前回は、Hyperledger Fabricのテストネットを構築しました。
今回は、DataSpiderSDKによるHyperledger Fabric接続アダプタの実装例の紹介です。
実装環境
前回と同様の環境を使用します。
DataSpiderSDKの環境構築はこちらを参照。
テストネットの概要
Hyperledger Fabric接続アダプタの実装にあたり、どのような構成でHyperledger Fabricネットワークに接続を行うか、また、スマートコントラクの実行時にどのような情報が必要か踏まえ、設定項目を設けます。
まずは、テストネットの構成について概要を紹介します。
前回投稿した内容で実行したコマンドによりDocker環境と共に、以下のイメージに近い環境が構築されました。
※ 上記内容はhttps://hyperledger-fabric.readthedocs.io/ja/latest/network/network.html から抜粋
前回コマンドを実行し各サービスを起動しましたが、紐づけは以下となります。
- A1 : DataSpiderに該当します。今後DataSpiderを用いて台帳にアセスします。
- L1 :台帳
- P1、P2 :ペアノード
- S5 :スマートコントラクト。ここはbasicというチェーンコード名でデプロイを行いました。
- C1 :mychannelとしてサービスを起動しました。
- O4 :ordererとしてサービスを起動しました。
- CA1 :認証関連を制御します。前回のコマンドにより、ユーザの公開鍵および秘密鍵が生成されています。
接続アダプタに必要な項目
上記内容を踏まえ、Hyperledger Fabricネットワークに接続するために必要となる情報をHyperledger Fabric接続アダプタの設定項目に設けます。
なお、チェーンコード実行に必要となるその他の情報は、Hyperledger Fabricチェーンコードアダプタ( ※ 別途作成 )に含めます。
Hyperledger Fabric接続アダプタの設定項目
以下に、Hyperledger Fabric接続アダプタの実装例を示します。
コードの構成
設定一覧画面
Hyperledger Fabric接続アダプタの設定画面
テストネットで構築した内容からの入力例と設定項目を以下に記します。
次回は
チェーンコードの参照系および更新系の実装をするにあたり、jarライブラリの紹介をしたいと思います。