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VMware vSAN ストレージポリシーについての紹介

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この記事では VMware vSAN のストレージポリシーについてご紹介していきます。

#vSANのストレージポリシーとは

vSANはポリシーベースのストレージ管理(SPBM)機能により、仮想マシンが使用するストレージのキャパシティ、パフォーマンス、可用性に関する要件を定義できます。

vSANを使用せず、外部ストレージを使用する場合は、ストレージ側であらかじめLUNの切り出しやRAIDレベルを指定してデータストアを作成するため、仮想マシン単位で可用性に関する設定ができないなどの制限があります。

vSANはvCenter Sreverから仮想マシン個々に対して、柔軟に複数のポリシーを設定することができます。
仮想マシン単位で様々な要件にもとづいた柔軟な運用が可能です。

#ストレージポリシー一覧
vSANのストレージポリシーは具体的にどのような種類、機能があるのかを、ご紹介していきます。

■許容される障害数
仮想マシンの可用性を高める重要なポリシーです。
Failure to Torelateの略称で「FTT」と表記されることも多いです。

ミラーリング(RAID1)または、イレージャーコーディング(RAID5,6)の方式で仮想マシンのデータをvSANクラスタ内の複数のESXiホストに格納することで耐障害性を高めることができます。
仮想マシンのデータが格納されているESXiホスト、ディスクで指定した許容する障害数に相当する障害が発生しても、継続して仮想マシンを稼働させることができます。

仮想マシンを作成する際、ストレージポリシーを選択しないと、このポリシーがデフォルトのストレージポリシーとして割り当てられます。許容できる障害数のデフォルト値は1です。上限値は3です。

なお、下記のように許容する障害数によって、ESXiホスト最小台数、対象の仮想マシン一台あたりの必要容量の要件が異なります。

イレージャーコーディングはミラーリングと比較してキャパシティを大幅に節約できますが、IOPSやネットワーク帯域幅のオーバーヘッドが増大します。なお、イレージャーコーディングは、オールフラッシュ構成でのみサポートされています。

■オブジェクトあたりのディスクストライプの数
仮想マシンのデータを分割して複数のキャパシティディスクに格納します(ストライピング)。ストライプ数を増やすと、読み取り処理の観点でパフォーマンスを向上させることができます。
ストライプ数のデフォルト値は1です。上限値は12です。
なお、許容される障害数の値が1の場合は多重化されたデータ毎にストライピングされます。

■オブジェクト容量の予約
仮想マシンを作成する際にシンプロビジョニング、シックプロビジョニング方式を指定する必要がありますが、このポリシーでは初期化時に予約される割合を指定できます。予約されたストレージ容量は、シックプロビジョニングされ、残りのストレージ容量はシンプロビジョニングされます。

■フラッシュの読み取りキャッシュの予約
特定の仮想マシンに対して、キャッシュデバイスの一部を予約して割り当てることができます。
なお、ハイブリッド構成にのみ使用できます。
読み取りキャッシュを予約することでキャッシュ領域を占有することができます。
デフォルト値は0%です。最大値は100%です。

■強制プロビジョニング
vSANクラスタ内に十分なリソースがなくても、仮想マシンを作成できます。
例えば、許容される障害数のポリシーの値を2として仮想マシンを作成する場合、5台以上のESXiホストが必要になります。強制プロビジョニングを使用した場合、vSANクラスタ内のESXiホストが3台でも、許容される障害数が0の状態で作成されます。必要要件であるESXiホスト5台以上のリソースを確保した際に、許容される障害数=2のポリシー対して、仮想マシンが準拠した状態になります。

■オブジェクトのIOPS制限
仮想マシンが使用できるIOPSを制限するための機能です。
ワークロードが高い仮想マシンが、IOPSを消費しすぎることで、他の仮想マシンのワークロードに影響を及ぼすおそれがある場合に有効です。

■オブジェクトチェックサムの無効化
チェックサムは仮想マシンのデータが破損していないかや、整合性がとれていないか等を、定期的にチェックする機能です。
データの破損を検知した場合は、他のミラーリングされたデータやパリティストライプから自動的に再構築されます。

以上、vSANのストレージポリシー一覧についてご紹介しました。
次回は、vSANのストレージポリシーの中で最も使用する許容される障害数の設定方法、動作についてご紹介します。

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