり、Samsung Pay Frameworkのバージョンも更新されました。
初期化せずに解決できたため、バックアップや再設定の手間を回避できる有力な方法といえるでしょう。
Samsung Walletが使えず困っている方は、ぜひ一度この手順をお試しください!
注意点
- ADB操作は自己責任で行ってください。
- 万が一不具合が悪化した場合は、Samsungサポートへの相談をおすすめします。
- ADBコマンドが効かない環境(キャリアロックなど)では効果がない可能性もあります。