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macOSアップデートで管理者権限が消えた時の復旧方法

Last updated at Posted at 2022-02-23

前書き

  • 情報が古い/説明不足だったので纏め直すものです。

    • ひと昔前に話題になったrootユーザでのログインや、クリーンインストール勧めていたり...
    • ファイル削除を指示しつつ、説明が弱かったり...
  • 個人の作業事例であり、復旧を保証するものではないです。
    とはいえ困った人の手助けになれば幸いです。

事象

  • 古いmacOSをアップデートしたら、設定済ユーザの管理者権限が外れた。
    • From : High Sierra(10.13)
    • To : Big Sur(11)
    • 「ユーザとグループ」で確認したところ以下の通り、通常ユーザになっている。

before.png

  • 「変更するにはカギをクリックします」操作も不可になった。
    • クリックで表示される別ウィンドウ「ユーザ名」フォームも、空欄になってしまう。
      管理者権限あるユーザでログインしていれば、自動で入力されてた箇所。
    • 「ユーザ名」「パスワード」を手入力しても弾かれる
      (="ユーザとグループ"で表示される情報は、間違っていない)

困ること

  • 当然いろいろ困ります。
    • システム設定を一切、変更できない。
    • アップデートで引き継がれなかった、タイムゾーン設定などの細々した部分も変更不可。
    • 権限追加しようにも、管理ユーザじゃないため操作不能。

原因

  • 「バグだぞ」記事あり。そうですねバグですね。。
    • 表現が「password bug」になってますが前述の通り、権限まわり不具合だと思料。

復旧フロー:概要

  • MacOS起動した際に、初期設定画面が出るように設定変更。

    • 具体的にはフラグファイル(.AppleSetupDone)を削除。
    • クリーンインストール時にも"初期設定画面"を使うのでドキッとしますが、既存ユーザへの影響は無いです。
  • 管理者ロールを持つ作業用ユーザを新規追加。

    • 今回の例では"recovery-admin"を追加します。
  • 外れてしまった管理者権限を付与。

    • 作業用ユーザでログインして「ユーザとグループ」ウィンドウを操作します。
  • 画面の指示に従ってmacOS再起動。


  • 手順を経て、以下のように設定済ユーザの管理者権限が元通りになります。

after.png

復旧手順:詳解

MacOS起動した際に、初期設定画面が出るように設定変更

  • Time Machineを使ってMacOS全体のバックアップを取ります。

    • 復旧手順が思い通り進まなかった時に備えるもの。保険です。
  • macOSをシャットダウンします。

  • リカバリーモードで起動。

    • すなわち、Command+Rを押し続けながら電源ボタン押します。
  • 「Time Machineから復元」などメニュー出てくるので、上部メニューバーから「ユーティリティ」→「ターミナル」を選択。

  • 「ターミナル」ウィンドウに以下4コマンドを打ちます。

# ReadOnlyモード解除
## rmコマンド使うため。
-bash-x.x# csrutil disable

# フラグファイル削除:前準備
## 次回macOSを起動したときに初期設定を出したいため。
## 入力は、tabキーで入力補完しながら操作してください。cat[スペース]/Vo[tabキー]/Mac[tabキー] のように。
-bash-x.x# cat /Volumes/Macintosh¥ HD/var/db¥.AppleSetupDone
-bash-x.x# 
# catコマンドで何も表示されないことを確認。
## 何か出力された場合は、恐らく対象ファイル間違えています。

#フラグファイル削除
## 入力は、[↑キー]使って前回catコマンドを入力補完のうえ、[←キー]使ってcat部分をrmに書き換えてください。
-bash-x.x# rm /Volumes/Macintosh¥ HD/var/db¥.AppleSetupDone

#再起動
-bash-x.x# reboot

管理者ロールを持つ作業用ユーザを新規追加

  • 再起動が完了すると初期設定画面が立ち上がります。

    • 「国または地域を選択」画面は「日本」を選択。
    • 視覚効果の設定など聞かれますが、基本「後で設定」を選択。
    • 「移行アシスタント」画面も「今はしない」を選択。
    • AppleIdとの連携なども「後で設定」「今はしない」を選択。
  • アカウント作成の画面まで辿り着いたら、作業用ユーザを作ります。

    • アカウント名"recovery-admin"および、新規パスワードを入れます。

外れてしまった管理者権限を付与

  • 作業用ユーザでログインします。

    • システム起動時のユーザで"recovery-admin"も選択できるようになるのでクリック。
    • パスワード求められるので入力。
  • システム環境設定から「ユーザとグループ」を選択。ウィンドウを開きます。

    • 「その他のユーザ」部分に、権限が降格してしまった通常ユーザが表示されます。
  • 同ウィンドウでユーザ権限を付けます。

    • 「変更するにはカギをクリックします」操作で、"recovery-admin"とパスワードを入力。
    • 「このコンピュータの管理を許可」チェックボックスをON。
    • 「システムが次回に起動した以降で有効になる」旨メッセージが出るのでOKします。

画面の指示に従ってmacOS再起動

  • システムを再起動。
  • 「ユーザとグループ」で、設定済ユーザの管理者権限が付いたことを確認します。
  • (不要なら)作業用ユーザを削除します。

after.png

参考にしたページ

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