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なりゆきで取り纏めしてたらスーパーPMOって褒められたのでやったことを書き留めるよ

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はじめに

※ごちゃごちゃとした背景と近況について。興味ない方は読み飛ばしてください。

ここ数カ月、SESで大規模プロジェクトに出稼ぎに出ています。
アサイン先では大規模リプレース案件の移行計画進行中で、運用設計チームに途中参加で配置されました。
自分の本業はデータベース・BIエンジニア(だと思っている)なのですがDB周りの知識は全く関係無く、かつ、作業者としてアサインされたはずが何故かリーダー業務を任される流れになり、更に業務内容も事前面談の話とは違っていて、ダチョウ倶楽部ばりに聞いてないよー、ってことが連発する中でスタートしました。

自社からのSESは自分一人で、他パートナー会社のメンバーと協力しながら作業を進める中、大きな山場を一山超えたあたりでメンバーの方から「スーパーPMO、感謝です!」と声を掛けてもらいました。

ん?自分のしてきたことって傍から見たらPMO業務ってことなの?
PMOの仕事内容ってよくわかってないけど褒めてもらったってことはいい仕事したってことなの?
それなら自分がやってきたことを記事に書き留めたら、何かの参考にしていただけるかなぁ、と思いこの記事を書き起こした次第です。

そんなわけで、PMO業務とはこういうもの、という知識の無い人間が書いてるので、普通のPMOの方が見たら間違ってることやセオリー通りじゃないことなども多々あると思いますがご了承ください。

前提

まず前提として参加当初のチームの概況について語ります。

チームメンバーの人数:
 入れ替わりありで総勢15人ぐらい、MAX同時10人ぐらい。
メンバーのスキル:
 バラバラ。基本は運用や保守経験者だと思うけど、集められた経緯も会社も様々なので、メンバーの得意不得意を見極めるところから始めることに。
作業量:
 アサイン直後はWBSが無く、作ってみたら既にビハインド状態で1か月半ぐらいはパンパン状態。
勤務形態:
 フルリモートでエリアもバラバラのためリアルに会う機会は無い。
その他:
 もともと別の方がリーダー業務を行っていて途中で別のチームに移動になり交代という形だったので、それまでの作業状況は引き継ぐ必要があった。
 また、元々リーダーはアサイン先のプロパー社員が通常担うところ、人手不足でパートナーから代打を出す形なので、最終的な確認や判断が必要な部分はプロパーのマネージャーが責任を持って担うこととしています。

やったこと①朝会夕会で作業調整とコミュニケーション

これは自分が入る前から元々開催されていたものを継続しただけですが、Webミーティングを朝夕で実施して、朝会でその日やることを擦り合わせて、夕会で進捗を確認しました。
メンバーの数がMAX同時10人ぐらいなので、個々にチャットなどで依頼するよりも朝会で当日動ける人を確認してその場でタスクを割り振るほうがやりやすかったです。

また、Webミーティングということもあってか、最初のうちはメンバーが声を発することがほとんど無い状態でした。
自分の経験から、ミーティングで言葉を発さない理由として考えられることは、
① こんなことを言ったら馬鹿にされたり邪険にされるのではないかという警戒心
② 理解してないと言いにくい空気感
③ 他に気になることや関連する懸念点があってそれについて考えている
④ 不満を持っているが過去に邪険にされた経験から諦めている
⑤ 発言したら責任を負わされるのではないかという恐怖
などです。

どれに該当するかは人ぞれぞれだし、正直エスパーじゃないのでわからないので、簡単なほうから順番に総当たりしてつぶしていくしかありません。

簡単なパターンとしては③で、色々と気になることが在りすぎて考えがまとまらなかったり、どう伝えればよいか悩ましい、といったことは誰でもあるはずです。
この場合は 「何か気になることや引っかかることがありますか?考えがまとまってなくてもいいので何かあれば声かけてくれたら助かります」 みたいに声を掛けると、ポツリポツリと話してくれる人が出てきたりします。

①②④は、雰囲気作りや風通しを良くすることが必要です。具体的な対策としては、
・ まずは自分が皆の前でどうでもいい質問や気になったことなど気軽に発言する
  特に大人しい遠慮がちなメンバーが多い場合は、誰かが先頭切ってアホっぽい発言をすることで「こんなこと聞いても大丈夫なんだ」と安心してくれて発言しやすくなったりします。
・ どんなに小さなことでも発言されたことに対しては真摯に受け止めて回答する
  これは人間として信頼関係を築くために必要な基本だと思います。普通、信頼できない相手に話したくないですよね。
・ いま時点で議論する必要が無い内容(簡単に言えば少しずれた質問)であった場合は、いま議論する必要が無い理由をきちんと説明する
  例えば現時点ではスコープ別の内容なので次フェーズで議論する、課題管理表に記載して時間ができたとき検討する、など。

⑤に関しては、日本の人は真面目で責任感が強いため、気楽に考えてもらえるような言葉をかけてあげるとよいです。期日までに終わらせないと自分の責任だ、みたいに背負い込んでしまう方も多いので 「期日設定に無理があるのは承知の上なので日々進捗を丁寧に共有して上にアラートを出していきましょう」「体調不良や自社業務があれば無理する前に遠慮なく言ってください」「ビハインドしてるのは皆さんのせいでは無いので気楽にやりましょう」 のような言葉を定期的にかけてあげるとよいでしょう。
想像以上に自責の念に駆られる方は多いので、甘すぎるぐらいに声を掛けてあげたほうがいいです。(実際にこのプロジェクトでも不安でよく眠れないと言っていた方もいました)

また、このようなコミュニケーションを朝夕繰り返すことで、メンバー各人のキャラクターや得意なこと不得意なことも自然と見えてくるので、タスクの割振りもしやすくなると思います。

やったこと②情報整理、課題管理

途中参加ということもあり、その時点までにやってきたこと・それによって確実になったものとそうでないものを明確にして、関係者で共通認識を持つための情報を整理しました。
最初は前任者からヒアリングを行いましたが、話の内容とアウトプットとで辻褄があわず細かく詰めて確認していったら、完了していると言われていたことが内容的に足りていなかったりして再度やり直しになったものもありました。
また、お客様との窓口が一元化されておらず接点が複数あるため、各自でタイミングもばらばらに様々な情報を小分けに貰ってきているという背景があり、また、リーダーやメンバーの入れ替わりが激しく、入手した情報の出所や意図などが不明な謎の資料が沢山ありました。

ここの情報整理ができていないと正しく作業を進められないため避けて通ることはできませんが、不明なことが多すぎて完璧にすべてをクリアにするのも難しいため、わからないことにもグラデーションを付けて整理していきました。
・ 何となくわかってる①(裏取すれば確実な情報になるもの)
  質問内容をまとめて質問・確認する。
・ 何となくわかってる②(裏取先がわからない)
  PJに長くいる人に協力してもらい確認相手を探し出して質問する。
・ 何もわからない、手掛かりがない
  できる限りの情報収集をまずは行う。状況によってはスコープアウトや次フェーズにまわすなど進め方を検討・調整してもらう。

情報整理した結果、後回しにしても良いものは課題管理表に起票。
また、朝会・夕会や日々の作業時に発生したちょっとしたことも課題管理表に追記してもらい 「いますぐ考えなくても良いけど忘れたくはない」 ものを頭の中から切り離して棚に置いておけるようにしました。

やったこと③体験入学の開催

作業を複数のメンバーに分担してお願いすると、作業指示や確認対象ドキュメントの捉え方の違いなどによって、人によるばらつきが作業結果に出ることが多くありました。
指示内容をテキストにまとめたり、ドキュメントの見方などを補足したりと工夫しましたが、それでも揃わないことが多かったため、Webミーティングを開催して自分が作業を行う様子を画面共有し、こういうケースならこういう風に考えてこう作業する、といったことを声を出して説明しながら認識を合わせていく、という方法を取りました(これを体験入学と呼んでます。作業内容によりますが最初の2~3時間はこの体験入学に割り当て、それ以降は各自で作業してもらいました)。
実際にやりながら考え方を共有していくことで、イメージが掴みやすくなり話が入りやすくなったのか、人によるばらつきは大分抑えられるようになったと思います。
それでも完璧にはいかないので最後にレビューはする必要ありますが、レビュー時の修正対象をかなり減らせたと思います。

おわりに

ということで、大した内容ではなく恐縮ですが、自分なりに気を使ってやってきたことをまとめてみました。
個人的に一番大切なのは「やったこと①朝会夕会で作業調整とコミュニケーション」だと思っていて、しっかりと信頼関係を構築してメンバーを把握することでチームとして動きやすい状態にできていれば、あとは進め方の手法やテクニック的なものは得意なメンバーがいればお任せしてもよいと思います。
何かの参考にしていただけることがありましたら、この大変なプロジェクトで苦労してきたことが少し昇華された気がして大変嬉しく思います。

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