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NTTドコモ R&DAdvent Calendar 2021

Day 7

ドコモデータコピーアプリ 音響通信機能の紹介!

Last updated at Posted at 2021-12-06

#概要
みなさま、スマホ機種変更時のデータ移行、どうしていますか??
最近は端末メーカの初期設定時のデータ移行が大変便利ですが(iPhoneとかPixelとか。。)、
Android/iOSの「ドコモデータコピー」アプリの音響通信機能について紹介します。

#はじめに
ドコモで「ドコモデータコピー」アプリや「データ復旧」アプリ等のお客様のデータを扱うサービスや、統合開発環境の開発を担当している内海です。
この記事では、音響通信を使ったデータ移行機能とその技術をデータコピーメンバより紹介するので、興味を持っていただけたらうれしいです。

#ドコモデータコピーアプリとは
スマホ機種変更時のデータ移行をサポートするアプリです。
異なるOS間へのデータ移行にも対応しており、無線で高速に実施できる点が特徴です。
(2021年12月現在、Android版はドコモユーザのみの提供です)
https://www.nttdocomo.co.jp/support/docomo_datacopy/
スライド1.png
主な機能は2つ

  • データ移行

今までの端末と新しい端末を接続し、無線で高速にデータを移行。ドコモショップへの来店や機器の準備が不要で、古い端末と新しい端末が手元にあれば安全・簡単にデータ移行が可能!

  • バックアップ&復元

SDカードにバックアップデータを作成。新しい端末にSDカードを入れ替えて復元。定期的にバックアップを作成すれば、万一の故障のときにも安心!
スライド2.png

#音響通信機能を使った端末間の接続
通常はQRコードを使った接続を実施しますが、カメラが壊れていたり画面が割れていたり等で、接続がうまく行かないユーザ向けに、音響通信機能を使った接続を実施してます。
スライド3.png

#ドコモの音響通信技術
###音響OFDM
ドコモデータコピーアプリでは、ドコモが開発した「音響OFDM」技術を利用しています。
「音響OFDM」は、URLやテキストなどのデータを音楽や音声などのオーディオ信号に乗せて送信し、携帯電話端末で受信することを可能とします。
スライド4.png
2006年に開発した技術をスマートフォン向けに最適化するために、C言語をC++に変換・周波数帯域や送信可能なデータ長を拡張して活用しています。
参考サイトに詳細な技術情報が掲載されているので、興味がある方は読んでいただけますと幸いです。

###アプリ開発で困ったこと
実際の音響通信は人の耳に聞こえづらい高周波数帯を利用しています。音響通信中はノイズが流れているように感じることがあるため、その音にかぶせる形で心地よいメロディを流しています。
商用アプリにメロディを搭載するにあたり、なんとメロディを自作!5種類作成したメロディから、できるかぎりお客様に心地よい印象を与えるメロディを採用したつもりです。
一定のメロディをループで流しているので、違和感なく流し続ける実装にも苦労しました。違和感がなくなるメロディになるまで、何度もメロディが流れる実装を調整しました。
スライド5.png
また、音響通信はAndroid 4.4以降、iOS/iPad 10.0以降の端末サポートで開発しました。端末によっては高周波が苦手だったり、オーディオにエコーがかかり信号として認識できなかったりするケースがあり、端末スペックに依存する性能差に苦労しました。評価を手厚く実施し、サポート端末のお客様通知を行うことで、お客様からもご好評をいただけた機能となっています。

###参考サイト
「音響OFDM」技術を開発
https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20060413.html
音響OFDM技術仕様 Ver. 1.00
https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/corporate/technology/ofdm/OFDM_ver1_00.pdf

#おわりに
ドコモデータコピーと音響通信について、紹介しました。
もし機種変更することがあれば、アプリを使ってみてください!

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