軌跡の十分性の証明を省略しないシリーズの第4弾です。最後はパラメータです。
問題
実数$t$の値が変化するとき,点$\text{P}(x,,y)$の軌跡を求めます。
$\displaystyle x=\frac{1}{1+t^2}\cdots\text{①},,y=\frac{t^2}{1+t^2}\cdots\text{②}$
解答
①,②より,$m$を消去して,
$\begin{aligned}[t]
\displaystyle x+y&=\frac{1}{1+t^2}+\frac{t^2}{1+t^2}\
&=\frac{1+t^2}{1+t^2}\
&=1
\end{aligned}$
$\therefore x+y=1$
点$\text{P}$は直線$x+y=1$上にあることがわかりました。
しかし,この直線上全体を動けるかどうかはわかりません。
そこで,直線上の点$\text{P}$を$\text{P}(k,,1-k)\quad k\in\mathbb{R}$とおくと,
①より
$\displaystyle k=\frac1{1+t^2}$
です。$t$が実数のとき,$1+t^2\geqq1$なので,
$\displaystyle0<\frac1{1+t^2}\leqq1$
となります。
②は
$\displaystyle 1-k=\frac{t^2}{1+t^2}$
$\displaystyle k=1-\frac{t^2}{1+t^2}=\frac{1}{1+t^2}$
となり同じ式になります。
よって,$0<k\leqq1$のときにかぎり,実数$t$が存在することがわかりました。
以上より、点$\text{P}$の直線$x+y=1$の$(0<x\leqq1)$の部分となります。